海外のITイベントに参加して日本のITの終わりを感じた

たぶんみんな、わかっちゃいるけど…という悲しい話。
結構前だが、マイクロソフトのイベントでラスベガスに行った。ここで日本のIT企業のザマをみて、あー日本のITって終わってるor終わっていくんやなーと感じたことを。


①偉い人しかこない
来ているのはほとんど、日本では有名なある程度規模のある会社の社長・役員だった。
バリバリ現場で働いている、英語の話せる優秀な人間はほとんどいない。誇張なく、ふんぞりかえっている人たちが多い。アテンドしてくれる日本マイクロソフトのメンバーに文句ばっかり言っている人もいる。現場の人間が来ていても、大抵接待要員で社長のカバン持ちをさせられている。

②商談&勉強する気ない
偉い人しか来ていないため、商談や勉強する気のある人はほぼいない。みんな遊びに来てる。一応メインセッションだけはみんな聞くが、それが終わったら大体の日本人はカジノにいく。ブースにいって新商材の勉強をする人はいない。なぜなら、英語が話せないから。

③英語が話せない
上に書いたが、とにかく英語が話せない。全セッション日本語通訳があるわけではないから、日本人は特定のセッションに固まる。そしてこういうセッションは大体、一般的に言われているような当たり障りのない内容だから、現場のプロにとってはあまり勉強にはならないことが多い。
ちなみに、外国からは遊びで来る人はかなり少なく、英語も全く問題ない優秀な人間しか来ていないので、日本語以外の通訳はほとんどない。(あって中国語くらい) だから、セッション中に通訳イヤホンをつけてるのは日本人くらいしかいない。

④毎日おこなわれる日本人同士のパーティー
日本のマイクロソフトも日本人の英語の話せなさをわかっているから、日本人だけのパーティーを毎日、メンバーを少しずつ変えて開催し続ける。アメリカにいるが、結局日本にいるのと変わらない。日本のお偉いさん方は毎日得意顔で日本マイクロソフトの手厚い接待を当たり前の顔で受け続ける。焼き鳥屋さんに連れて行かれたりもする。

⑤名刺交換
名刺交換してる人をみたら99%日本人と思って間違いない。それくらい、日本人しか名刺交換はしていない。海外の人が名刺を持っていないわけではないが、本気で商談する場でなければ渡さないし、SNSを使っていたりするので通りすがりで名刺交換する日本人の姿は本当に時間の無駄だし、手間だし、滑稽だ。

日本の参加者と話す機会もかなりあったので、いろいろ聞いたら、この人達は毎年経費を使ってアメリカに遊ぶ名目でここに来ているようだ。自分の聞く限り、商談や本気で勉強に来ている人は1人もいなかった。

ここからは個人的な意見だが、日本は戦後の急成長の中で、海外と戦わなくても自国内で資金を賄えるほどのお金を蓄えてしまった。そして今もまだ、外資系企業に市場を食われながらも、海外でも通用するようなサービスは必要ない、あるいは自分がお金さえ貰えればそれでよい、と考えている日本の企業の役員は多い。そして実際に日本国内相手だけでお金になってしまうほど、日本の市場は大きいのも現実だ。だが、ことクラウド時代の外資系企業に、日系企業が市場を食われ続けているもの現実だ。
海外で戦った経験のない、あるいは海外のことなど考えたこともない役員が、必要のない海外に視察という名目で遊びに行く。日本の会社はいつまでこんなことやってるんだろうか。無能な役員が人事権を持ち、太鼓持ちが上に上がっていく。現場の能力のある優秀な人は能力で評価されないし、勉強したいと思ってもこういうイベントにも来させてもらえない。この負のループは永遠に続く。それを肌で感じた。日本のIT企業はこういった無能役員が刷新されなければ永久に変わらないだろう。

日本以外の国の方とも話したが、ほとんどの人が商談や新商材の勉強目的で、現場の優秀な人間が来ていた。会社からお金を出してもらっているので勉強しなければ、という意識も強かった。当たり前の姿だが、あるべき姿だと思った。
日本に帰ってきて自分の中に生まれたのは、日本のITって本当に終わっていくんだろうなぁという悲しさと、もっと英語勉強しないとな、という焦りだった。海外でも通用する人材に必要があると本気で思った瞬間だった。

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