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縦割り支援の体制を利用者が使いやすい形に

地域で困っている人がいるとします
でも本人が相談する先がわからなかったり、知らなかったりしたら、いくら支援の網(セーフティーネット)を広げていたとしても受け止めることができません

福祉サービスや行政サービスは法律に基づいていますので、高齢者は高齢者のサービス、子供は子供のサービス、障害のある方のサービスは障害のサービス、経済的に困っている方のサービスは生活困窮のサービス・・・のような縦割りになっています

私が北九州市役所に勤めていた頃、門司区を中心に孤独死の問題がクローズアップされました
これは経済的困窮のお話だったのですが、セーフティネットの網の目からこぼれ落ちてしまった・・・そのようなどこにも相談できないといった問題をどう解決するかという課題にぶつかりました
そこで「命をつなぐネットワーク」というものを作りました

行政、地域福祉、様々な企業の様々な方が勉強して、孤独死などが起こらないように孤立しないように今でも活動が行われています

私はこの「命をつなぐネットワーク」の網の目をもっと細かくできないかなというふうに考えています

現状では地域の民生委員さん福祉協力員さん自治会の方、が頑張っておられますが、実際はそのメンバー自体が高齢化しています

そこで地域にある私たちのような福祉事業所や、介護移設や保育所、障害者施設と言った事業所が横の連携を取り、地域密着型のアウトリーチ支援ができないかと考えました
「コミュニティソーシャルワーク」ちょっとカタカナで難しいんですが、(地域を丸ごと支援する)
という仕組みができないか考えてみました

私が勤めていたサポートセンター門司では市の社会福祉協議会の取り組みにより、高齢者に限ったところではありますが、大里南校区と柳校区のコミュニティソーシャルワーク(地域の方と一緒に困り事を考える)という会議を行ってまいりました

今はコロナで会議も止まっておりますが、高齢者向けだけではなく、子ども達や障害のある方に対しても専門の事業所と連携して密な連携ができるのではないかと考えています
困っている人がセーフティネットの網の目からこぼれ落ちるという事態を少しでも解消できるように何重にもネットを張ることを目標としています

セーフティーネットの網の目からこぼれ落ちるとはどんな事があるでしょう
具体的な例を挙げると、当事者の家族の支援という部分
例えば放課後デイサービスの場合です
放課後デイに通っている障害のある子どもさんの支援は放課後デイがしっかりしていますが、お家で一人、悩みを抱えているかもしれないお母さんの支援が大切だったりします
北九州市以外の市町村では訪問事業としてお母さんのサポートも充実しているところがあるようです
北九州市でもそのような方の家庭訪問だったり、オンライン相談だったりと、気軽にアウトリーチで相談できるような仕組みも取り込んでいけば、より良い支援の形が取れると考えています

このように困っている方の声を聞き、解決に向けて動いたり、一緒に考えたりする制度やサービスが必要な時は行政につないだりという橋渡しの役割の方が必要だと思います
私は困っている方の声を一つずつ聞き一緒に考え解決に向けて動くことで一歩前に踏み出すヒントが出てくるのではないかと考えています
「きみの居場所」がそんな第一歩の礎になれればいいなと思っています
そして私は、そこにいるおせっかいおばさん第一号です
なんでも構いません。困っている事、気軽に相談してくださいね
きみの居場所をどんどん皆さん活用してください


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