見出し画像

ドラマじゃないのにドラマチックなお酒と人生の番組

 今までどれだけお酒にお金をつぎ込んだかわかりません、じゅんぷうです。

 Netflixで今見ているのは韓国ドラマでも映画でもない、こちら。

『ペク・ジョンウォンの呑んで、食べて、語って』

 タイトルまんま、韓国の食の第一人者であるペク・ジョンウォン(タリョラバンタンのお料理企画でおなじみペク先生)が毎回ゲストを迎えてポチャや焼き肉店などさまざまなお店で呑んで、食べて、語る番組。

画像5

 進行のにおいがしないのでトークバラエティというよりはドキュメンタリーでもあるし、酒や食べ物をクローズアップしてペク先生が語ればそのストーリーが視覚的に現れる。カメラや編集、構成の凝り方、何よりペク先生のよどみない語り口。韓国の食文化に刺激されるし、それぞれのゲストたちが自分自身のことを語るその様が絶妙で、これ打ち合わせ通りなのかお酒とペク先生の包容力がそうさせてしまうのか、見ているほうも一緒に呑んで話を聞いて癒されている気分なんです。呑んでもないのに。

 第1回のゲストは元2PMのパク・ジェボムと、ラッパーのLOCO。ペク先生も仕事仲間と同伴で、社会人の先輩・後輩が経営だったり信頼についてソジュ(焼酎)を吞みながら語らいます。タトゥー背負った後輩たちの好感度ばつぐん。やがてLOCOが「(ジェボムが)韓国中に叩かれてしまった時があって」と切り出します。ペク先生側から聞き出すのではないところがトークバラエティとちょっと違うというか、ここで生まれた信頼感から話せちゃったのかなという気にさせられてしまう。話すことが折り込み済のネタだとしても、ちょうどいい具合に入ってくる。

 第2回は女優のハン・ジミン。彼女はパブリックイメージに苦しんだという話を始めるのですが、そうした自分自身の話がジェボムと同様、重くならず軽すぎず絶妙なんですよね。こういうの、話すテンションとか言葉とかちょっと間違えたらまたおかしなことになったりするでしょう? そして彼女は「お酒にお金を使いたくないから、ワインではなくソジュを呑んでる」と、一貫して男前でした。

 この回の舞台は釜山のヘウンデにある貝焼きのお店。ふたりはソジュ+ビールを混ぜて飲むソメクを楽しんでいたんですが、ハン・ジミンがペク先生に「クリームソメクをご存じですか?」と聞いたとき、おいおいアレじゃない?『屋根部屋のプリンス』でやってたアレじゃない? と興奮したけど違いました笑(スプレー缶のホイップクリーム&ソジュ、いつか真似しようと思ってる)クリームソメクはドラマでも見る、箸を使ってソメクを泡立てるやり方でした。

 そして、第3回ゲストがイ・ジュンギ。ここまで韓国文化が世界に受け入れてもらえるようになって、俳優としてその一端に貢献しているのがうれしいし、また謙虚な気持ちにもなっていると話す彼。この回のテーマは伝統酒でした。1000年もの物語を持つ酒を味わう彼。1000年前ってアナタが皇子だった高麗時代だし、この飲み方…!!

画像1

『麗~花萌ゆる8人の皇子たち~』で、ワンソ(イ・ジュンギ)が毒入り茶を飲むシーンを思い出してしまうのわたしだけですか?

画像5

 つらい…

画像2

 ここではペク先生も一緒に呑んでくれてるし大丈夫! 第1回でジェボムたちに「乾杯でグラスや盃をぶつけ合うのは、自分と相手の酒を混ぜて、毒だったらみんな道連れにするから」的なお話もしていました。そんなに毒殺の歴史的背景あるのかよとゾクッとしますが、それはさておき酒を混ぜたらみんな仲間という意識なのかなと思います。

 そして。このシリーズの何がグッとくるかって、どの回も、ずっとカメラなんてないものとしてペク先生と呑んで食べて語っていたゲストが、ラストで一瞬だけカメラ目線になるという演出。もう一歩、スターとの距離が縮まった気になってしまう憎い演出です。

画像3

(もうダメ)

 第4回はナ・ヨンソクPDがゲストでマッコリの醸造所へ。これも楽しみです。

いただいたサポートは①心と体の栄養②妄想と仮想を現実化③さらなる発信のために使わせていただきます❣