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【完全版】IEM(イヤモニ)現場での運用方法と理想のシステム

珍しくnoteのリクエストをいただきました

In Ear Monitor(略してIEM)の運用方法と理想のシステムが知りたいと言うことで
ちょうど最近機材に関して思いを馳せていたところなので今日はそのことについて書いていこうと思います

1.IEMとは

俗に言うイヤモニってやつですね
普通はライブハウスに置いてあるモニタースピーカー(転がし、またウェッジとも言う)から欲しい音を返してもらってプレイするわけですが
やはりモニタリングに限界があるのでイヤモニにしようぜと言う話です
足元で鳴ってたスピーカーの音を耳元で聴けるくらいに思っておいてください

これが転がし、またはウェッジ、またはフットスピーカー(業界で呼び方統一して欲しい)

2.IEMに最低限必要なもの

ドラマーはミキサーから有線で直接なんてこともありますが、基本的にIEMはワイヤレスだと思ってください
そこで必要になるのが送受信機と、イヤホンです
音を飛ばして、それを受けて、イヤホンで聴くってことですね
日本で選択できる送受信機は限られていてアマチュアはほぼコレ一択です

一撃30万円くらいするプロ仕様のものもありますが、それは免許が必要な上にいちいち電波の届け出をしないといけないので現実的ではないでしょう

あとはイヤホンですが、とりあえずはshureのse215を買っておけば良いと思います

3.バンドでの運用方法

ここからは実際の運用方法についてお話していきます
先に断っておくと我々MAKE MY DAYの運用方法はかなり特殊です
機材の運搬、手間、費用、安全性など考慮した上で今のやり方に落ち着いています
とりあえずザックリこんな感じ

結構余計なことしてます

MTRから出たクリック+シーケンス音源を三つに分岐して3台のIEMにそれぞれ入力します
IEMにはLとR、合計二つの入力があるので残ったもう片方にPAからの音を入力して、ギターやドラムなど好きな音を返してもらっています
PAからの音、シーケンス、それぞれがLとRからモノラルで入っているのでIEM内で擬似ステレオにして聴いています
わざわざこんなことせずにクリックもPAに送って全部ステレオで返して貰えば良くない?
と、カンの良い人なら思うかもしれません
そうしないのにはいくつか理由があります

理由1.絶対にクリックを聴きたい

リハでは良い感じだったのに、本番になったら全然モニターから自分の音が聴こえなかった!!なんて経験ありませんか?
別にPAさんを信頼してないわけじゃないですが、人間なのでミスはあります
ただ我々のような同期=神様。的なバンドは万が一にでもクリック、シーケンスを聞き逃すわけにはいかないのです
なのでクリックの返しはPA任せにせずに直接送るようにしています。分岐させるためのヘッドホンアンプで各々がクリックの音量を調整できるのも良い点ですね

理由2.回線が足りないかもしれない

大きなライブハウスなら問題ないですが、地方のライブハウスだと会場の回線数がカツカツな場合も少なくありません
そんな中全員ステレオで返してくれ!となると我々の場合L/Rが3台でプラス6回線必要になるわけです
ですがモノラルで返してもらうことにより3回線で済むと言うことですね
実はこれでも足りない箱は過去にありました・・・笑

理由3.時間短縮

ぶっちゃけた話、小さなライブハウスだったらイヤモニ内の環境を細かく調整しなくてもある程度聴こえてきます
なので最低限クリックがちゃんと聴こえていればどうにかなるわけです
その最低限を自分達でコントロールすることによってPAとのやり取りも減り時間短縮になるわけですね
毎度ワンマンでツアーしてるなら良いけど、対バンは転換時間がカツカツなのでそう言うところも意識しましょう
過去にIEMの設定に手間取って押しまくってるバンドをいくつも見てきました笑

4.理想のシステムに必要なモノ

さてここから本題!理想のIEMシステムに突入するわけですが
理想の話をする前に、今のシステムには2つ欠点があります
1.モノラルで聴いてるので音に広がりがない
先述した通り、モノラル2回線を擬似的にステレオっぽく混ぜて聴いているので本当の意味でのステレオのイヤモニ環境にはなっていません
2.各メンバーが自分で好きなように音を調整できない
シーケンスのボリュームは自分で調整できますが、他の音はPAに依存しているためギター、ベース、ボーカルなどそれぞれのパートを個人が好きなように調整は出来ません

それらを解決する夢の機材が・・・

デジタルミキサー!!

読んで字の如く、音の信号がデジタルで管理出来るミキサーで御座います
百聞は一見にしかずと言うことでこちらがデジタルミキサーになります

ミキサーと聞くとフェーダー のついた卓モデルが連想されるかもしれないですが、IEMシステムに組み込む場合はラック式が一般的です
各社色々なタイプのデジタルミキサーを販売していますが、あまり選択肢がないのが現状で
肌感ではこのベリンガーのミキサーを使ってるバンドが多い印象
多分一番コスパが良いからでしょう、それでも20万円近くします笑

このデジタルミキサーで何をするのかと言うと
全ての音をここに集約して、各々が自分の好きなように調整して耳に返すわけです

例えばギター、ベース、ドラム、ボーカルをミキサーに入力し、それぞれを好きなバランスで調整した設定がいくつも作れるわけです

設定1をギターのイヤモニに
設定2をベースのイヤモニに
設定3をボーカルのイヤモニにといった感じに

しかもそれが各々スマホをwifiでミキサーに接続してセルフでやれてしまう
もはや完全に自己完結してしまうのでモニタリングに関してPAさんが必要ないと言うわけです

端的に言うとモニタリングを全て自分でコントロール出来るわけです

俺はこれがしたい!!

5.最強システムの全貌

ここからは完全に自分の妄想のお話なので、興味ない人はスキップしてください笑
デジタルミキサーでイヤモニをコントロールしたい!と書きましたが
自分の理想は8Uくらいのラックにバンドのすべてを集約したい!!
こんな感じ

順番は変わるかも

MTR、IEM、ボーカルワイヤレス、Quad Cortex全てを一つのラックに集約して電源をONにすれば終わりって言うのが理想です
PAに送るアウトも全部裏面にまとめておいて、PAさんもあとは挿すだけみたいな感じ
そんでベースとギターの足元はワイヤレス とチューナーだけ
この動画はIEMシステムだけだけど、感覚としてはこのセットにQuad Cortexをプラスする感じですね

どうでも良いけどこの音響屋さん仕事美しすぎないか・・・

まさに次の動画はQuad Cortexをラックインしてる動画なんですが、こちらも完璧すぎる・・・

この二つの動画の機材を足したようなものを自分は使いたい!!
そのためにはとりあえず後30~40万円くらい必要かなぁ(遠い目)

と言うことで皆さん下の"気に入ったらサポート"と書いてある項目からお気持ち程度で良いのでサポートお願いします!!(半分本気)
note書くのは良いけど全然マネタイズできてないんだよなあ笑

では皆さん良い音楽ライフを〜!


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