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紅麹 機能性表示食品について

連日、小林製薬株式会社の紅麹による腎障害の健康被害のニュースが続いています。紅麹を含有している「紅麹コレステヘルプ」を食べた方に4名の死亡例が報告されています(2024年3月28日、12時現在)。その他、腎機能障害などで入院された方も多数いらっしゃるとのこと、これ甚大な健康被害案件かと感じます。

まず、留意したいのが、「紅麹コレステヘルプ」は、機能性表示食品として販売されている点です。機能性表示食品の管轄官庁は厚生労働省ではなく、内閣府管轄下の消費者庁が監督官庁です。消費者庁のホームページから、機能性表示食品に関する説明をお示しします。

消費者庁ホームページより

この説明にありますように、機能性表示食品は、「事業者の責任において、科学的根拠に基づいた機能性を表示した食品です。販売前に安全性及び機能性の根拠に関する情報などが消費者庁長官へ届け出られたものです。ただし、特定保健用食品とは異なり、消費者庁長官の個別の許可を受けたものではありません。」とあります。

特定保健用食品(トクホ)は、表示されている効果や安全性について国が審査を行い、食品ごとに消費者庁長官が許可しているものであるものとは、基準が異なります。

また、コレステロールを下げる医薬品は、治験や厳密な製造管理、販売後の安全性の監視など非常に厳しく、国民の安全を重視しています。医薬品の関連法令には、非臨床試験実施の基準(GLP)、臨床試験実施の基準(GCP)、製造管理および品質管理の基準(GMP)、品質管理の基準(GQP)、製造販売後調査及び試験の実施(GPSP)、製造販売後安全管理(GVP)、市販後調査の基準(GPSP)などがあり、これらは、厚生労働省令という法律に従って、製造販売されています。

一方、機能性表示食品の品質、安全性などの基準はあるのでしょうか?
ご存知の方がいらっしゃりましたら、ご教示お願いいたします。

「紅麹コレステヘルプ」は、医薬品ではなく食品ですが、製品ラベルに下記のような表示があったため、ご自分自身の健康を案じて、購入されたと思われます。
☆機能性表示食品
☆LDL-Cが高めの方に
☆悪玉コレステロールを下げる
☆L/H比を下げる
☆国内製造
☆機能性関与成分の含有量 米紅麹ポリケチド 2mgなどなど

医師の処方箋が必要な医薬品、処方箋が必要としないOTC医薬品などと、機能性表示食品の違いを消費者は理解できているのでしょうか?

今後も未知の機能性表示食品での健康被害が発生する可能性も否定できません。監督官庁が異なるため、ダブルスタンダードになっているようにも思われます。


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