メダル,ポイントの呪縛

しょうがないし,それも大事なことだと重々理解している。

それでも置いておきたい。

スポーツを見ている,スポーツ選手を見ている人がほとんどいない。

見ているのはメダル獲得とその争い

注目される大会

五輪の注目度はやはり桁違い。

高梨沙羅が失格になった混合団体戦後

多くのメディアがそれについて長い時間取り上げ

多くの人がそれについて語り

一時は,ここがポーランドなのかと錯覚しました 笑

お陰様で

私のことを見つけてくださった方もいて

名前をちらつかすことができています。

ワールドカップは毎週行われており

その都度,これくらい色んな人が話題にあげコメントしてくれれば

多くのスポーツ選手が立場を上げることができるでしょう。

競技を続けることもでき,競技を始めたいと思うことができるはずです。

今回の一件は,スキージャンプのネガティブな側面ではありましたが

オリンピックの中でも1.2位を争う事件となり

多くの時間,スキージャンプに触れてもらえたので

良い側面もあったと私は考えています。

#炎上も宣伝

メダルとポイント

五輪選手でも資金難に陥ることがある昨今。

そうした中で国民体育大会は異質な大会で,アスリートにお金が回ってきます。

各都道府県が,多額の税金をかけてアスリートを雇い入れる様は

50年に1度とはいえ,ある意味異常事態のはずです。

それだけ,国民体育大会のポイントは喉から手が出るほど欲しいものです。

一方でオリンピックもメダル獲得のために,各国が国を挙げて強化を図る場合があるので

規模は違えど,共通点はあると考えています。

花火大会と文化

昨年,ボート競技の中野紘志さんとお話しする機会がありました。

その時に印象に残った言葉が

「スポーツなんて見なくてもいい」スポーツをやっている場所が,どうやって人が集まる場所になるかが重要。
花火には色んな意味が込められているけど,その意味を考えながら,花火大会を楽しむ人はほとんいない
多くの人が花火大会というイベントに集まっている。花火を見ていない人も多い。

これが文化かと考えさせられました。

ポイントしか見ていない

茨城県に住んで7年が経とうとしています。

毎年,国体でポイントを獲得し

獲得するたびに,おめでとう,ありがとう,という言葉をかけていただきました。

特に茨城国体の年であった2019年。

この年に優勝を果たした時の,茨城県の役員の喜びはすごいものでした。

その次の年も入賞こそ果たしましたが,50年に1度の大仕事が終わっていたのでトーンダウン。

そして今年,茨城県として国体に参加せず

会場をうろついていても,茨城県の役員の方々には見向きもされず

認識すらされませんでした。

スポーツ選手の仕事として,優勝した時に

彼らをジャンプファンに,私のファンにさせていれば

こう言った事態は起こらなかったのでしょうが

ただ結果を残しただけでは,認識すらされない。

多くの人は,スポーツやスポーツ選手を見ているのではなく

ポイントやメダルを争う姿しか見ていないというのを

実際に感じることとなりました。

おそらく,同じことがオリンピックにも言えるのでしょう。

スポーツを魅せる,選手を魅せる

メダル獲得,ポイント獲得を見るのも,一つのスポーツの見方ではあるでしょう。

しかし,そればかりではスポーツの立場は上がりません。

まあ,頭では分かっていても,すぐにどうこうできる問題でもありません。

しかし,プロセスエコノミーはやはり重要だと思います。

今年度の全日本選手権の2本目。

HSに迫るジャンプを,私のファンが目にしていただきました。

その試合では,結果を残すことができず

五輪への道が途絶えたにもかかわらず

ビッグジャンプに対して,私以上に喜んでくださった方々がいました。

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国体で優勝した時に,現地にいたのは親と3名ほどの茨城県の役員だけ。

試合展開的にも,個人的にスーパージャンプと呼ぶにふさわしいジャンプではありましたが

そのジャンプでは彼らの心を動かすことができませんでした。。。

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スーパージャンプや高梨沙羅への立ち振る舞いで

日本国民の心を掴んだ小林陵侑。

Youtubeこそ多くの人に見られはじめ

多くの人にスキージャンプを見てもらえる

スキージャンプを,小林陵侑を魅せるチャンスを手にしました。

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圧倒的な知名度を持つ高梨沙羅を擁していたスキージャンプ界。

盛り上がっているとは言い難い状況の中,小林陵侑もそこに加わりました。

このチャンスをうまく使い,日本のスキージャンプ界が良い方向に向かっていくことを願っています。

個人的にも,水面下でできることは頑張っていきます。


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