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勝利への執着 〜21/22 W杯コンバインド 個人第3戦Ruka〜

久しぶりに、ジャンプとクロカンをフルで見れる時間があり

Riiber(NOR)勝つんだろうな〜、と思いながらRukaの第3戦。

前日、失格になったRiiberが想像通りの試合展開で優勝しました。

ところが、今日の試合は予選で失格。やはりジャンプの失格は大敵です。。。

予備飛躍(PCR)採用

北極圏に近いRuka↓

この日は−20℃を下回る気温という極寒。

クロカンは吹雪だろうが、嵐だろうが試合をやる過酷な競技なのですが

気温には寛容で

【−18℃以下ではクロスカントリーの試合ができない】

というルールがあり、試合時間が珍しく遅れ

調整が大変だったり、棄権者が出たりと荒れていました。

そうした極寒の中で始まった前半ジャンプ。

無風〜追い風傾向、やや下の風が向かい風という

ジャンプ選手にとって、だいぶ良さげな条件で始まったものの

徐々に、ジャンプの試合と同様に↓

追い風傾向の試合の中で、時折前半から中盤が綺麗に叩き落とす追い風にかわりその風に捕まってしまうと、超一流選手ですらなす術がないことがわかりました。

ついに渡部暁斗さんが飛ぶ直前で中断。

極寒の中しばらく待たされることになりました

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−20℃を下回る気温の中

時折4m近い風が吹きつける状況で待たされる選手とコーチ達

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まあまあ地獄だと思います。。。

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一度仕切り直しとなり

選手全員が待機室に戻り待たされること30分程。

風が改善する見通しがないため、残り14人という所でこのラウンドを中止にし

木曜日に行った予備飛躍が採用されることになりました。

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あっさりとジャンプの試合だと時間をかけて無理くり14人飛ばせますが

あっさりと予備飛躍にするところが、コンバインドらしいなと思います。

実は、この日のラウンドで永井秀昭さんが失格となっていたので

個人的にはPCR採用になり、結果的に失格がなかったことになったのでよかったです。

#逆の場合もありえる

前半結果

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まだ試合数が少なく

レーティングが不安定になっています。

その象徴となっているのがFrenzel(GER)のジャンプ7、クロカン7。

前日に2位に入っているのに、渡部善斗さんよりレーティングが低くなっています 笑

この試合の予想としては

Lamparter(AUT)は独走力があるので、とにかく逃げる。

問題は、たぶん追いつくであろうRiiber

Oftebro(NOR)についてどう考えるか、Lamparterと共闘して逃げるか

はたまた、Oftebroに追いつかれるのを覚悟して

牽制しながらレースを運ぶのか。

Lamparter、Riiber、Oftebroの3連複が間違いないような

スタートリストとなっていました。

勝利に固執するRiiber

快調に独走していくLamparterでしたが

追う方が有利で尚且つ走力が上のRiiber相手に15秒のマージンはあってないようなもの

2周目途中でRiiberに追いつかれました。

おそらく最初から、追いつかれても

「自分のペースで走り抜くこと」を決めていたのでしょう。

後ろに誰もいないかのように、快調に自分のペースで走っていくLamparter

それに対して、徹底的に後ろに張り付くRiiber

「前日走ってないんだから、少しくらい引っ張ればいいのに」

と見ている誰もが思ったでしょう 笑

そうして4周目の勝負どころの登りでギヤチェンジをして

あっという間にLamparterを置き去りに

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数百メートルで12秒差をつける圧勝となりました。

#そりゃそうなる

これでワールドカップ通算28勝目、すぐに30勝

一歩間違えれば、今年中に40勝到達もありえるかもしれません。

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終始引っ張っていたLamparter

前を追っていたであろう走力のあるOftebroと、さほど変わらなにラップタイムを出しており

さすが世界チャンピオンだなと思いました↓

とはいえ、あの爆発力に対応できるのは

おそらくドイツ人しかいないと思います↓

絶対王者を切り崩すには

ジャンプで差をつけて優勝するのを早々に諦めてもらうか

走力のある選手が、風を引き当ててぶっ飛んでくるしかなさそうです。

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オリンピックでも同じ走りを見せるであろうRiiber

日本人が表彰台争いにからんでいれば

世界選手権同様に、大顰蹙を買うことは間違い無いでしょう

日本チーム

山本涼太がこの3連戦で全てトップ10入りを果たし

この日はFaisst(GER)やSiedl(AUT)といった走力が低い選手達に競り勝ちました。

あとは昨年のように飛べれば、表彰台

はたまた、展開によっては逃げ切り優勝ができる可能性を秘めています。

渡部暁斗さんが16位。

3年前だったか、前半戦にジャンプの調子が悪く

年始に名寄で飛んで、年明けに見違えるジャンプを見せていたので

ジャンプもクロカンも調整する技を持っているので

五輪前には表彰台か優勝を獲れると、個人的には思っています。

渡部善斗さんが20位、谷地宙が21位。

2人とも連戦の疲労が出たか、展開が合わなかったかで

前の2試合よりもラップタイムを落としていました。

来週までに回復してくるか注目です。

永井秀昭さんが26位。3戦連続ポイントを獲得し、昨年よりは良さそうですが

なんとか20位以内に入ってきたいところ。

木村幸大が36位。ジャンプが良くなく、20位以内に入ってこないと

中々ポイント獲得は難しそうです。

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チーム全体として、ジャンプが1割減してクロカンが1割増した感じがします。

走れている分、ポイントは獲得できているので良いと見るのか

来週の団体戦で簡易的な答え合わせができそうな気がします。

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