2019年に行った絵の練習まとめ
はじめましての人ははじめまして!
フリーのイラストレーター・じゅーぱちです。
こんな感じのイラストを描いています。
昨年、2018年に自分が行った絵の練習を記事にまとめました所、たくさんの方から反応を頂き、「参考になった」などの嬉しい言葉を頂きました。
中には無料の記事なのにわざわざお金を払ってくださった方もいて、それなりに有意義な内容だったのではと嬉しく思いました。
今回は2018年の練習から追加した練習内容について描いています。
2018年の練習は量などを調整しながら基本的に継続しています。
その上で今回の記事の練習を追加しました。
今回も前回同様、技術的な事は書いておらず、私がイラストの仕事したりオリジナルのイラストを描いたりする中で、何が足りなくてその為に何をしたかとかを書いています。
私自身、ずっと手探りで何が正解だなんて分かりません。
「じゅーぱちはこんな事ができていないからこう言う事をしたのか、じゃあ自分はこう言う事ができていないからこんな事をしてみよう」とか、そんな感じで見てもらえたら嬉しいです。
昨年2018年からの続きの内容でもあるので、まだご覧になられた事がない方はこちらもご覧ください。
【2018年の練習で実感した効果】
さて、まずはこの1年で、2018年にやった練習で感じた効果や結果を思い返してみたいと思います。
▼イラストを描くスピードが上がった
2018年での記事にも同じように描く速度が上がったと書いていますが、その時点からよりもさらに上がっていると感じました。
2019年はオリジナル作品を作る時間を確保すると同時に、2018年同様に練習にも時間を割いていたのでかなり時間に追われると思っていたのですが、結果的に売上げもあがり、オリジナルイラストも制作する時間も確保できました。
おそらく今までの早さだと仕事に追われてオリジナルイラストを描く余裕もなかったと思います。
まずはとにかく今のレベルでスピードアップすることは全ての時間確保になります。スピードをあげる為のトレーニングは今後も継続的に続けていく予定です。
▼オリジナル作品の構図が評価される
また、「構図がすごくいいですね!」と言ってもらえることが時々あり、昨年行った構図を自分なりに分解して考えるトレーニングが効いているのだと感じました。
ただ、今年はその構図のトレーニングをサボってしまったので、今年11月と12月に描いたオリジナルイラストの構図が気が付いたらかなり被っていて、気付かないうちにマンネリ化してしまうのは、2019年は構図の勉強をサボったツケがそのまま出てしまったんだろうなーと感じました。
左は11月、右は12月の作品です。
▼「感情が伝わるイラスト」と評価される
あとは「感情が伝わるイラスト」だとおっしゃって頂いた事が多くあり、それは今後の大きな課題だったので少し意外だったのですが、とても嬉しい事でした。
ただ、私が描くイラストの方向がほっこりしたイメージが多いのですが、泣いたり怒ったりするようなイメージを描く機会が少ないので、頂いた評価は有難く受け取って、もっともっと自分の引き出しを増やしていきたいと思います。
これについては、今年行った練習の中にも克服する為の練習を行いました。後ほど書きたいと思います。
【2019年 追加した練習.1】 クロッキー
ここからは2019年に新しく始めた練習について書いていきたいと思います。
まずはクロッキーを始めました。
目的は描くスピードアップ。たくさんのポーズを身体に覚えこませたいと思っています。
私の利用させてもらったのは、クロッキーカフェと言う海外の動画で、海外のモデルさんが1分約5ポーズ、2分約4ポーズ、5分1ポーズと言う感じで次々にポーズをとってくれます。
このVimeoと言うサービスで視聴しています。
うまく埋め込みができないのですが、「https://vimeo.com/croquiscafe」でサイトがでてきます。
本物の立体には敵いませんがそれでもとても有り難い動画でした。
2018年に行った練習まとめの記事では、当時の私の人体への理解度から短い時間の模写は答えあわせをしない勉強のように感じて行っていませんでした。
しかし、2019年は以前よりも人体への理解が深まった事もありクロッキーにチャレンジしました。
▼シャカシャカ短い線でラフを描くクセが直った
クロッキーをする事によって、シャカシャカと短い線でラフを描くクセが直りました。
特に効果を感じたのは1分でのクロッキーでした。
最初は1分では短い線を繋いだりと全身をとても描ききれませんでした。
以前はアタリやラフを取る時に短い線でシャカシャカと適当に取ってしまうクセがあり、この癖が改善されていくと1回目のラフの精度が上がっていく実感があり、場合によっては一工程減らすことができて、スピードアップにも繋がりました。
▼お恥ずかしいのですが、これは最初にした1分のクロッキーです。
描き切ることすらできない…。
▼1年後くらい。できているかどうかは別として、とりあえずほぼ1本で線を決めて描き切れるようになりました。
▼これは2分。
バランスがおかしい所も多々ありますが、1分のクロッキーよりも形が捉えられるようになってきていると思います。
特に1分はじっくりと画面を見ている時間もないので、半分は2018年に勉強しなおした人体のバランスなどの知識を思い出しながら、もう半分は短い時間で被写体を見る事で1分間で人体を捉え、それを頭で整理ながら一本の線を思い切って描かないと間に合いませんでした。
私としてはやはり、ある程度人体の事を勉強した上でないと適当に描いてしまう事になりそうなので、短い時間のクロッキーは2018年に人体の勉強をしてから行って良かったと感じました。
クロッキーは私にとって、描く事はもちろん、被写体を短い時間で見るトレーニングにもなっていると感じています。
この1年でさらに描くスピードが早くなったのは間違いなくクロッキーを行った事で、仕上げの線を見つける事が早くなり描く工程が減った事が大きいと感じています。
朝一番から頭を絵を描くモードに切り替えるウォーミングアップになっているので2020年も続けていく予定です。
【2019年 追加した練習.2】 見ずに描く模写
2019年は一度描いたポーズをもう一度見ずに描くと言うことを時々していました。
2018年行ったポーズ集の模写、2018年より量は少し減らしましたが2019年もほぼ毎日続けています。
ただ、以前よりも色々なポーズが描けるようになってきた実感はありますが、全く何もない状態から様々なポーズが描けるかというと描いた事のありそうなポーズでも「???」となってしまうことが多々ありました。
見ればしっかり描けるようになってきたのですが、見ないと分からない時があります。
そこで一度しっかり見て描いた直後にもう一度何も見ずに描き、描いた後に写真で間違ったところを確認して赤などで書き答え合わせをしてどこが理解できていないか明確にして、より自分のモノにしていこうとしました。
▼左が模写、右が見ずに思い出しながら描いた絵です。
例えばこれだと、重心が違って少し違うポーズになってしまっています。
こうすることで自分が何が意識できていないか、見れていないかなどが少し意識しやすくなりました。
もちろん見ないで描く事が目的ではないので、これからも基本はちゃんと資料などを見て描いていきます。
それでも見ずにほぼ描ける人が見て描くのと、見ないと描けない人が見て描くのとでは大きく結果が変わってくるように感じます。
【2019年 追加した練習.3】漫画の気になる表情を模写
▼ほんわかした表情以外のレパートリーが少ない
2018年の練習記事でも書いたように、もっともっと感情を表現していけるようになりたいと言うのは私の目標の一つでもあります。
冒頭でも書いたように2019年では有難いことに、「感情が伝わるイラスト」と言っていただける事も多々ありました。
ただそれは公開した作品がほんわかした感じの作品がほとんどだったり、表現している感情に偏りがあります。
もちろんほんわかした感情以外描けない事はないのですが、レパートリーがまだまだ少なく同じような表現になりがちなので、今後もっともっと感情を描いたり漫画などのストーリーを描く時にしっかり感情が伝わる絵を描けるように準備をしておく必要があると感じました。
▼漫画の気になる表情などをサッと模写
そこで漫画を読んでいてちょっとでも気になった表情や表現を見かけたら模写をしておくようにしました。
読むことに集中してしまうのでなかなかできないのですが、しっかり模写しなくてもメモ程度にでも描いていくとこれからの良い引き出しになると思います。
こんなに漫画家さんの優れた表現が目の前にたくさんあるのになんとなく過ぎていくのはもったいないと、そんなにがっつり時間をかけるのでなく「漫画読むときはペンとこのノートを!の隣に」ような感じでもっと意識してやっていきたいと思います。
これは鋼の錬金術師を読み直した時にパパッと描いたものです。
今は顔がメインですが、手の表情などを含めた感情の表現をもっともっと学んでいく必要があると感じています。
【2019年 追加した練習.4】自分だけのモブキャラ?ノート
2018年の練習に「自分が普段描かなさそうなキャラクターの模写」がありました。今年もこれは継続しているのですが、2019年はもう少し踏み込んで、このノートを元に自分の考える色々な顔を考えていき、1冊のノートに描きだしていきました。
▼まずはパターン化せずに想像と資料から自分の頭で絞り出す
本来は顔の輪郭や目・鼻・口などのパターンを描きだしてパターン化してしまうのが効率も良いのかもしれないですが、最初にそれをしてしまうとパターンでしか描けなくなってしまいそうだったので、まずは「職場の20ー30代の同僚」とかある程度のテーマを決めてノートに「こんな雰囲気のキャラクターならどんな性格だろうか」とか想像をしながら描いていきました。
そうすると引き出しが少なくて強引な表現になったり、自分のクセなども少し見えてきて、「自分は何も見ないとこういう顔を描いてしまうんだな」と色々と自分ができない事に気づくこともできました。
一度考えてみて、思い浮かばなかったらこの漫画のキャラを模写したノートをヒントに考えていきます。
この練習も2019年には早速役にたつ場面があり、このお仕事ではちょうど描き分けができるようにこのような練習をしているとお客様と話していたら、その後「確か描きわけをされているんですよね?」とご依頼に繋がりました。
これは色々なハウスクリーニング会社の文字では表現しにくい特徴とかをイラストにすることによってイメージしたいと言うご要望で、微妙なニュアンスの違いを表現する為の参考資料としてとても役に立ちました。
結果として微妙なニュアンスの違いを上手く表現してもらえたと、お客様にお喜び頂けました。
ノートは打ち合わせの際の資料にも使う事ができます。
2020年の目標
2018年と2019年の練習で、現在のレベルの絵を描くスピードをあげていくと言う目標はかなり達成することができていると感じています。
もちろんまだまだ遅いですが、それでも確実に以前の自分と比べると早くなっています。
あとはまだまだ立体を捉える事が苦手なので、今までのアウトラインを早く見つけられるような練習ばかりでなく、デッサンなどもやってみるのも良いのかなぁ〜と思っています。
作品に関しては、構図の勉強は2020年は必須と思っていて、構図が似た感じになるのを防ぎ、もっと様々なパターンを表現できるようになりたいと思います。
ただ、やはり作品が全然足りないので、スピードをあげてカットイラスト のイメージサンプルに使えそうな背景のないイラストもたくさん描いて行こうとも思っています。
その他年末に今自分がどのようなできない事から逃げてるのかをピックアップしたので、それらも克服できるように取り組んでいきたいと思います。
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