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卑屈人間の作り方、壊し方

母と、夕食を食べながら、たわいもない会話をしていた。

これからの季節の布団をどうするか、という内容。

途中でなんだか会話が噛み合わないなぁ、、、と思ったら
どうやら、母は「毛布」についての話をしていたらしくて
私はずっと「羽毛布団」について議論していた。

どうりでずっと意見がずれてたわけよ。

まぁこういうことはよくある。

母「ごめんねぇ、私がばかだから。ちゃんと言わなくて」

私「いやいや別に。お互いにでしょ。
もーそんな風に、自分のことをすぐ、馬鹿っていうのやめてよ~」

母「今度からそうする」

私「またー。毎日『今度からそうする』って言ってるよ(笑)もはや口癖じゃん」

母・・・(いきなり自分の頭を殴り始める)「バカバカバカっ!」

私「やめてよ!・・・」

母「わたしがばかだからねぇ、もうどうしようもないのよ」

・・・はぁ。。。。母は相変わらずだ。
ときどき軽い口論になると最後は自分を殴って、自分を卑下しまくって見せる。(今年2回目かな)

私「お母さんがバカだからいや、とか理解しないから面倒とか、そういうことじゃない。

お母さんが自分を落として、卑屈になって見せるのを、
見たくないだけなんだって・・・・・わかってほしいのに・・・」

母が自分の頭をポカポカ殴って見せたのは、けっこうわたしに堪えた。

うんざりもしたし、もう顔も見たくない、離れてしまいたいくらいに
憎しみがわいてきた。

でもここで、それを伝えたところで、何になるんだろう。

「もう寝るね。おやすみ」とだけ言って2階に上がり
布団の中で泣き叫びたい衝動に駆られる。

誰に聞いてもらったらいい?

他の家族に相談したって、心配されるだけ。
アドバイスされたところで、何も変わらない。

うおおおおお!

ひとしきり、憤慨してみたところで落ち着いて

「人はなぜ、卑屈になるのか」
卑屈になることのメリットを考えてみた。


試しに、私が今度、お母さんに対して卑屈になってやる!と想像してみる。

「私みたい性格のきつい娘、親を見る資格なんかない・・・
私がいなければ、お母さんは、弟か妹か、孫のNが見てくれるよね。
お母さんもその方が幸せだよね?
私、もう死んでいなくなってもいいかな。。。。」

お母さんは焦って、詫びてくれるだろうか。
罪悪感を持ち、そんな気持ちにさせて申し訳ないと思ってくれるだろうか。


そうか、卑屈になることのメリットのひとつは、
自分を被害者にすることで
相手を加害者に仕立てられるんだ。


でも、これを実演したところで、

相手はさらに上を行こうと、被害者になろうとして自分を責めだすだろう。「私さえいなければ」「私のせいでそんな思いをさせているから」

そんな、卑屈の泥の掛け合いのような悪循環を繰り返しても
何も先にすすめないじゃないか・・・

最初の記事に書いたように、母の自虐はむかしからのイベントだった。


それに、卑屈のマインドというのは、洗脳効果があるんだと思う。

被害者になることで少しでも自分を救いたい気持ちだったのが
その気持ち良さにはまっているうちに
いつの間にか、自分を加害者として責めだして

自身を追いつめてしまうように感じる。

そうやって洗練された、高度な「卑屈の塊」が完成してしまうんだ。。。


じゃぁ、じゃぁ、どうしたら断ち切れるの?


人は、本当に変わりたい!と心から思わないと

変化することはできない。

今まで変われないできたのだから、今までしたことのない道を選ばなきゃ
変化はない。


あるnoteを読んでたときに、気づかせてもらった。

わたしはまだ、「こども」なんだなと・・・

まだこどもな私が「お母さん、なんで?もっとこうしてよ!」と
甘えたくて甘えようとしてばかりいる。

自分の人生を生きる、ということは
自分の人生に集中する、責任を持つ、っていうこと。

その覚悟がまだなくて(いい年したおばさんなのに)
お母さんのせいにばかりしているんだ。

と、気づかせてもらいました。

こちらのnote。
卑屈なうちのお母さんと状況は違うけれど、とても心に響きました。

そして「自分の人生に集中する」ことは、お母さんのことを放置することでもなく

「自分主体の人生の中の、私の目の前にいる母」として接することかもな、と思います。



父はコロナ後の治療で入院中(4か月め)で、とても快活で元気だったのに
寝ている時間が長すぎて(呼吸困難の予防のため)

最近は、少し痴呆症状が見られます。

母も、数日前に散歩いったことも忘れてしまってたり、だんだん記憶が消えることも増えてきました。

このまま介護への道を進むのだろうけれど

私の中のもやもやを、納得させて昇華していかないと

またそのたびに、しんどくなってしまうから。


文章にして書くことで、心の整理をしています。

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