見出し画像

結局また都会へ戻ってきてしまった

今月からクックパッド株式会社の買物事業部、クックパッドマートで働き始めました。
え、また東京にきたの…?
って突っ込まれそうですが、そうなのです。何往復目かの都会です。
意図的に往復しているわけではなく、その時々で正直に「こうしたい」「これがやりたい」を選んできた結果です。全部説明すると長くなるので、直近の話を。今後何をやっていきたいのか。を書いてみようかと思います。


事業系会社へ軸足を移したわけ


単純明快、「アプリやサービスそのもののデザインをしたい」と思ったからです。

受託制作は、どちらかというと広告的で「ハレとケ」で言えば、「ハレ」に分類されると思っています。
その「ハレ」である受託制作に、社会人期間のほとんどを費やしてきました。
経験者の皆さまがご存知の通り、常に全力以上で走り続ける制作は尋常ではない成長痛がある。自分の技術の足りなさが辛くて情けないこと、自分にできるかという不安なんてしょっちゅうで(というかいつもで)、けれど一方で誰かの力になれることや仲間とひとつの形を作り上げることの愉しさもひとしおでした。

そうした愉しさはありつつ、のめり込みやすい性格やら色んな環境ゆえに休まざるをえなくなったところでふと、もっと人のそばで日常の中で使われるものを作りたいなと漠然と思うに至りました。

華々しさや綺麗なものはずっと憧れ続けているし好きだけれど、そこには当然、ごくごくありふれた身近な日常はなくて。いつだってキラキラしたものに目を奪われるけれど、いわゆる「ケ」の中にもデザインはそこかしこにあって。毎日そこにあっても飽きないような、役に立つようなもの。在ることで誰かを助けられること。それらは、受託の制作でやるデザインとは多少異なるけれど、けれど確実に「デザイン」されたものたち。
その存在に気づかなかったわけではないけれど、しっかり見つめることがなかった。

なにも決めないままLIGを辞めていたので、その漠然とした掴み所のなかった思いに沿っていろんな人に話を聞き、会社を探し、純粋に人も環境もどちらも「楽しそう!」と思えたのがクックパッドマートでした。

課題:「普通になりたい」


UIデザインというものを突き詰めてきたわけではない。けどたまにサービスのデザインをしたことがある。
というくらいのスキルの自分は、アプリやサービスを軸とする会社の中では毎日教わることばかりだし、チームにはすごい人がたくさんいて、焦る。毎日焦ってます。最初はみんなが何喋ってるかさっぱりわからなかった。そんなのは久しぶりの状況すぎて、新卒の頃を思い出したのは言うまでもありません。

そんな中で先輩デザイナーにデザインレビューしてもらった時、「普通がいい。普通になりたい!」と言われたのがとんでもなく強烈でした。もらったフィードバックから、いかに普通っぽくないか、見栄えが良くかっこいいか。そういう視点で自然と手を動かしていたんだなぁと。自分の中に”受託のクセ”というのが確かにあることを痛感しました。

チームの先輩たちの思考の深さ、見てきたものの数(引き出し)。敵わないなぁと感服すると同時にある悔しさ。「普通になりたい」というその言葉を、手を動かす心の中で反芻しているこの頃です。


どこを目指すか


とはいえ、受託が嫌いになったとか否定しているわけではさらさらありません。何なら「スポットでまた案件やりたいなぁ」というほんのりした気持ちを持ち合わせています。ただ、やるからには誰と組むのか、なんのために作るのか。その想いに共感できるものでなければ嫌だなと思っています。

デザインの守備範囲はものすごく広い。
形に残るものを作るだけではなく、マネジメントや経営だってデザイン。一生かかったって全部は到底やり尽くせないし、極め切ることは不可能だろうと思っています。
それでもせめて、自分の身の回りのことはデザインできるようにいたい。
そのために必要な力が欲しいなと思っています。
なので、直近はその必要だと思った力を得るために時間をかけたい。

その先はどうなるやら…ですが、”在ることに意味があると思うこと・もの”を維持したり生み出せる人、を目指そうと思っています。

結局思ってたより具体的じゃないし、漠然とした話になってしまった。。(きっと都会が嫌になったらまた山とか湖とか海にでも帰るんだろうなとうっすら思っています。)

まだまだそんな覚束ない歩き方ですが、引き続きよろしくお願いします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?