柔道部物語③
柔道部の練習は16時に始まり18時に終わる。
約2時間と時間は短いが密度は濃い。
まず中学柔道部は道場の掃除から始まる。
愛と勇気と陰毛にまみれた道場をばっさばっさと掃除だ。
掃除が終わる頃には高校生も集まってくるので準備体操→腕立て→腹筋と合同で行なう。
ちなみに腕立ては腰のあたりを畳につけたまま腕だけでする感じだったんですが、政吉君は明らかになにか性的興奮を感じているように見えた。
次に受身の練習だ。
柔道は他の武道のように殴る蹴るがなく投げるというのがメインになる。
畳とはいえ地面に叩きつけられるというのは結構な衝撃だ。
この衝撃を頭や内臓など重要器官に与えてしまうと大変なので受身をとる事で手で吸収するのだ。
ちなみに柔道は背中から倒さないとポイントつかない上に頭から落とすと反則になるので受身さえしっかりできれば破壊神みたいな相手と試合しない限りほとんど怪我はしません。柔道部物語の樋口は不幸だということですね。
受身が終わると次は打ち込み。
これは2人一組になり棒立ちの相手に技をかける。
9回まではかける直前までで戻して10回目で投げる!
で適当に相手をかえつつ10×5セットくらいするんですがね、木村君と当たるのがきついんですわ。
柔よく剛を制すという言葉がありますが、これはあくまで相手の力を利用する事で可能となるんですね。
例えば相手の体を左にゆさぶる、そうすると相手は左にいくまいと右に力を入れて耐える、そこで右足に足払いとかしたらスコーンといくんですわ。
体重倍くらいある相手を転ばせるのはとても気持ちいいんですが、この打ち込みだと小細工一切ないからね
木村君、びくともしないwww山のフドウかお前はwwwって感じなんですよ
僕はまだ大外刈だから「倒れないやテヘヘ」で済むけど一本背負いとか背負い投げの人は容赦なく潰されますからね。佐藤君とかザ・マウンテンに潰されたテリーみたいになってた。
もちろん木村君に技かけられるのもとても辛いので、僕は政吉君とできるだけ一緒にやろうぜ!と共謀し、佐藤君を生贄に捧げて「頑張れテリー!」とエールを送るのでした。
打ち込みの次は寝技
中学柔道には締め技と関節技がないので抑え込みだけ
性欲をもてあましていた我々としては「あぁこれが相手女子だったらなぁ」と日々悶々としておりました。
袈裟固めはいうなればおっぱい固めだし、横四方固めは思いっきり手が股間にいくし縦四方固めなんてどっからどうみてもアレですからね。
結論:桜子は存在しない
んで最後は乱取りっていう試合形式的な稽古を5分×5くらいやって終了
これは強い人とやるのも弱い人とやるのも楽しかったなぁ
後は体操して先生と神棚に一礼して掃除して着替えて学校のすぐ近くの肉屋でせせりとか食べて帰る毎日でした。
そんなこんなでいよいよ試合の日がやってきました!
前の日記でも書いたように一人少ないので4人で3勝しなければなりません。
順平スカウターによると自分を10とするなら
木村君・・・13
政吉君・・・7
佐藤君・・・3
って感じだろうか。このレベルならモロに体格差=実力差になるね。
そんな訳でオーダーは
先鋒・・・なし
次鋒・・・政吉君
中堅・・・僕
副将・・・木村君
大将・・・佐藤君
一般的に弱いのがでてくる事が多い次鋒戦(いやレオパルドンは強いよ!)をなんとか政義君に勝ってもらって、そこそこ勝ちの期待ができる二人で勝負をかける!佐藤君はまぁ思い出作ってくれ!って感じかな!
って感じでほんとに中学柔道かよ!ってくらい策を練った訳ですが、僕は今村スペシャル(大外刈に見せかけた払い腰)で見事一本勝ちしたものの他オール負け・・・で一回戦敗退
ちなみに佐藤君はキングザ100トンみたいなやつに10秒で潰されてた。でもちょっと嬉しそうだった。
続いての個人戦は一回戦は寝技で勝ったものの二回戦でなんか県代表とかになった事あるらしいのと当たって30秒でアボーン。できるだけ組まないように逃げてたけど組んだ瞬間投げられた!無理ゲー無理ゲー。
まぁそんな感じでデビュー戦も終り、そういえば今日は会場で異性を1人たりとも見なかったなぁとか思いつつ帰路につくのでした。
結論:平家さんも近藤さんも存在しない
~続く~
次回は2年進級~崩壊までです!
ちなみにこの後、昇段試験というのがあったのですが、僕は高校生と当たって僕が有効とった後、締め技されて全然聞いてないんだけど耐えてるふりして時間稼ぎだ!と思ってたら審判が僕がおちたと勘違いして強制終了させられたよ!なんか最近聞いた事ある話だな…
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