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信じられないほどバカな女【2】

彼は優しくて、マイペースで、優柔不断で、どちらからと言うと私の方が主導権を握っている感じの人だった。

私は長女で面倒を見てあげたい、幸せにしたいと思う性格だったので彼みたいなタイプは嫌いではなかった。

今まで付き合った事がないせいか男性を知らなさすぎるせいかだんだんと気になり始め、好きになっている自分がいた。

私の登録していたサイトは写真はあってもなくても良いので彼も私も写真は付けていなかった。

それなのに好きになるのなんて変かなとか、実際会ってみたら怖い人だったらどうしようなど色々考えたが顔も実際に電話で話した事もない人とはと思い、メールで電話で話さないかと誘ってみた。

すぐにOKが出て寝る前に電話しようとなった。

私は正直、ハラハラどきどきで時間が来るのが待ち遠しいような来て欲しくないような変な気持ちだったのを覚えている。

お風呂をあがり、準備万端の状態でメールをし電話をできる事を伝えて彼からの電話を待った。

電話が来て「もしもし」「もしもし」とお互いに緊張している声が聞こえた。

メールを1週間ぐらい、その後1週間ぐらいは電話とメールを続けお互いに好意を持っている事がわかった。

朝まで話し込んだ事もあり私も心を許していた気がする。

2週間後ぐらいに彼から会ってみないかと言われた。

彼からの提案は珍しいので嬉しかった。

けど私にはコンプレックスがあった。

中学生から不登校になり引きこもりがちで運動不足のせいか太っていた。

恋愛したいと思うようになりダイエットははじめて少しは痩せて今で言うぽちゃ体型だったのでそれを彼に伝えたら痩せているよりぽちゃの方が好きだよと言われ少し安心した。

会ったら嫌われても仕方ないと思いながらその日を待った。

彼が住んでいる場所は私の家から車で約3時間だった。

待ち合わせ場所で待っていたがなかなか彼が来ないので不安になった。

連絡しても運転中なのか返信もなかった。

彼が来たのは30分ぐらいたってからだった。

彼は白のスポーツカーでナンバーも聞いていたのですぐにわかった。

私は何かのために車のナンバーも車種も教えていなかった。

ハッキリ言って彼を見て私はタイプではないと思った。

しかし、人は見た目ではないし、話している時は楽で楽しくて良い人だと思ったのでだんだんと好きになるかも知れないと会う事にした。

もう、心臓の音が彼に聞こえてるんじゃないかと思うぐらいドキドキした。

彼が私を見てタイプではないと私と同じように思うんじゃないかと思ったからだ。

しかし、彼の全然違う反応をした。

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