ポケトークと翻訳コンニャクへの目線
ポケトークにWEB会議バージョンが出たという。同時通訳的に字幕を画面の下部に見せる仕様だった。タクシーの広告動画で見たから、もろ通訳を使う経営陣向けサービスであるのがわかる。
ここで感じたのは、便利だけど、使われるか?という疑問だ。キーワードは、「合わせる」という考え方だ。
そもそもWEB会議では目線が合わないことが多い。私はiPadで会議に出ることがあり、カメラが横置きにしたときに左側に位置するので相手が映っている画面を見ると、結果的に目があっていない。
ただし、WEB会議では直で会う時と違って目線を感じないので、相手を観察する機会がある。仕草や目線の動かし方で、ある程度、相手の意図や感情を観察することができる。
ここで、ポケトークを使った場合を考えてみる。聞く方は字幕は見ているから、目は合っていないのに加えて、相手の姿も注視していない。観察の対象が人物ではなく、文字になるからだ。
そうなると、伝えている相手の情報が、字幕に注力する限り文字情報だけになるから、それこそ文章を読んでいる感覚になるのではないだろうか。もしくはラジオの文字起こしを読む、プレゼンしている人のスライドだけ追う、みたいな感覚。
そもそもストリーミングだからタイミングも本当は合っていないから、もうそこまで突っ込まなくてええやん、て思うかもだが、ふと、文字情報が入ることによる、文字のノイズ化を考えてしまった。
これを解決するとすると、本当に通訳士を代替する、同時音声通訳アプリの登場だけど、それこそ翻訳コンニャクの時代ですね。
その意味で、ドラえもんの道具は示唆的だ。22世紀には実現しているといいな。