9月3日
心動くことがたくさんありました。
*
普段あまり話す機会のない上司と話す機会があった。
ちょっと変わってて面白い上司なんですが、たまたま事務所で2人きりになって、
急に「半年働いてどう?」と言われた
「勉強になることばかりです」と答えたら
「俺さ、ずっと話しとこうと思ってたんだけどさ。
〇〇さんってすんげー真面目だよね。だからどんどん先輩を抜かしていって欲しいんだ。」
と言われて突然でびっくりした。
私が「え、あ、はい」と困惑しているのも無視して
「努力するって言うのは努力する才能がないとできないことなんだよ。誰でもできるわけじゃなくてさ」
「先輩に言われてムカつくこととかあるし、言うこと聞きたくないことってあるでしょ?
言い方悪いんだけど、先輩って踏み台なんだよ。先輩って一例なの。お手本でもあり、ひとつの結果でもあるの。嫌なところは真似しなきゃ良い。でもその代わり抜かしていく実力を持たなきゃいけない。
俺は先輩も後輩も関係なく、どんどん抜かすことを目標にして欲しいし、それでみんなが良きライバルになることが1番良い関係性だと思ってる」
と話してくれた。
めちゃくちゃ突拍子もなくアツい話が始まったし、こっちを1ミリも見ずに話すのでびっくりしたけど
「がんばります」と言ったら
「その頑張りが〇〇さんならできると思ってるから、ずっとそれを言いたかったんだけど、なかなか話す時間ないからさー」
と言って事務所のお菓子コーナーを漁り始めていた。
すごく変わった人だ。
でもこういう人ばかりいるから今の職場が好きなんだ。
いつもヘラヘラしている人も、あまり会話しない人も、ずっとイライラしてる人も
みんな信念があってアツいから。
たくさんムカつくし、いっぱいぶつかるけど、みんながそれぞれ良い厳しさを持っているから。
本当にムカつくときもあるけど。
「話してくださってすごく嬉しいです。ライバルになれる様にがんばります」と言ったら「うん。あ、これ食べる?」とルマンドをくれた。
変なの。
*
退職した人たちが職場のLINEグループを抜けた。
それぞれ個性のある挨拶でジーンと来たけど、私がたんまり怒られて最後までめちゃくちゃ怖かった上司がそのLINEで長文を残して退室していった。
『そろそろ私も退出します
入社した当初、何もできず、できることは掃き掃除。
毎日怒られ泣く日々。私は人一倍できなかったと思います。人の言うことは聞かない。お客様の意図を汲み取れない。知識、技術がない。話の本質がわからない。
焦っては失敗の連続。毎日が劣等感と屈辱でいっぱいでした。その失敗の連続が当時と今の私では比べ物にならないくらい成長できました。
情熱を注ぎまくりました。最高に楽しかった!素晴らしい経験をありがとう。』
と。
これでもだいぶ要約しましたが、こんな感じの文章が来ました。
比べるのはおこがましいですが、これが本当なら、昔の上司はまさに今の私と同じだと思った。
今の私はやってもやっても失敗する。最初から完璧を求められるし、私も求めてしまう。
どんどん自信がなくなる。でも落ち込んでる暇はない。努力して、チャンスを掴んでも実力が追いつかない。
自信がないから、何を言っても言い訳になる気がして。
怒られて悔しくて何回もトイレで泣いて、泣いてなかった様にまた働いて。
できなかったことを練習し続けることが唯一自分の自信を保つ方法で。
そうやって必死な毎日を過ごしているから、この上司のLINEを見て「私だって、私次第でこの上司みたいになれる可能性があるのか!!」と思った。
すごく嬉しかったし、あんなにも怖い上司なのに、私はその上司に憧れていたんだなぁと思った。
*
年に数回の大きな仕事が終わった。
とてつもなく大変だったけど、とてつもないやりがいがあった。
その大変な仕事の合間に、メガネ先輩(まぢ親友)とディスプレイ替えをしなくてはいけなくて
夜の現場が終わってから店に戻って、終電ギリギリまでディスプレイをやった日があった。
2人でかなり納得できるデザインができたので、ウキウキしながら帰った。
それが今日、全てやり直しになった。
「ちゃんとディスプレイの勉強した?これの何が良いの?ふたりともインテリアショップに行ってきなさい」
と怒られて、全ての棚と全ての配置を変えられた。
メガネ先輩と私は色々意見を言ったけど、何も受け入れてもらえず、最後は無言になった。
その後すぐ私とメガネ先輩は別々の現場に行かなくてはいけなかったのでゆっくり話もできずに帰宅した。
私は悔しくて、メガネ先輩に
「お疲れ様です。
ディスプレイなんですが、なかなか悔しいのでやり直したいです!!忙しいので時間いつ作れるか分かりませんが、近々また時間ある時一緒にお願いします」
とLINEをした。
そしたらすぐ既読がついて、数分後に
「〇〇ちゃんもおつかれです!!
あんまり深いところまで考えていなかったとしても
いまの並べ方がいいとは全然思わなかったよね?!
お花はまあおいおい直していくとして花瓶の並びは
もっといいのできるよね私たち」
と返事が来た。
人とプラスの感情を共にすることはあるけど
悔しさを共にできる人は少ない。
同じ熱量で仕事ができる人はとてもとても貴重。
絶対に2人で見返してやる。
私ももっとこの職場に情熱を注ぐんだ。
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