年収186万・下層階級へ転落☠930万人の「アンダークラス」になる人は?
『アンダークラス』のレビュー
本書は、日本における新たな下層階級である「アンダークラス」の実態を、豊富なデータと分析に基づいて明らかにする社会学的な著作である。アンダークラスとは、非正規労働者のうち、パート主婦や専門・管理職以外の人々で、約930万人にのぼるという。その平均年収はわずか186万円で、貧困率は高く、女性では5割に達するという。
著者は、アンダークラスに属する人びとの生活状況や苦悩を、若年・中年、女性、高齢者というケースに分けて詳細に描き出す。また、アンダーク