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実も葉も花も利用できるサンショウ

 「山椒は小粒でピリリと辛い」でおなじみのサンショウですが、日本の在来植物なので栽培は容易ですが、植え付け直後は少し神経質です。それさえ注意すれば葉や実を利用できるのでお庭に植えておくといいでしょう。

 ただしサンショウは雌雄異株で虫媒花なので、雄雌を1セットにして植えておかないとなかなか実がなりません。ホームセンターなどで売られている安い苗は雄雌がわからない段階の若い苗なので2株とも雄株で実がならないことも多いです。

 雌雄が判明している大きな苗はやや高価になります。

 また麻婆豆腐に入っているのは日本のサンショウの親戚の花椒です。果皮を粉末にしたものを利用します。

サンショウの植え付け

 サンショウの植え付け適期は冬です。できれば2月中に植え付けしておきましょう。庭植えの場合は少し大き目の穴を掘って、掘り出した土と完熟堆肥や腐葉土を多めにすきこんで植え付けてください。

 植え付け場所はある程度日のあたる半日陰でやや湿り気のある場所の方がいいでしょう。ただし植え付け直後は直射日光を遮る日よけをしておきましょう。

 鉢植えの場合も小粒赤玉土に完熟堆肥や腐葉土を多めに入れてください。

サンショウの管理

 サンショウに水切れは禁物です。特に鉢植えの場合は水を切らさないように注意しましょう。

 アゲハチョウの仲間はサンショウが大好きです。アゲハ蝶が飛んでいたら葉の裏を丁寧に調べて産みつけられた卵を取り除きましょう。終齢幼虫になると一晩で枝1つ丸坊主にされてしまいます。

 サンショウは強い剪定を嫌います。落葉後の真冬に伸びすぎたところを切るくらいにしてきましょう。

利用方法

 農薬を使わなければ葉を「木の芽」として利用できます。

 実は緑のうちにゆでて「青山椒」として佃煮などに入れて利用できます。熟して実が割れたものは「割山椒」と呼ばれ、ウナギにかける山椒の粉がこれですね。

 料亭などでは花も「花山椒」とお料理の彩に使われたりします。

 中国料理の麻婆豆腐に使われるのは「花椒」という別の種類で、花ではなく果皮を粉末にしたものです。正式な和名はカホクザンショウ(河北山椒)です。

 イヌザンショウは実も香辛料に使われますが葉には芳香がありません。 

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