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【2023年】私の推し本(曽根田愛子)

初めて書くnoteが、今年の終わりにあたってのnoteです。
私の推し本は、和書、洋書から一冊ずつ。
どちらも新刊ではないのですが、個人的に今年買ったもので、何回も読み返したもの、という共通点で選びました。

Tillie Walden 『Are You Listening? 』(First Second、2019年)
今年、三辺律子さんの訳が話題になった本で、原書のほうで読みました。
どのコマも見ていてとにかく飽きない。なんでかなあと思ったら、全ページにいつも何かしらが舞っているのに気がつきました。それは光の輪だったり涙だったり、風だったり雪だったり。その何かが舞う様子が、現実とそうでないところの間に2人の女性をうまく落とし、物語をふわふわ運んでいる感じを生んでとてもいいです。

本谷有希子『静かに、ねえ、静かに』(講談社、2018年)
新刊当時からずっと欲しかった本をやっと読みました。この中の「本当の旅」という短編が今年のベスト。
SNSが助長する「はだかの王さま」感みたいなものと、その気味の悪さを、海外旅行中の若者たちがいちいち行動や思考に反映してくれます。彼らの思考の薄っぺらさから目をそらせませんでした。

来年もいい本に出会えますように!

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