地面（BOOK)で足元を隠す理由

そうしないと難しい絵になるから。です。

パースが極端に潰れた地面にキャラクターを立たせて奥行きを感じさせる絵というのは非常に難しいです。

ぱっと見ではそこまで気にならないかもしれませんが、少し絵が崩れると画面左にいる人間が小人で右の人が巨人にも見えてしまいます。

しかもアニメーションでは原画を絵の上手い人（経験値がある人）、その間の動きを描く動画をアニメーター歴の短い人が担当することがほとんどです。間の絵が上手く描けないとより画面の違和感も大きなってしまいます。

こういった走りの演技などで足と地面の着地の仕方を意識しなければいけないアニメーションは地面に足が隠れていないと本当に難しい作業になってしまいます。

ですのでこういった構図の場合はなるべく地面に足が隠れるようにしたほうが事故（作画修正やリテイク）が少なくて済むのでアニメ制作現場全体でみても、とても作業しやすい絵になります。

絵コンテでは地面の上にキャラが乗っていたとしても、このような構図のカットの場合は地面に隠しておいた方が良いでしょう。