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2.鳥獣害の全貌

被害の観点から見ると、鳥獣害は、農林水産物被害、生活安全被害、自然生態系被害に大別することができる。しかしその内訳を見ると、農作物被害、林業被害、交通事故、住居侵入、人身被害、堤防や建築物の損壊、踏み荒らし、生態系の改変、貴重な植物の食害など、多岐に渡っている。こうしたことから、現時点では、鳥獣による被害の全容を把握することができる一元的な統計データは存在していない。個別の分野で見ると、農林水産省による農作物被害統計、林野庁による森林被害統計、高速道路管理会社による侵入動物の処理件数、警察による人身事故件数などがある。

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