月報(2020/3)

 困ったことにオフラインイベントが封じられてしまい、打開策考え中の私です。うつらない、うつさないに最大限の注意を払いながら、3月の参加イベントはほぼ大部分がオンラインに切り替わりましたね。
 そんな状況下で複数分野のイベントに関わり、それなりに特色や反省点もありましたので、ただただ書き下していくポエムが今回の主旨になります(雑)。最後のまとめがけっこう重要です。

3/3-4 超異分野meetup ~Toward innovation beyond boundaries~ @北大学術交流会館 で技術紹介(変則ポスター+実機展示)


 主催・北海道ダイバーシティ研究環境推進ネットワーク、運営・北大女性研究者支援室な本イベントに、北大外の一般参加枠として参加させて頂きました。一月に回ってきた案内を見て、学外からの参加も可能という事で、北大在職中に構築した教育支援・遠隔協業の研究促進(360°ライブストリーミング・VRデスクトップ・HoloLens端末による各自の機能強化)の取り組みを知ってもらうことを目的に発表案を構想しました。
 学内の若手研究者の方々は専門領域の研究成果を持ち寄っていました。一方の私は、研究の支援方法そのものを持っているというスタンスで参加したので浮いてたと思います。

 開催直前に札幌市による緊急事態宣言(2月28日~3月19日)が出た事もあり、当初2日間に渡って行われるはずであったセミナー・交流会・共同研究相談会などはすべて吹き飛びました。その代わりに、ポスターの設置が3日からになりました。自由解放状態になった会場(スタッフさんは常駐)に設置されたポスターにコメントの付箋を貼る事で非接触のコミュニケーションをとる形になりました。4日午後の「なんとなく集まってもいいんじゃないかなタイム(私によるフワッとした表現)」(1時間)には対面の交流の可能性(もある)という運営形態になりました。

 二月初期の段階ではVR・AR機器の展示と体験会の提供を打診し、運営スタッフさんからOKを頂いていたので、ポスター会場でのVR体験ゾーンの併設を目標に進めていました。しかし、ウェアラブル端末を不特定多数に使用させるリスクが当時は測れていなかったので、当日は被る系は並べるだけにしました。自宅との全天球ライブストリーミングを繋ぎっぱなしにして、北大会場にも360°カメラを設置して二拠点全天球になっている様子を見てもらったりしました。ポスターには各種SNSアカウントや過去発表の動画リンクを仕込んで、不在でも内容が分かる(むしろ事前配布のポスターからのリンクで全てわかる)ようにしました。

 そもそも発表タイトルが
“居ないのに“居る”を利用した、研究者のための人的交流構築支援”
なので、私が居なくてもコミュニケーション取れるという事なんですが、初見の人には100パーセント伝わらないのでその場でデモンストレーションする必要があるわけです。xR技術への入り口として、Looking Glassを設置し、非接触で済むものでイメージが出来るように工夫しました。
(消毒用アルコール、マスクは持ち込みました。)


 結果としては、北大女性研究者支援室およびURAのスタッフさんからの認知と連絡手段を手に入れる事が出来ました。ツール運用への関心が高い方々が多いようです。また、イベント自体が完全中止になるだろうと思っていた私の予想を覆し、大幅縮小ながらも企画自体は遂行されたことからも、普段の全学の企画とは違った意味合いがありそうでした。柔軟な企画変更で助けられました。
 研究者の方々は、やはりリスクを考慮してか不参戦といった感じでポスター前に待機してる方はまばらでした。そこは少し残念でした。
 私は秋の次回にも呼ばれていますので、そのころにはまた違った展示を考えていると思います。地道な活動です。

3/6 #XRLT #3 遠くから実況参加(Youtube観戦)

動画

まとめ

 Tokyo MotionControl Networkによるライトニングトーク祭りに参加しました。当日の構成は、東京のオフライン会場に、20人ほどのトーク発表者・スタッフと、その発表を配信で受け取って遠隔から参加するYoutube視聴者(オンライン参加)でした。これも新型コロナウイルスへのリスクを考慮した新しい運営形態でした。TECHPLAYさんのひろーい会場を借り切って、スタッフが間隔を開けて参加しているのは新鮮な見た目でした。

HoloLens 2が急に関東のオフィスそれぞれに届き始めたころだったので、VRの話題の他にHoloLens 2の開発TIPSなども公開されていました。HoloLens Meetupとは別シリーズなので、スマホARなども発表があり、それぞれの進化を感じるLT大会でした。私は騒がしくスクショ実況してただけです。本当は現地に行きたかったですが仕方ないですね。


3/9 株式会社金星にて社内研究発表会の単独セミナー講演+Zoom接続開催のサポート

 札幌HoloLens Meetupにフードスポンサーなどで日ごろからお世話になっている株式会社金星さんに招待されて、定例の研究発表会の前座として90分のXRセミナーをゲスト講演しました。拠点が日本7か所とフランスにあり、倉敷の社有イベントホールに各拠点から生身で集まって開催される予定でした。10日前までは倉敷開催だから楽観もしており、神戸経由で訪問する予定でしたが、情勢の悪化を鑑みて取りやめを検討し、最終的にオンライン会議を試すという形に落ち着きました。おススメを聞かれたのでZoomを使った拠点間接続を私の方から紹介し、環境整備とテストをやってもらったのちにほぼぶっつけ本番で会議が実現しました。



 発表資料も公開可能な形にしましたので掲載しておきます。本来ならば倉敷会場にて、物質材料研究機構(NIMS・つくば)で行ったようなLooking Glass体験→Oculus Go体験→HoloLens 1体験→PC VR体験+全天球双方向通信体験と懇親会無双をするはずだったのですが、Zoomなので全て絶たれました(自分が多拠点接続を主導しておいて自分が一番武器を奪われている皮肉な状況ですが仕方ないですね。。)。



 今回は、コミュニケーションの転換点に差し掛かっているんだよという極めてタイムリーな話をしました(つまり↑の予定は全とっかえ)。みんなのうち誰かがSNSアカウントを使いだすことを期待しながら、①ZoomやVRChatを利用した新しい交流会の場の紹介・②VR/ARデバイスのここ最近の進化・③生息域の分断が進むエンジニアービジネス層をどう主体的に動いて連携を促していくのか(Developer Relationsの技術)の話をしました。オフラインミーティングのリスク上昇に伴う、今後のコミュニティ活動へのネガティブ予想も初めて組み込みました。

 コミュニティマネージャーの人達が活用するツールは、目的に応じて合理的な選択がなされる傾向が高いです。このツール活用術をアカデミアの人達にもっと効果的に周知することで、研究者も無用なミーティングに消耗しなくて済む時代が早まるのではないかと思いながら、個人的に三年続けている私です。活用法があるのに知られない・受け入れられないというのは慣れていますが、そろそろ本当にツール活用の時代が来てしまいそうです。一番不本意な形で。

 勘違いされがちですが私自身は「要所ではオフラインミーティングが絶対必要」派ですので、オフライン・オンライン・半VR・完全VRの使い分けのスペシャリストを志向しています。

3/11 DevRel/Online #1 〜初のオンライン開催〜(#DevRelJp, #DevRel)(Cisco Webex接続)

イベント

まとめ

 開発者と協業し、開発者体験を高める人たち(Developer Relations)のコミュニティミーティング #DevRelJp がオンライン開催になりました。以前LTで登壇したコミュニティマーケティングコミュニティ(CMC)とはまたちょっと違って、こちらはテクニカル特化かな?という印象を持っています。今回のミーティングはCISCOの会議システムWebex Meetingというシステムに全員ぶら下がる形で接続しました。私も初めてのシステムだったので、なにかやらかしたかもしれませんが、不慣れすぎてあんまり気づいていません。

 ミーティング設計の心構えや具体的なTIPS紹介が行われました。また、オフラインからオンラインに変わったことによる制約の話や克服法に関しても触れられていました。オフラインミーティングはハッシュタグを活用してツイートを出し合う感じなんですが、会でも触れられた通り、会議システム内のチャットが進行してその分がツイートには回っていない印象も確かめられました。音声周りのリテラシー上げる努力はオンライン会議の課題と言えそうです(VRChatも共通課題)。


3/13 VRChat Meetup #4(#VRCミートアップ) 共同開催・運営・登壇・まとめ (完全VR内開催+Youtube配信)

イベント

動画

まとめ

 通算四回目のVRChat内ミートアップです。#DoMCN と @Tnohito1 さんの共催から始まった会が他地域を巻き込みながら規模拡大し、ついに名前からxMCN vs の部分が無くなりました。#DoMCN、#TMCN、#大阪駆動開発、##xRTechNagoyaと巻き込んでいったのでMCN成分が薄まっていったためかなと考えています(・ω・) VRChat内に特設された発表会場(キャパ30名・パワポ組み込み済み)と、カメラ役のアバター視点でのYoutube配信の二階建て構造はいつも通りです。主催のTnohito1さんにはいつもお世話になっております。

 今回のメインはVoxelkeiさんでした。フォトグラメトリを簡便に行う方法を以前公開して頂いたものの続編として、最近の方式について報告されました。YORIMIYAさんはARパーティクルライブの技法紹介をしています。

LTは様々でした。VRChatのワールドを作る話、怪獣アバターになる話、ファッションショー仕様のアバターと動きを同期するために現実の肉体を造り換える話、VRプラットフォーム紹介、歌い手さんのVRライブ環境、マテリアルづくりのワークフロー解説、全員個性派な内容でした。

 私は名刺の作り方という現実寄りのお話をしました。



 生身の肉体で活動範囲を拡げている都合上、名刺が結構要ります。活動にちなんだ名刺ということで、オモテ面が五回変化する名刺をぶら下げています。あんまり発注する人も居ないと思いますが、設計の際に考慮した部分をノウハウにしたので、せっかくなので発表しました。

 今回の閉会後は、Voxelkeiさんの新作ワールド:近眼体験ワールドへのツアーが始まりました。視界がぼやけないVRゴーグルを被って、あえてあらゆる視界が視力0.01以下の近眼の世界に行くという話で大変盛り上がりました。メニューが視えないという絶望を気軽に味わうことが出来ました。謎技術です。。

3/18 XRミーティング #XRMTG 【全国7(6)拠点接続】(Zoom会議+福岡Hubs会場+大阪オフライン会場)

 【北海道オンライン会場】の運営・接続サポートを担当しました。今回は完全オンライン化という事で、Zoomの会議に各自全員繋がる形+#福岡XR部が独自設置したMozilla HubsのVR会場(福岡組はその中でパーティやってる)がZoomに繋がっていました。その放送がFaceBook Liveで公開生放送されており、複雑な3層構造になっていました。(さらに、登壇者のTnohitoさんは別途VRChat会場から登壇するため、実質4つの世界・6つの地方拠点が連結した状態になってました。)

イベント

中継

まとめ

分かりにくいので模式図

最近のXR界隈に起きたニュース・スピーカーそれぞれが自ら起こしたイベント・↑のHubsの設定・MRTKの調査報告など一通り共有が終わったあとは、ZoomをつないだままHubsのWebVRの会場に二次会として遊びに行く機会になりました。私はZoom側からHubsの中の様子を見せてもらいながらVR会場の中と話していました。

この状況が一番ややこしかったかもしれません。札幌在住の二人のライブカメラがHubs(福岡)のスクリーンにそれぞれ投影されていて、お互い対面でしゃべっている様子をVR会場の中の人がパブリックビューイングしている。

一旦音声入出力の設定が済んでしまえばいくらでもアレンジが利くような世界が来ていました。Zoomの接続を基準の世界にしておいて、VR環境が必要なら別途立てといてそこでコミュニケーションするという方式が手軽になってきています。WebVRはURLを踏むだけで世界を遷移できるので、連続的につながっているという感覚でしょうか。やらないとわからないですね。。

3/26 Meetup video shooting Meetup #2  (Zoom+Youtube配信→二次会希望者はZoomに接続)

 11日にあった#DevRel のイベントで告知のあったミートアップに参加しました。DevRel界で需要の上がったオンライン会議を、よりよく運営するための知見を集めて広める目的の新しいコミュニティ(#mvsmjp)です。2か所くらいのごく小さな集まりがYoutube配信の基本地点となり、そこに登壇者(遠隔参加)がZoomで更に繋がっており、参加者はYoutube配信とZoom接続をそれぞれの判断で選べるという形式でした。

イベント

動画

 今回は第二回目という事で、オンライン会議の実施をするうえで必要な考え方などがメインで紹介されて、LTタイムでは過去事例から学ぶ感じのTIPSの報告などが取り扱われました。
 自己紹介タイムが冒頭にあり、ここでは参加者もスライド一枚分しゃべる事が出来るとの事だったのですが、全く準備していなかったので対応が出来ず、もったいない事をしてしまったと思いました。

供養(´人`)

 二次会は各会場でお酒を各自持ちながら好きなことを語るZoom二次会になったようですが、私は別件の用事が残っていたので失礼しました。会の性質としてはYoutube(観覧者)の割合を減らしていってZoom(参加者)側に呼び込みたいという思想を感じました。

まとめ それぞれの会の思想が接続の形式に反映

 長々と垂れ流していきましたが、今回紹介した参加イベントは、全て接続形式が違うことにお気づきでしょうか。①大会場オフラインのみ ②大会場オフライン+Youtube参加 ③小拠点×8のZoom会議 ④全員自宅からオンライン会議 ⑤全員VRChat+Youtube観戦 ⑥小拠点オフライン+全員Zoom接続+WebVR会場+VRChat ⑦Youtube配信+Zoom任意参加 という感じです。

 重要なのは、接続形式にはたぶん思想が反映されるという事です。たとえば、セミナー形式で一方向に情報伝達すればいいだけならYoutube配信のみでいいわけです。しかも録画でいいです。それをわざわざ手間暇をかけて双方向性を構築したり、またリアルタイム配信をする理由はそれぞれあります。VRにする理由もあります。それぞれオーガナイザーが参加者と共有したい体験を想定して、そこから逆算した結果の接続形式という感じになりますので、今後オンラインイベントに参加する際にはその辺の文化の違いなんかも感じ取る楽しみがあるかと思っています。

 事態が落ち着くまではまだまだ相当期間がかかることを個人的には想像していて、地方としては残念極まりない流れにはなっていますが、リスク管理に気を付けながら新しい交流スタイルを模索する機会なので、色々ためしてみたいですね。以上です。

おまけ 3Dでんわ

上の話は会議を手元に引き寄せる考え方で、以下は人物を手元に引き寄せてくる考え方になります。

↑  #AR_Fukuoka 吉永さんによる、AzureKinectからのリアルタイム点群+音声同時送受信→受け手側Android スマホのテストに参加させてもらった様子

↑ ホロラボたるこす神による、Realsense(深度カメラ)からの3D像+音声送受信→受け手側LookingGlassで裸眼立体視の再構築の様子

後日テストプレイに呼んでいただき、実際のLooking Glass電話を体験させてもらえました。4/1時点で実行ファイルが公開されています。

おまけ2

本筋と完全にそれますがキャンプ好きエンジニアミートアップも面白かったです。こだわりと試行錯誤のプロセスが炸裂していましたw

東大のバーチャル卒業記念LT会が話題になりました。こういうイベントも増えると思います。

(3/30 240分 6900字
4/2 たる電話の補足追加)