見出し画像

学校のマドンナは僕にだけ甘い?


はぁー
"朝から教室の暖房つけとけよ“
白い息を吐きながらお腹に貼ったホッカイロで暖をとり、心の中で愚痴る
高校3年の冬
特に容姿が優れているわけでもなく勉強だけが取り柄な僕は高校3年間恋愛なんてものとは全くの無縁だった
何人かの女子とはちょこちょこ話したりもするが、あちらからしても友達という感じだろう
僕からの片想いは何回かあるが、異性から想われる事なんてこれまでなかった
けど最近、1人だけ異常に話しかけてくる子がいる
?:おはよー!
女:おはよー!
?:〇〇くん!おはよう!
〇:谷口さんおはよ

そう、その子がこの谷口愛季さん
最近僕に話しかけてくる子で、学校のマドンナだ
元々図書委員で同じだったから多少話すことはあったが、最近は凄く話しかけてくる
愛:〇〇くん、そういえば数学のプリントやった?
〇:うんやったよ
愛:ほんと!?なら見せてほしい🙏
愛:プリントやるの忘れちゃってて…
その発言を聞きクラスの全男子が自分のプリントを取り出す
〇:えっと、、他の友達に見せてもらえばいいn
男1:谷口さん!よかったら僕の見せるよ!
男2:僕の方頭いいから僕の写しなよ
男3:谷口さんは僕のどうぞ〜
やっぱり凄いな谷口さんは
助けてくれる人がこんなにもいるなら僕の力なんて必要ないな
そう思っていたのだが
愛:は?私〇〇君に頼んでるんだけど?
愛:あなた達って〇〇くん?違うよね?
愛:次ふざけたこと言ったらその頭ピーしてピーピーするから

……オーバーキルだ
ほら、男1君泣いちゃってるよ
谷口さんたまに口悪くなるんだよね
前も放課後掃除してた時

「〇〇君、俺らこれからやる事あるから掃除任せちゃってもいい?」
〇:あ、うん、いいよ
「まじ!?助かるわさんきゅ!」
ガラカラッ
?:ちょっと!!!
〇:あ、谷口さん
愛:やる事ってなに!私聞いてたからね
愛:カラオケ行くから〇〇君に全部頼もうぜって話してたの
愛:お前の贅沢の為に1人の人に掃除押し付けてんじゃねーよ!
愛:分かったらさっさとやれク〇ソピー どもが

あれは怖かったな…
僕も怒られないようにしないと…

愛:おーい、〇〇くーん聞いてるかーい
〇:ご、ごめんぼーっとしてた。なんだっけ?
愛:だ・か・ら・!プリント見せてよっ!

そういえばそうだった
てかさ、これ断れなくね?
他の男子があんだけ言われててここで僕断ったら・・・
その後のことは想像もしたくないな…

〇:いいよ
愛:ありがと!やっぱり〇〇君は優しいねギュ
〇:///

谷口さんが僕の手を握り握手のように手をぶんぶん振っている
しれっと手を握ってくるのあざといな///
みんなにこういう事をやっているのかなと考えたら心がモヤっとした
その正体が何かはすぐに分かったがそれに気づかないふりをし教科書に目を移した

時は過ぎあっという間に放課後になった
今日もいつも通り図書委員の仕事をこなしていく
愛:わっ!

〇:うわっ!
愛:うわっ!だって〜 ꉂぷっははは
〇:谷口さん、遊んでないで仕事してよ
愛:は〜い
はぁ…前まではしっかり仕事してくれてたのに

ゴンッ!
ドサドサドサ
愛:〇〇くーん助けて〜!!
え、、、今変な音したよな
最悪の事態だったらやばい!
〇:谷口さん大丈夫!?!?
愛:〇〇ごめん、本高いとこにしまえなくて落としちゃった…
〇:それだけ?怪我はない?
愛:うん、怪我は大丈夫
〇:よかったぁ〜ヘナァ
愛:心配してくれたの?
○:うん、谷口さんに何かあったら心配だから
愛:そっか、そうなんだ…///
○:・・・・
愛:・・・・///
…なんか気まずい
○:な、なんかあった言ってね!
愛:・・・もうだめ!
愛:○○くんっ!
〇:うおっ!

谷口さんが抱きついてきた

愛:もう我慢できない
愛:私、〇〇君のこと好きなの

えぇええ!!!!

愛:図書委員で同じになって話していくうちにどんどん好きになっちゃって
愛:でも男の人のことを好きになるのは初めてだったからどうやって距離を詰めていけばいいか分からなくて…
愛:だから!〇〇君に私しか見えないようにすれば嫌でも意識してくれるかなって

そうだったのか
確かに最近は谷口さんとしか話してる記憶ないかも

愛:ま、〇〇君も嫌だったよね💦
愛:ごめんね?もうやめるから…
愛:私帰るね…💦
〇:待って!!!
愛:ビクッ
○:僕まだ何も言ってないよ
○:ちょっとだけ話してもいい?
愛:コクッ
○:僕さ、ばか真面目だけが取り柄だから恋愛とかしてこなかったんだ
○:片想いはあったけど、もちろん告白する勇気もなかったしみんな他の男子達が持ってっちゃってさ笑
○:だから正直恋愛と向き合っちゃだめだとおと思ってたんだ
愛:そんなことない!
〇うん、そんなことなかった
○:今回谷口さんと一緒にいて、谷口さんが僕と向き合ってくれて僕もそれに応えていいんだって思えたんだ
○:だから…ありがとう谷口さん
○:そして僕と付き合ってください
愛:ゔぅぅ😭
愛:よろしぐおねがいじまず

そうして僕と谷口さんは付き合うことになった

・・・・・・

今日も朝は寒い
朝一の学校は今日も暖房がついていない
けどそれでいい
愛:〇〇くんおはよ〜!ギュー
○:うおっ!いきなり乗っかってこないでよ
愛〇:ふふふ
愛:幸せだね
○:うん、幸せ
○:あ、言い忘れてた
愛:ん?なぁに?
○:おはよう、愛季

これからは彼女がホッカイロのように僕を温めてくれるから


⚠️注意⚠️
〇〇の彼女こと谷口愛季は〇〇本人には口が悪くならないのですが〇〇が何か言われてたり何かされている場合はもの凄く口が悪くなります。
以後お見知りおきを

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?