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病気のこと。

先日、少しの間ツイッターから離れていました。

8月19日にがんの手術をして、退院後しばらく実家に帰って静養しておりました。先週から日常に戻り、仕事に追われる毎日を過ごしていました。

3月の終わりに精密検査を受けて、がんの宣告を受けたのが4月2日。MUSIC BLOOD初回放送の日の朝でした。

左乳房に2.5センチのがん。ステージ2の乳がんでした。
幸い他の場所に転移はしておらず、早期の発見で助かりました。転移しているか、していないのか。判明するまでは生きた心地がしなかったなぁ。

会社の健康診断で引っかかって検査をしたことは軽くツイートしてたんですが、まさか自分が本当にがんだとは思わず、結果については伏せていました。個人的に仲良くしてもらってるフォロワーさんには事実を伝えて、話を聞いてもらったりして。知っていてくれる人がいるということは心強く、治療の励みにもなりました。

私のがんのタイプの場合、まず抗がん剤治療をして、それから手術という治療方針になりました。4月の中旬から抗がん剤投与を開始。

5月のゴールデン圭ウィークの頃は抗がん剤の副作用による脱毛のピークで、精神的にまいるというよりかは、大量に抜ける髪の毛の処理に疲れ果てる日々でした。マンウィズがMUSIC BLOODゲスト回の日は、嬉しい気持ちの反面、からだは辛く、心身共にダメージをくらい、推し+推しの破壊力の凄さを思い知りました(笑)。

投与する抗がん剤の種類が変わると、副作用の辛さがそれまでと全く違うレベルのものになったり、世の中の息苦しさと自身の病気のことがリンクしたりして、心が折れかかる時期もありました。

そんな合間に、ヒノマルソウル舞台挨拶当選のDMが届きました。
3回目の入院をしている最中でした。

大袈裟ではなく、命をかけてでも行きたいと本気で思いました。大好きな圭くんが主演で、大好きなマンウィズが挿入歌のヒノマルソウル。私にとって特別すぎるこの映画。病気が発覚した直後は映画館で観ることすらできないんじゃないかと思っていたのに。悩んだ末に行く決断をして、まだ慣れてなかったウィッグをかぶって東京へ行きました。

舞台挨拶に無事に行ってこれたこと。病気になる前にチケットを取っていた京都大作戦で、一年以上ぶりにマンウィズのライブを見たこと。仲良くしてもらってるフォロワーさんに新しい命が誕生したこと。圭くんの誕生日に圭くんを好きな人たちとヒノマルソウルを観たこと。圭くんアカウントでみなさんと圭くんを応援できること。

色んなことに心を救われながら、抗がん剤治療は7月末で完了し、手術の日を迎えました。

詳細は省きますが、とある検査結果により、がん周辺のみを取り除く乳房温存手術ではなく、これから先のことを考えて両方の乳房を摘出する選択をしました。がんがあったのは左だけだったけど、再発予防のため右も同時に全摘出。

この決断には凄く迷ったけど、もう二度と闘病生活に逆戻りしたくない、再発の恐怖に怯えたくない。母親には反対されたけど、自分の人生なので、自分で決めました。

手術が終わって数週間経った今、ぺったんこになった胸にある大きな傷痕と、ときどきズキンとする痛み、そして少しの喪失感が残っています。

メンタルは強い方だと自負していたんですが、さすがに手術後すぐには気持ちが上がらず、実家で静養中はほとんどツイッターを見ず、音楽も聴かず。日常に戻ってからも仕事をこなすだけでいっぱいいっぱいでした。

病気のこと、本当は言わずにいようと思っていたのですが、実家にいる時にわぁっと吐き出したくなってこのnoteを作成しました。思いを書いてはみたものの、何度も見直して、書き直して、下書きのまま公開せずにいました。

そして「もしも命を描けたら」を観劇。

ほんの少し「いのち」というものを身近に感じたこのタイミングに、「いのち」がテーマの舞台。観劇しながら、やっぱりこれを公開しようという気持ちになりました。

舞台を観ている時間は、田中圭という俳優の生命力にあふれた熱量をびしびし感じました。圭くんの叫び声がまだ耳に残っています。あのお芝居を目の当たりで体感できたことは今の私にはとてもありがたかった。病気になる前と後では、きっと感じ方も違ったんだろうな。

通院はこれからも続いていきますが、手術をしてひとつ区切りが着いたのはよかった。40年以上生きてきて大きい病気や怪我に縁がなく、検査や治療に関するなにもかもが初めてのことばかりでした。それは新鮮でもあり、勉強にもなり、辛い中でも色々と経験できたことは一つステップアップできたかなと、前向きに捉えています。注射一本にビビリまくる私ですが、それは今も変わりません(笑)。

最後の抗がん剤投与日から一ヶ月以上経過して、産毛のような髪の毛が生えてきました。毛という毛がなくなったのに、人体ってすごいなぁ。

毎年、年に一回必ず会社の健康診断で乳がん検診を受けていたおかげで、早期発見に繋がりました。検診の大切さを身をもって実感しました。


いつも診察の最後、主治医の先生に「他に何か気になることはありますか?」と言われます。
〈医療ドラマってやっぱりツッコミどころ満載なんですか?〉
と、聞いてみたい気持ちを抑えて、「大丈夫です」と答えています。

いつか聞いてみたい。


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