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オーストリアな週末〜21/22 スキージャンプW杯 個人第5戦 Wisla〜

なんとか、追い風基調で落ち着いてくれたWisla。

しかし、運営は警戒を怠らず

絶対に怪我人を出させまいと、頑なに低速ゲートを貫きました。

1本目の最長飛距離は122m。

2本目の最長飛距離は129mと

HSジャンプはおろかHSの95%に4人しか届かないという、渋い試合になりました。

派手さに欠け、面白味が少ない試合

僅かなミス、僅かな不利が命取りになり、

少しでも有利な条件であっても、しっかり飛んでこないと飛距離に直結しない

非常にシビアな条件でした。

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Hoerlの初優勝

予選を制したHoerl(AUT)

Nizhny TagilとRukaでは不安定な風に翻弄され

ラウンドでは1桁順位を獲得するものの

最終成績では、20位台に叩き落とされるという姿を見せていました。

この短期間に、その姿を複数回見せてしまい

「2本揃わない」と言う烙印を押されそうになったHoerl。

個人的に、予選を勝っても

「状態が良いはず」と言う、フワフワした評価をすることしかできませんでした。

トレーニングで転倒し、少々心配していましたが

予選同様に渋い展開の中、1本目をトップで折り返し迎えた2本目。

多くのジャンプファンが、「今日は2本揃うのか?」と疑念の視線を送る中で

完璧なジャンプで圧勝し、ワールドカップ初優勝を飾りました。

Nizhny Tagil、Rukaと悪い流れに入りかけていたオーストリアチーム

この地で、団体戦優勝。この日は2人を表彰台に送り込み

最高の週末にすることができました。

強かに上位にくるドイツ

表彰台こそなかったものの、4位にGeiger、5位にEisenbchlerと

ダブルエースが上位を固めてきました。

総合でも首位にGeiger、3位にEisenbchlerとポジションを確立させつつあります。

#これでも団体戦で勝てない

特にGeigerは5試合全てでトップ5入りし、徐々に独走体制を築きつつあります。

次の開催地はドイツのKlingenthal。

実は昨年、この地では2試合とも2本目に進出していないGeiger。

この地もスムーズに上位を獲得できるか注目です。

日本チーム

小林潤志郎さんが15位。

昨日のジャンプに引き続き、1本目に非常に良いジャンプをしてきました。

渋い試合展開を予想しておらず、1本目終わって見れば6位折り返し。

表彰台、ワンチャンスで優勝も狙える得点差で

4年前の再来を予感させましたが、

本目は力んだか、やや窮屈な踏みきりとなっていしまいました。

佐藤幸椰が19位。今日も1本目でリズムを掴みきれませんでした。

2本目はゲートが2段上がった分、幾許か飛びやすそうでしたが

苦しい一日となってしまった感じだと思います。

中村直幹が20位。流れが良い中なので

2本目の好条件の時に、ビッグジャンプをしてジャンプアップしておきたかったところ。

やや後半の伸びにかけたなー、と感じました。

佐藤慧一が23位。

ポイントを取れたのは大きかったですが、せっかくなら20位いないに入りたかったところ。

ただ、今日の2本は予選落ちや、2本目に進めないようなジャンプではなく

シビアな条件の中でも安定した、慧一らしいジャンプのように感じました。

Garneredの状態

Rukaの魔風のせいかと思って心配していませんでしたが

想像以上に重症そうなGranerud(NOR)

予選、団体戦でも精細さを欠き

この日も2本目に進出できませんでした。

気になるのが右のスキー。

元々、右に曲がることがたまにありますが

右スキーがうまく反応していない様子で、うまく高さが出ず

バランスが悪いので、手をバタバタさせ

更には右方向に流れていくという悪循環にはまっています。

アプローチなのか、踏切なのか、スーツ等のマテリアルなのか、原因はわかりませんが

復調には本人というよりコーチ陣の力量が問われそうです。

向かい風基調、昨年2連勝し、夏も悪くなかった次のKlingenthalで

うまく復調できないとなると、今シーズンは難しいシーズンになるかもしれません。

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