図画工作科におけるオンラインという授業形態について。

 今回課題としてこのnoteを用いてエッセイを書くことが課せられたが、レポートではないとのことなので、自由に書いていくことにする。

 私は今期の図画工作科研究Ⅱの授業を通して感じたことを交え、次のテーマで小学校図画工作科のあるべき未来について考えたいと思う。

図画工作科におけるオンラインという授業形態について。

 私はこの秋学期に図画工作科研究Ⅱをオンライン授業という形態で履修したわけだが、春学期に図画工作科研究Ⅰをオンデマンドという形態で履修した。どちらも遠隔授業で履修したわけだが、Ⅰについてはオンデマンド、つまりは非同期型で、Ⅱは主にzoomを用いてオンラインで講義を受けた。オンデマンドの図画工作科研究Ⅰは、3回の作品制作を行い、それぞれ期日までにWebclassの掲示板にアップロードし、各自それぞれの作品に返信という形で鑑賞コメントを記述する。課題提示→作品制作(約2週)→鑑賞のサイクルで、1つの制作課題につき4週ほど使い、作品制作を3度行った。なお、作品制作については自習という形で、その2週間は特にウェブ上ですることはない。オンラインの図画工作科研究Ⅱでは、2回の作品制作を行い、それぞれzoomで鑑賞会を行うという形であった。それでは図画工作科における遠隔授業という形態について、最初にそれぞれのメリット、デメリットという視点から考察してみる。

 オンデマンドの場合、最大のメリットは必ずしもその授業の決められた時間に履修する必要が無いことである。これが作品制作の際に授業時間までに作成しなきゃというしがらみがないため自由に時を選んで制作ができるようになる。デメリットとしては鑑賞の薄っぺらさと、作品制作のクオリティの低下があげられる。鑑賞については、全員からコメントをもらうわけだが、似たようなコメントばかりになったり、内容が無いコメントも散見される。また、オンデマンドでは、先生や他の履修生からの面と向かったダメ出しが無いため、正直評価を気にしなければ多少手を抜いても提出すればOKとなってしまい、クオリティの低下が否めない。もちろんこれらのデメリットにしてもオンデマンドなりの工夫があれば対策はできるとは考えられる。

 オンラインの場合、最大のメリットは教員や他の履修生からの手助けが受けられることがあげられる。遠隔授業のため個人制作が主であるが、一人でただ制作を行うのは非常に心細いし、つまずいてしまった際にフォローも受けることができない。しかしオンラインの場合、先生が見てくれているため、質問したりアドバイスを受けることができる。デメリットは時間に縛られてしまうこと、それからこれは個人的な意見だが、オンラインで繋ぎながら制作するのは非常に作業がはかどらない。この理由は不明だが、結局授業時間にzoomミーティングに参加したものの課題制作が終わらず別の時間で制作しなければならないとなるのは正直面倒である。

 それでは小学校図画工作科における遠隔授業について考えてみたいと思う。実際2020年春に緊急事態宣言が発令された際には国内の一部小学校では遠隔授業が行われたようだが、図画工作科ではどのように行われていたのか、実態は分からない。しかし、今後もこのようなことがいつ起こるか分からないし、遠隔授業を想定しておくことも大切である。

 基本的に小学校の遠隔授業はオンラインで行うことが多いと考えられるが、その際には機材や画材、工具などの学習環境から、行える内容が狭まることは想定される。しかしそんな中でも本講義内で行ったポップアップカード制作や動画づくりなどのように自宅でもできることを考え、実行していく必要がある。つまずいている児童にはアドバイスを行ったりすることができるのがオンラインの良さであることは先述したが、この作業の効率性については考えるべきだと思う。例えば「制作を行うときは一度ミーティングを退出して質問があるときには参加してください」とすると、少し変わるのかなとも感じた。ただ作品の鑑賞についてはオンラインで全員参加で行うことが望ましい。今期の図画工作科研究Ⅱにおけるshow&tellがまさに望ましい形だと忖度なしに思った。

 それから現在B類生の副免許実習ということで小学校での実習を行っているのだが、とても時代を感じる出来事があった。それはクラスでTeamsを活用し、担任からの連絡が行われていたことである。学級通信などもTeamsに担任が投稿し、保護者も見ることができるようにしている。実はそのTeamsで、児童からも投稿することができるようになっていた。ある学級担任はクラスのTeamsの中に「チャレンジ」というチャネルを作成し、児童が授業での学習を活かしこんなことをしたよというのが共有できるようにしていたのである。その中での投稿に、図工で制作したのをパワーアップさせてみたというのがあった。これも小学校図画工作科のあるべき未来(現在進行形で行われているわけではあるが)の形だと感じた。

 もう一つ、実は小学校図画工作科における学習内容についても記そうとしていたが、遠隔授業についての内容だけでいっぱいいっぱいになってしまったのでまた今度書こうと思う。簡単に言えば、今回講義内で動画づくりをしたわけだが、これは小学校のように学習指導要領や教科書でこれをやりなさいという縛りがない大学だからこそできることで、非常に楽しかったし、やりがいも感じられた。小学校図画工作科でも、多少教科書に沿わずとも、児童の興味関心や、時代の流れに合わせた学習を行うのもアリなのではないかと感じたということである。

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