正しく恐れることはむずかしい
「正しく恐れる」
昨今の不安な事象がはびこる社会でよく耳にし、「過度な不安はいけない」という意味で使われることが多いです。
この言葉の引用文献には、他にも教訓が込められています。
私が見つけた教訓は、「自分の偏見に気づくこと」です。
~寺田寅彦「小爆発二件」あらすじ~
浅間山が小規模に噴火した。寺田は噴火の現象を追究し始めるが、住民は灰が積もる中で普段通りに生活している。その際に、山から降りた学生と駅員の会話をみて以下のように表現した。
「ものをこわがらな過ぎたり、こわがり過ぎるのは易しいが、正当にこわがることはなかなか難しいことだと思われた。」(寺田寅彦「小爆発二件」より)
「正しさ」は立場や環境、気分で変化します。
だからこそ『正当にこわがることは難しい』のです。
まずは、自分の「思考の偏り」に気づくことが重要ではないでしょうか。
また、作品中のゴシップ記事への嫌悪や寺田が爆発と灰に関心を持つ場面も興味深いです。
ここには、現代社会に必要な「情報・科学リテラシー」の教訓も含まれるように思います。
「正しく恐れることは難しい」をきっかけに、思考の偏りを意識してみませんか?
北関東エリア 大杉 遥
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