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横断歩道等における歩行者等の優先。歩行者妨害について。道路交通法第38条


こんにちは。
先日、警察24時を見ていた時「歩行者妨害のドライバー」と「白バイ隊員」がもめているのを見て、なんだかモヤモヤした部分があったのでここで紹介したいと思います。

うろ覚えですが現場は片側1車線の対向車線が混雑している場面で、横断歩道を渡っている歩行者がいたという場面です
↓↓参考イラスト



違反したとして停められたドライバー(以下、「ドライバー」と呼ぶ)と白バイ隊員(以下、「白バイ」と呼ぶ)との会話の様子を紹介します。

白バイ→運転手さん、いま歩行者渡っているの気づきましたか〜?(ニコニコ)

ドライバー→はい、きづきましたよー。遠かったのでそのままいきました。(冷静)

白バイ→今の歩行者妨害になりますので〜…。(やんわり)

ドライバー→え⁈だって危なくなかったじゃん!!
明らかに遠かったじゃん!(やや興奮)

白バイ→危ない危なくないの問題じゃなくて、歩行者が渡ってたら譲らなければならないんです。(やや口調強め)

ドライバー→いや明らかに危ない場面じゃなかったですよ!!怒 絶対これだけは言えます!!(興奮)

白バイ→そういう問題ではなく、歩行者が渡っている時は一時停止してー……。(冷静)

ドライバー→いや絶対危なくなかったから〜…。(興奮) 

お互い意見が食い違い、繰り返しおなじようなことを言い合っていました。
最終的にドライバーは違反切符にサインをする。。。と、こういうやりとりでした。

結論からいうとドライバーが100%違反です。誰がなんと言おうと違反です。

ただ私はこのやりとりにとてもモヤモヤを感じました。
特に私がモヤモヤしている部分は、違反したドライバーがそもそも違反していた(している)ことに気付いてない状態で、全然納得してない様子で違反切符にサインしたことです。

ドライバーは横断歩道付近での対応を、危ないか危なくないかだけで判断していたため、白バイと全く話が通じていない様子でした。
やりとりを見た私の印象では、ドライバーは運が悪かったと思っているかのような、そんな感情でサインをしてるように強く感じました。


この時白バイは自動車教習所で使ってる教本などをサラッとドライバーに見せたらいいのにな〜って感じました。
というのも、自動車教習所で使ってる教本だと道路交通法の第38条についてかなり親切にかかれているからです。
おそらく、普通のドライバーであればこれを見せるだけで納得すると思います。

ここで、私の教習所で使用している教本の横断歩道付近での対応について紹介します。

横断歩道に近づいた時の対応 [道交法第38条第1項]

①歩行者(自転車)がいないことが明らかならそのまま進める。

②歩行者(自転車)が※いるかいないか明らかでなければ停止できる速度に落として進む。
※歩行者(自転車)が渡るかどうか微妙な位置にいる時や、横断歩道の入り口付近がカベやその他で見えづらい時。

③歩行者(自転車)が横断している時や、横断しようとしている時は一時停止する。

このような流れで書いてあり、分かりやすくイラストも付いてます。

要約すると、横断歩道では何かあったら停まれる状態にして走らなければならないということです!!
「横断してる歩行者に道を譲るドライバーは心が広い!!」ではなく、譲るのが当たり前
なのです。

多分これ見せちゃえば白バイももっと楽に納得させられるような仕事ができるんじゃないかな〜って思いました。
白バイは、なぜ違反になるのか、この場合どういう対応をしなければならなかったかをもっと分かりやすくドライバーに説明する必要があったのではないかと感じました。

また、※東京2020五輪開催の影響で取り締まりを強化してきている旨も併せて伝えてもよかったのではないかと感じています。
※東京五輪開催にあたり、欧米諸国から訪日される方の事故防止のためここ数年で取り締まりを強化している背景があります。

最近取締り厳しくしてるんですよ〜の一言があっても、再発防止にはなるとおもいます。
違反したドライバーが反省できるように、納得させる説明で白バイは取り締まりをする。
これも取締りする際には重要な役割ではないかと思った日でした。

……もちろん、道交法を忘れないように初心者のうちにしっかりと覚えさせるのも教習指導員の役割でしょ!!!、というご意見があるのも重々承知してますm(_ _)m


このブログを見た方々は道交法第38条を理解したうえで歩行者保護に努めていただきたいです。
最後まで読んでいただきありがとうございます。

p.s.最後に道交法第38条第1項の条文を載せておきます。
(意外と38条の内容はシンプルなんですよね。)

第38条第1項
車両等は、横断歩道又は自転車横断帯(以下この条において「横断歩道等」という。)に接近する場合には、当該横断歩道等を通過する際に当該横断歩道等によりその進路の前方を横断しようとする歩行者又は自転車(以下この条において「歩行者等」という。)がないことが明らかな場合を除き、当該横断歩道等の直前(道路標識等による停止線が設けられているときは、その停止線の直前。以下この項において同じ。)で停止することができるような速度で進行しなければならない。この場合において、横断歩道等によりその進路の前方を横断し、又は横断しようとする歩行者等があるときは、当該横断歩道等の直前で一時停止し、かつ、その通行を妨げないようにしなければならない。

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