◯◯新聞に送った文章①

私が◯◯新聞さんから投稿を頼まれて(無償)、送った文章はこちらです。新聞に載ってるやつはただただ編集された訳の分からない文章なので無視してください^o^


朝日新聞

この時期に出会った言葉。
カベポスター浜田。

『夢のかけらを拾い集める時間が1番楽しいんだよ。長ければ長いほど良いじゃないか。』

『本番が済んだらどんな結果になっても称え合おうね。』

『お客様の前で漫才をできる幸せ。』『なんて恵まれていたんだろうか。当たり前じゃないんだな。』

『YOU&ME』

こんにちは。吉本興業7年目のカベポスターの浜田と申します。
今、◯◯新聞さんに自分の投稿が掲載されるというにわかには信じられない状況に、緊張と少しの高揚感に背中を押されながら、この文章をフリック入力しています。

サラリーマンを辞めてからここ何年かは新聞に目を通すことがない生活ですが、高校時代に受験勉強の対策として天声人語を要約していた頃を思い出して、感慨深いというか、少し懐かしい気持ちになっております。

僕らカベポスターはこの度のコロナの影響で、先月3/1の開催予定だったYTV漫才新人賞が延期になりました。そして新人賞だけでなく普段のライブや営業もなくなってしまいました。
残念な気持ちもありますが、今は前向きに、まず健康に留意し、出来た時間を有意義に楽しみながら、平常開催復活となる日に向けて、より元気に、もちろんブランクなどを感じさせないよう、ライブに足を運んでいただく皆さまに変わらず楽しんでいただけるよう出来ることを一つ一つやっています。

YTV漫才新人賞は関西の芸人なら誰もが目指す登竜門の一つです。このコンテストに優勝すれば、名前が売れてテレビ出演や大きな寄席出演としてのステップとなりますし、またそれは芸人としての収入だけでご飯が食べられるという大きなチャンスに繋がるため、僕たちも必死にネタ作りやネタ合わせを繰り返してきました。
正直延期が決まった時はモチベーションをどこへ持っていって良いのかわからず、悶々する時間もありましたが、友人のある言葉がきっかけで、良い意味で気持ちを切り替える事ができました。
大学時代のアルバイト仲間で今は教師をしている彼に、僕が賞レースが延期になって少しショックを受けていると相談したら、笑顔でこう言ってくれました。

『めっちゃ寝れるやん。』

僕は、確かに。と一瞬言葉を失い、そこから一気に視野が大きく広がったのを覚えています。

また、実は私は、同じ賞レースに出場する紅しょうがの熊元プロレスさんとルームシェアをしており、一緒に食事をしたり、普段の何気ない事からお笑いの事までいろいろと話をしています。YTVの決勝進出が決まった当初は少し緊張感が走るようになってしまったリビングでしたが、ある約束をきっかけにお互いを高め合うような、さらにはアドバイスを送り合うようになりました。
寝食を共にする家族として、また人生を賭けたライバルとして、もしどちらかが優勝したらという前提で交わし合った大切な言葉。
それが、

『ちょっと金くれよな。』

でした。
普段は冗談を言いあったり、時にはピリピリと牽制し合う中ではありますが、結果が出た後はきれいさっぱり対抗心は忘れて金くれよな。と約束し、健闘を誓い合いました。毎日顔を合わせてもあえてこの事には触れませんが、目を見ればその奥にはちゃんとこの言葉が残っているのがわかるのです。

また、いつ開催になるかという事で、モチベーションを保つのが難しいと思われて心配してくださってる方もいらっしゃるかと思います。お気持ちは有り難く、本当に支えられております。しかしご心配にはおよびません。今のところうまく気持ちのメリハリをつけることが出来ています。休む日は休んで、僕でしたら趣味の競馬や読書を楽しみ、また別の日には相方と一緒に来たる日に向けてしっかりとネタ合わせや話し合いをしたりしています。これまでなら仕事や打ち合わせに行かなくてはいけないというのは少し億劫にもなるものでしたが、恥ずかしながら、この行きたくても仕事に行けないという現実に直面して初めて、やっぱりこの仕事が好きだと感じました。
そして改めて強く思い出した気持ちがあります。遠い昔に忘れていた初心、
それこそが、

『家ずっとおってもおもんない。』『夏休みのおばあちゃん家かよ。』

だったのです。
旅行から帰ってきたから家が良いと思うんだなと気づくことができました。

この現状に感謝している事がもう一つあります。それは自分と向き合う時間が多い事です。私は将来お笑い芸人として活躍したいという漠然とした気持ちで、今の活動をがむしゃらに続けていました。その漠然とした気持ちは、自分と対話する事で、それを初めて夢と呼ぶことができました。口に出すのは少し照れますが、紛れもない夢には正直でいたい。そしてあえて口にする事で言霊のようにそれを近くに感じたい。夢、ゆめ、ユメ、YUME、文字はなんでも構いません。
そんな気持ちが芽生えてから、僕らカベポスターは、もし英語で自分たちの事を話すことがあれば、一人称をこうして話すと決めたのです。

『We』

と。

長くなりましたが最後まで読んでいただきありがとうございました。
内容に自信がなかったのでサムネイルのように綺麗な言葉で釣ってしまうようなことをしてしまいすみませんでした。
普段から僕らを応援してくださる皆さんのお気持ちは届いていますので、どうか新人賞や普段のライブの開催をもう少し待っていただけたらと思います。
収束後のライブ開催や親身になって所属芸人の身を案じてくださっている劇場関係者の皆様や、
中止ではなく延期にしてくださり、こちらも開催を進めてくださってる賞レースの関係者様、
いつも応援してくださりそしてまた今まで通りの活動を心待ちにしてくださっているファンの皆様に本当に感謝しております。また皆さんにお会いできる日を僕らも楽しみにしています。
このような機会を与えてくださりありがとうございました。

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