トンガの離島めぐりvol.1 〜本島から一番遠い? 〜Niuatoputapu〜
本日(2022年1月24日)、在トンガ日本大使館の大使による挨拶がホームページに掲載されていました。少し長いですが、一部抜粋させていただきます。
引用させていただいたサイトでは、火山噴火から津波が来るまでの当時の様子がわかるのと、その後の通信状況、そして日本からの支援物資が届いた時の様子などがわかるのでぜひご一読くださいませ。
また、駐日トンガ王国大使館の公式Instagramも開設されたとのことで、こちらももしよろしければチェックしてみてください。
さて。タイトルに書いたニウアトプタプ島ですが、私は青年海外協力隊でトンガ王国で活動していたとき、農林水産省に配属されたこともあって、農業祭というイベントに関わることができました。(というか同僚たちの優しさで連れて行ってもらいました。)
その時、2週間かけてトンガの離島を回らせていただきまして、昔書いたその時の活動報告みたいなものが出てきたので、共有させていただこうかなと思います!
まずは写真!
以下、活動報告となります。
今回の巡回の手段は船を用いたが、普段生活しているトンガタプからニウアトプタプまでおよそ2日を要する。途中、まずおよそ半日かけてハアパイに寄り、そこからまた半日かけてババウまで行く。今回はトンガタプを正午前に出たので、ハアパイには深夜、ババウには正午過ぎに到着した。言葉にするとスムーズだが、荒波の中の航海は想像をはるかに超えてしんどくて、要するに船酔いに苦しんだ。もともと乗り物酔いしやすいのだが、酔い止め薬を持ってこなかったことをものすごく後悔した。ちなみに船は日本が比較的最近寄贈したもので、設備はそれなりに整っている。薄型のテレビが各部屋に設置されていて、基本的にB級映画がずっと流されていた。トンガ人は深夜でも大音量でテレビをつけっぱなしにするので、たびたび映画の悲鳴や銃撃戦の爆音に起こされた。トイレやシャワーも当然あるのだが、極力身体を動かしたくなくて、使う気になれず、ニウアからババウに戻るまでほとんど利用しなかった。一応エアコンもあって快適に寝られると思いきや、船の中では、ござを敷いて毛布にくるまってみんなで雑魚寝をするというスタイルで、トンガ人の寝相やいびきに悩まされた。弱音ははかなかったが、よっぽど顔色が悪かったのか、「ニウアはやめてババウに留まるか?」と同僚にも心配されたが、せっかく連れてきてもらったのに途中でリタイアは嫌だったので、意地でもニウアに行くと返答した。ひたすらにじっと横になる作戦が功をなしたのか、それともただ単に波が穏やかだったのか、ババウからニウアまでの道のりはそれほど苦痛ではなかった。ただ、時間帯を気にせず、眠っているのをわざわざ起こして「何か食べる?」と食料を持ってくる同僚たちに心配させていることが、心苦しかった。
そんなこんなで到着したニウアトプタプでは、到着するやいなや車に乗り込み、会場に向かい、農業祭の準備をして、農業祭を開催して、片付けをして、船に戻る、というあっという間のスケジュールであった。自分にとっても初めての農業祭で、右も左もわからぬまま終わってしまった…。ただ、中国人はおらず、ファレコロア(コンビニみたいなもの)もない。どこで買い物をしているのか不思議で、自給自足の生活をしているのかと思ったのだが、ニウアトプタプで今年の3月まで7年間働いていた同僚の話によると、ショッピングモールと呼ばれているお店があるらしく、そこでいろいろなものを購入していたそうだ。月に1度はトンガタプから船が来て、そこから様々なものが手に入るらしい。また、携帯電話会社のTCCや電線もあり、生活は苦ではなかったと同僚は言う。ちなみに農業祭に出品されているものの中に、イモ以外の野菜(白菜みたいなもの)も見られたのが、意外であった。基本的、葉野菜は中国人が持ち込んだものと考えていたからで、先に書いたように中国人の姿は見られなかったからだ。この辺りはまた同僚に確認しようと思う。
農業祭が終わると、住民や現地農業省の職員が用意してくれた食べ物を食べる。トンガモアと呼ばれるトンガ産の鶏肉や、ニウアフィッシュをごちそうになった。「トンガモアは、ココナッツなどを食べているオーガニックだ!」と笑顔で言われ、食べ応えがあっておいしかった。トンガのニワトリは野生で鍛えられているだけあって、走るのはとても速いし、3mくらいは軽く飛び、すなわち筋肉がとてもひきしまっている。また、コンビーフやインスタントラーメンもふるまわれ、船旅で3日間何も食べられなかった自分には多少きつかったが、おいしくいただいた。普段通りの食事ではないだろうが、やはりニウアでもコンビーフやインスタントラーメンは気に入られているのだなぁと実感した。
そして、再び船に乗り込み、およそ半日かけてニウアフォオウに向かう。
というわけで、次回はニウアフォオウ島のレポートを投稿したいと思います!
'Ofa atu
NEXT ⏩
スキしていただくと、日本で生きていたら滅多に出会わないであろうトンガの言葉が表示されます!ちょっとしたお楽しみに! サポートしていただいた金額は全てトンガの支援に活用させていただきます。