柔道部物語④

花が開いて、日差しに解けて、また新しい春がやってきました。
僕達エクセレント柔道部も2年生になりました。
クラス分けは佐藤君と僕が同じクラスで政吉君と木村君が同じクラスだった気がする、たしか。

たしかとかいってるのは多分この頃は思春期真っ盛り中二病全開だったんで記憶にフィルターかけてるんだろう。
あの日を殺したくて閉じたパンドラボックス!
もしくは単に年だろうね!

なので新入生勧誘会みたいなやつで何やったかいまいち覚えてません!
確かなのは新入部員は0だったという事!
当時稲中はやってたので卓球部にすら負けたという事!

桜子は無理としても田丸みたいな後輩が欲しいなぁと思ってた我々はがっかりでした。

そういえばキャプテンは佐藤君だったんですが、「キャプテンなのに新入生はいってきたら補欠になるかもしれない」とかびびってたので1人だけ安心してる感じでした。

そんな訳でいまいちモチベーションあがらぬまま過ごしていた訳ですが、夏を越え文化祭シーズンを迎える頃、一つの変化が訪れました。

なんかね、佐藤君がもてだしたのです。
つっても進学校の中2のもてっぷりなんてかわいいもんです。文化祭の劇の配役で女子の推薦で準主役に抜擢されたーとか授業中によく手紙がまわってきてるとかそんな程度のもんです。ちなみに僕は大道具→小道具→オペラ座の怪人の主役の女の子が働く劇団の劇長(台詞2個)という推移ね。
僕らはまぁ、柔道部がもてるなんて!これは裏切り行為だ!などとちゃかしてたんですが、なんか知らないけどMMO(もてない男)の僻みとは恐ろしいもので「最近あいつ調子のってね?」みたいな感じで佐藤君は次第にクラスでも浮いてる感じになってしまったのです。

そんな感じでちょっと微妙になった4人でしたがさらに追い討ちをかけるような行事がやってきました。
近大付属和歌山は中学→高校→大学とエスカレーター式で上がれる進学校なんですね。

高校→大学は一応内部試験みたいなのがあったけど中学→高校は無試験。
でまぁ今はどうか知らないけど当時は進学校としては非常にぬるい状況で、智辯和歌山を赤犬とするならまぁ我々は青雉だねみたいな?俺のポリシーはだらけきった進学校だみたいな感じだった訳ですよ。
ところがですね、こんなゆるゆるな学校でしたが1回だけ本気出すときがあってですね、それが中2の終わりにあるハードルテストってやつだったんですね。
これは嘘かほんとかわからないけど、これで1教科でも赤点とったら留年だの退学だのいって脅される恐ろしい行事だったのです。かけひきは強い君の中!
高校受験のかわりと思えばいいのかな?

木村君は結構頭いいこだったので問題なし、僕と佐藤君もあまり成績はよくなかったが赤点とるほどではなかった。
しかし問題は政吉君・・・彼はこの試験の3ヶ月くらい前に補習命令をくらいましてね。
補習は16時から18時。まぁいうなれば部活禁止令ですね。
すると残るのは関係が微妙になった佐藤君と未だに何考えてるかわからない木村君。
これはちょっとないなぁという訳で「僕もちょっと不安なんで勉強に燃えます!」と嘘800並べて退部したのでした!

という感じで全4回に渡ってお送りした柔道部物語を終わります!
はじめにいった通りオチもなにもなかったね!
一部の人が期待してたであろうアーッな展開もなかったね!
またリクエストがあれば自分語り企画したいと思いますのでよろしくお願いします!

エピローグ~その後の4人~
佐藤君・・・高校では木村君と共にラグビー部に入部。近大に進学し確か結婚している。
政吉君・・・高校ではなぜか少林寺拳法を始める。大学卒業後、教師になって学年で一番くらいの勢いで結婚してしまった。この前3年ぶりくらいにきたメールが「エバの青7見えないんだけどなんかコツある?」(原文ママ)だった。
木村君・・・わかんね
僕・・・ごらんのとおり

鮮やかな朝日を浴びて歩こう
全ての愛と過ちを道ずれに~

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