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道徳と倫理

外なる規範としての道徳は、常に、「べき」とか「せよ」とか「ねばならぬ」等の規則や戒律の形をとる。したがって、それを行為する者には必ず強制や命令として感じられる。これに対して、内なる規範としての倫理は、単に「そうしたい」という自ずからの欲求である。
例えば、「悪いことはしてはいけないからしない」これは道徳であり、「悪いことはしたくないからしない」これが倫理である。
「善いことはしなければいけないからする、」これが道徳であり、「善いことをしたいからする」、これが倫理である。
『私とは何か』

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