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静かなWisla 〜21/22スキージャンプW杯 Wisla予選〜

Wislaにしては静かで、試合が壊れるような風は吹いていませんでした。

ただ、追い風基調のはずが
突如向かい出したり

牙を剥く、とまでは言いませんが

しっかりと優勝争いや、納得のジャンプを出すとなると
幸運が必要だと思います。

予選結果1枚目

Nizhny TagilとRukaの両方で状態は良かったHoerl(AUT)が僅差の予選を制しました。

数値的には良い風ではありませんが、たぶん下の風の状態がよく

それも相まって、テレマークをしっかりと決めることができました。

ここWislaは着地が非常に難しいジャンプ台です。

夏であれば、ある程度飛んでいってもテレマークを決めてきますが

ナイターで荒れ気味のバーンコンディション、着地しずらいジャンプ台プロフィールによって

他のジャンプ台と比較しても、テレマークを決めるのが極端に難しいと考えられます。

その象徴となるのが予選のGeiger(GER)ジャンプ。

このレベルの超一流選手がHSジャンプ程度で、早々に飛行体制をやめて

着地姿勢に入っていて、尚且つテレマークを入れませんでした。

このレベルであれば、多くのジャンプ台でヒルレコードでもテレマークを決めてくるので

このジャンプ台での着地の難しさを象徴しています。

下の風が追い風傾向での130mオーバージャンプ。

そこからテレマークを入れるのはかなり難しいので

128mくらいでビシッとテレマークを決めた方が、高得点を獲得できます。

風、飛距離、テレマーク。改めて書くと当たり前のことですが

全てがシビアに絡まり合うので、非常に難しい試合になりそうです。

日本チーム

中村直幹

非常に状態が良く、レベルの高いジャンプを何本も繰り出しています。

ジャンプ台への対応も苦にしておらず、ジャンプも調子も良い状態。

団体戦では初めてのアンカーを務めます。

佐藤幸椰

やや、マキシマムまでの流れがぎこちなく、良い状態とは言い難いですが

ここでもしっかりトップ10に入ってきました。微妙なズレを早々に解消していき

気持ちよく飛びたいところでしょう。

小林潤志郎さん

調子は悪くなさそうなので、変な風に当たりさえなければ安定して飛んできそうです。

良い風を引き当てて、トップ10を獲得したいところ。

佐藤慧一

50位でなんとか予選を通過。ぱっと見悪くなさそうに見える分

ちょっと苦労してそうです。アジャストすれば問題ないはずですが

このままだと風を引き当てないと厳しいかもしれません。

伊東大貴さん

ここにきてまさかの予選を通らず。。。

昨年も書きましたが、あまりこの地でぶっ飛んでくるイメージがないので

そんなに得意なジャンプ台ではない中で

結構悪い条件を引いてしまい、抗いきれませんでした。

団体戦

ドイツ優勢で試合が進んでいくと思いますが

オーストリアとスロベニアが侮れません。

ノルウェーはエースのGranerdが、カンテからマキシマムまでの追い風に対応できなくなっており

かなり不安定なジャンプになっています。

そこの風が無風に近ければレベルの高いジャンプを繰り出してきますが

条件を選び、かなり厳しい戦いになりそうです。


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