即興的パフォーマンスで使えるVJソフト
立体造形とVJをやっているなみーです。
今回使う予定のソフトはVDMXです。
フリーから有料まで色んな製品がありますが、僕がパフォーマンスする際に最もやりたいことがやりやすそうなのがこのソフトです。
ライブハウスでのミュージシャンやダンサーやDJそして様々な種類のアーティストと一緒に演出に関わることが多いです。
基本はあらかじめ決まった進行で映像を流していくオペレーターではなく、即興的に、その場の来場者や音楽、踊り手の方々やその場所特有の空気感を感じながら、その場で映像生成をしています。(結構忙しい。例えるならlooperで一人何役もやって演奏しているミュージシャンの気分になることもあります。)
その時組み合わせたいものも変わるし、起承転結もあるのか無いのかわからないパフォーマンスにおいて、自由度が狭まるため、あえて映像をABに割り振ったりしたりもしません。
直感的に瞬時に動画を選んで組み合わせて行けたり、他のジェネ系ソフトを併用できることが大事です。
また、一番その時に気持ち良いものを選んで、エフェクトをかけたり、同時に色んなことをあえて手動で行いたいので、2種類のソフト間で、あらかじめmidi learnで色んなFXの数値変更を割り振って、画面上で数値のパラメーターを見なくても、操作できるようにしておきたいのです。
PCのストレージ上でフォルダ分けすれば一括でインポートすると、VDMX上でもそのフォルダ名と動画ファイルがまとまってリストになってくれるので、地味にありがたいです。
色んな音楽ジャンルが流れるので、大抵どんな状況でも対応できるようにかなり色んな種類のネタを持ち込んでいますが、サムネイルが表示されていて、そのまま選べば映像がその瞬間出力されるので、素早く他の演者と合わせて生きやすく使いやすいです。
他の有名なソフトも試してみましたが、オペレーターでは役に立ちますが、即興においては、あらかじめ、ソフト上でグループやコラムを形成したりするのが結構面倒な印象でした。
映像と映像のつなぎ目は一気にバキッと動画を変えることができないタイミングもあるので、コラム間は、切り替えがフェーダーが使えないのでちょいとやりにくいなぁと思いました。
今回は、日本最大規模のギャラリスト達が集まる会合でのプロジェクトです。
舞踏とモジュラーシンセとDJと共に会場全体を使った前衛パフォーマンスを行います。
会場の照明も落とされるため、ある意味照明コントロールとしての担当も担います。
会場が広く、離れた位置でもダンサーがいるので、全てwifiを介して、syphon経由でライブカメラを機能させられるのはとても大切なことです。
たまに通信回線がない場所もありますが、VDMXはiphoneを有線接続することで、画面を表示させることもできます。
(あまり日本語での取り上げている人がいないみたいでした。)
天井と床へのプロジェクションと会場既設の大型モニターを使い没入感を上げた上で、会場で動き回る舞踏の方々をsyphonでコネクトしたライブカメラ(iphone)で捉えて、そこにエフェクトをかけ、ジェネ系のソフトを噛ませる予定です。
ライブカメラ自体に映像特殊効果が付加できるため、すでにいい感じにはなるのですが、そこに世界で撮りためてきたフェスや町並みや自然環境の動画を重ねながら、ライブカメラの映像も入れ込んで行きます。
syphonが使えるため、他のソフト連携もしやすく、自分好みで画面やセッティングがしやすいため、ちょっと画面の作り方的に最初はとっつきにくさもありますが、使い込めばより、自分のやりたい表現ができそうな気がしています。
即興がこのソフトはやりやすいのは、画面構成を変えられることです。
他のソフトではレイアウトが決まっていたりするので、VDMXはその時に必要な直感的な映像選びがしやすいと思います。
通常のポップミュージックよりも、時にビートがあったりノイズのような音ばかりになったり、リズムが生まれたりと、変調的な前衛音楽に合わせることが多いので、一般的なVJよりも、動画の切り替えが多いと思います。
その時のパフォーマーの動きや音についていくため、必然的にそうなることが多いです。
ある意味、ジャズのセッションのようなもので、総合芸術では、それぞれのジャンルで、グルーヴやシンクロをしていくことで、見る人にも一定の気持ちよさのようなものが生まれます。
また、ある意味、いつも全員即興をメインとしたスタイルなので、新しく一緒にやる人がいた時に、どこかのパートが噛み合わずに、やりづらさを感じることも出て来るかもしれませんが、ある意味、全体を見やすい位置にいるからこそ、そこを繋ぎ、ある意味全体のストーリー性を紡いていけるポジションにはなります。
ある意味で、音楽も舞も人生も一緒で、一定のリズムでも、大なり小なり、抑揚をつけることで気持ち良さが生まれるものなので、暗さ明るさ、フラッシュとアンビエントなど映像の質感によって、瞳孔のコントロールと情報量の過多と縮小を繰り返すことが必要です。
これまた即興的ではありますが、音楽制作もしているので、音楽ソフトのableton liveと組み合わせて、使ってみたいなと思います。
今回のプロジェクトの結果が楽しみです。
後日またレポートします。
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