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Kindle作家えむの誕生ストーリー。私がKindleで本を出したキッカケ。

Kindle出版との出会い


 私が、Kindle出版を始めようと思ったキッカケは、とある仮想通貨の本とAmazon unlimitedの中で出会ったことでした。

 本をお風呂場で読もうと企み、Kindle Paperwhite を購入したら、Kindle Unlimited が3か月分無料でオプションで付いてきました。そのKindle Unlimittedを使って、早速本を探してみました。

 当時、仮想通貨に興味を持っていて、仮想通貨についてとある本がベストセラーになっており、表紙も凝っており惹かれて、読んでみる事にしダウンロードしました。

 そして、実際に読み進めると10分も有れば読み終える内容で、小冊子のような簡単な内容でした。正直、インターネットを使えば直ぐに調べられる内容で、もっと深い内容の内容を期待していた私にはすごくガッカリでした。

 ガッカリしながら、本の末筆にあるあとがきを読むと、その本は金融会社で働く会社員の方がKindle内で出版しているシリーズの一つであることが分かりました。

そのあとがきを読んで私が思った事は、

“こんな薄っぺらい内容の本が売れているのなら、私にもkindleで出版できるはず”

そう思えたのです。本を個人で出版すするという行為が、とてもつもなくハードルの高い事だと思っていた自分には、衝撃そのものでした。

本を出すなんてハードルが高くて想像もしていなかったけれど、偶然Kindle Unlimitedで出会ったこの本のチープな内容が、その可能性を私に見出してくれたのです。

夢の跡の記録

 当時、私は“東京で女装子として働いてみたい”という夢を追って、東京へ上京したもの、限界を感じて地元に帰郷したばかりでした。夢が破れたけれど、自分に真にやりたいことに挑戦できた事に悔いはありませんでした。

 女装子として夢に挑戦した経験を、せっかくだから忘れないように、文章にまとめることにしました。その時に書いた日記やSNSなどを見ながら、『〇月〇日 こんな接客をして、~という気持ちになった』という風に、日付とその日におきたことや感じたことを書き起こしていきました。

 その書き綴った記録を誰かに知ってもらいたいという気持ちも幾分かはあって、“いつの日か本にできたら良いな“とうっすらと考えていました。

 そんな中で、Kindleを使えば個人でも本を出版できるという事を知ったのです。加えて内容に関しても、小冊子のような簡単な内容でも読んでもらえるという事に気付くことができました。

 そして、早速自分の書き綴った記録を出版してみる事にしました。とは言っても、自分の記録をそのまま本にしても読者には分かりづらく、楽しさや面白さも無いだろうと考え、再度一から原稿を作成することにしました。

 色々と迷いながら原稿を書き進めて、最終的に“”前篇“と”後篇“に分けて出版することにしました。そして、前篇では地元で女装子デリヘル嬢になって、そのお店が閉店するまでを書き、後半では東京に女装子として働く夢を追いかけた話を書きました。

 正直、原稿を書き進めて文章を綴っていくにも違和感や迷いばかりでした。今まで就職活動での自己PRや志望動機であったり、仕事でのメール作成などで文章を作成する機会はありました。しかし、そういった場でビジネスでの文書はいかに分かりやすく端的に伝えるかに重点をおきます。だからこそ、今までの文章の書き方を変えなければならなく、悪戦苦闘しながら筆を進めました。

 そうしてなんとか出来上がった本のタイトルも迷いに迷いましたが、
女装子がデリヘル嬢になってみた : 田舎の女装子が風俗デビュー、そして東京へ
という分かりやすいモノにしました。

 これからもっと女装子として色んな本をKindleで出版していこうと思っていたので、えむがどんな女装子でどんなキャラクターなのか、伝わって欲しいと思っていました。その為、こういったシンプルなタイトルにしました。加えて、女装子というジャンルで数多くの本を出せば、それだけで自然と本に説得力も加わっていくだろうと考え、その布石として自己紹介としての一冊になればとも考えていました。


 実際に、出版してみると初月だけで約5,000円程度の印税を得ることができました。kindleで個人出版している人の印税を調べると、数百円程度の印税しか得られていない人も多くいるようでした。そんな中で初めての1冊で、これだけの印税を獲得できたのは、驚きでした。

 そもそも私の出版している本は“女装子”という極めてニッチーなジャンルです。女装なんてものは人によっては、気持ち悪いと思われても仕方ない、特殊な性癖・嗜好の一つだと思っています。そんなテーマで多くの人に読んで貰えたのは、嬉しい驚きでした。

 1冊目がそのようにして売れたら、後は流れのままに次々に出版をしていきました。気付けば今では10冊もの女装子のテーマの本を出版するまでに至っています。そして、このえむのKindleでのデビュー作は、今まで70冊以上購入いただき、本当に多くの方に読まれています。

 私は女装子というマイナーなジャンルで、加えて一般的な女装子でも経験したくても出来ない体験を本の中でアピール出来たのが、本が読まれている要因だと考えています。

 もし、自分の経験を出版してみたい人があれば、是非挑戦してください。もしその経験がニッチーで珍しい経験であればあるほど、チャンスがあります。“誰がこんな話を聞くのだろう”そういったストーリーほど、読者は読みたがっているのです。もし、そういった経験を本にして上手く売り出せていない人はアピールの仕方が間違っているのかもしれません。


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