俺とダライアス

俺とダライアスとの出会いは
母方の田舎
青森は八戸にある魚の市場、八食センターのゲームコーナーである

幼い頃
上野発のブルートレインで八戸にある母の実家へ
それほど頻繁ではないが遊びに行っていた
そして里帰りすると必ず行くのが八食センター
というのも
母親の友人がセンター内のお店に勤めており
行けば長話に花を咲かせ
あんたたちちょっとそこらで遊んでなさい
という昭和のよくある風景である

ハ食センターは
巨大な魚市場で隅々まで魚だらけだが
隅の方に少しだけゲームコーナーがあった

俺はデパートでも遊園地でも
メインのコンテンツより
端っこにあるゲームコーナーが大好きな
完全なるゲームっ子で
母親が友人話し始めるやいなや
毎回ゲームコーナーに直行していた

そしてある時
インチキなメダルゲームやちゃちな乗り物系の遊具に紛れて
見慣れない巨大な筐体が鎮座しており
異彩を放っていた

ダライアス

衝撃であった

当時はテーブル式のビデオゲームが全盛で
初めて見た
巨大な筐体である
(三画面を繋げた特殊な筐体)

さらに言うなら
魚市場でダライアスである
なんとまあ皮肉の効いた事
(ダライアスはシューティングゲームで各面のボスが何故か魚型の巨大戦艦)

イカしてる!!!
と心震え
ハ食センター=ダライアス
となり
それ以後
八戸に帰るたび
小遣いもなかった俺は
ずっとダライアスのデモ画面を眺め続ける事になる

それが俺とダライアスの出会いである


補足
ハ食センター
今だと市場の方にグッと惹かれるし
近年
美味くて安い回る寿司や海産物を焼いて食べれるスペースもあり
北に行く際にはオススメの施設である

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