私の中銀カプセルタワー滞在記〜NAKAGIN BUSINESS CAPSULE(67)

【入居18日目②】 

書類に印鑑を押すミッション(前回の投稿、一行で済むな)を終えてカプセルタワーまで帰る。暑さにだいぶ慣れたし東京の距離感がわかってきたから、京橋からカプセルタワーのある新橋まで歩くことにした。17時半をすぎて夕方の気配が濃くなると風が出てきて少ししのぎやすい。都会の真ん中にいても、夏の夕方はちゃんと夏の夕方の匂いがする。

途中のビルに、「少年ジャンプ」連載の科学マンガを題材にしたガラス会社の企画展があった。隠れジャンプ愛読者の私はこっそりと中をのぞきこんでいたのだが、うっかり気配を消し損ねたらしくドア付近にいた会場のお姉さんに見つかって「ぜひ中を見ていってください!このマンガご存じですか?」と声をかけられてしまう。明らかに夏休みの子供達向けと思われる楽しい実験装置が並ぶ会場。「アワアワ、いやあのそうなのですが…子供が読んでて、なかなか面白いので」「面白いですよねー。原画もあるんですよ。ぜひお子さんとご一緒にいらしてください。お子さんおいくつですか?」「…しゃ、社会人です」「…そ、そうなんですか…」という地獄のような会話に別の汗をかいたりもしたけれど、私は元気です。

でもせっかくなので、エアコンのきいた室内で実験装置をさんざん楽ませてもらってから再び歩きだす。いやー理科の実験はやっぱり面白いなぁ。さぞヒマなおばさんだと思われたことだろう。

銀座線で2駅なんてあっという間かと思っていたら、ビルばかりが続く大通りは景色が単調でわりと長く感じた。カプセルタワーのそばまで来た時には見学の約束までまだ時間があったので、「ついでのついでだ!」と以前から気になっていた「ヴァニラ画廊」を探してみたら、これがびっくりするくらいすぐそば。もっと前に見つけとくんだった。ここはもう、なんというか、背徳の趣の耽美な作品の数々が目眩く場所で(何を言っているのだ)、人を選ぶと思うしそもそもあの入り口を降りた勇者だけが楽しむ所です。いや凄かった。

そんなこんなですっかり毒気を抜かれた(いやむしろ増幅?)状態でお迎えしたのが、今日の見学第一弾、某社で週3日一緒に働くSさん。午後シフトを終えてから来てくれた。お疲れさまです!Sさんは室内の写真を撮るついでに私が写り込んだ写真を撮ってくれて、そういえば記念写真的なアングルの写真て撮ってなかったなーと初めて気付いたのであった。

最初は仕事関係の人にはこの滞在のことを言わないつもりだった。交通費の申請とか面倒だし(社会人は内緒が多い)。でも彼女と来週見学予定のもう1人の仕事仲間はこの建物に興味を持ってくれそうな気がしてコソコソっとお誘いしてみたのだ。楽しんでもらえたみたいでよかった。上司には秘密な感じでよろしくです。

ほんとならみんなに明るい時間に見てほしいんだけど、なかなか予定が合わなくて平日の遅い時間になってしまうことが多いのが残念だ。気付けばこの滞在も後半戦に入っていて、予定を組むのもなかなか大変になってきた。世間の皆さんは私よりも10倍くらい忙しいことがわかったのも今回の発見だ。私っていつもなんてヒマなのかしら(笑)

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階段がもはや怪談なヴァニラ画廊は銀座駅からも近い

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