【物理/力学】第1回 力の分類

身の回りでは,様々な「力」が働いています。今あなたは呼吸をしていますが,これも体の中や外で様々な力が働いているから成せる技です。
本講義では,高校物理において着目する「力」について講義していきます。

1.重力

今私がこの講義を作成しているパソコン,もっと言えば我々の身体さえも重力によって支えられています。これは,物体について上を正としたときに下にかかる力です。

質量mの物体にかかる重力を表した図

空気抵抗を考えない場合,上の物体にかかる重力$${F}$$は$${F=mg}$$と表すことができます。これは,基本的に通用する式です。(もちろん,物体の質量の文字が変われば例えば$${F'=Mg}$$のようになる) なお,$${g}$$は重力加速度と呼ばれます。

2.垂直抗力

垂直抗力は,物体が地面などに接している場合に接する面から垂直に発生する力です。垂直抗力は,重力と違ってきまった公式はありません。例えば,①の場合は重力と垂直抗力がつり合っていますから,$${N=mg}$$となります。一方,②の場合は垂直抗力と重力$${mg}$$を分解した際の$${mg\cos\theta}$$とつり合っていますから,$${N=mg\cos\theta}$$となるわけです。垂直抗力は,各状況によって力を分解することによって得ることができる,ということです。覚えておきましょう。

様々な垂直抗力

3.摩擦力

物体に接している面があらい場合,物体には摩擦力が働きます。これは,垂直抗力の作用点において,物体を動かす方向と逆の方向に働きます。先ほどの②の図の場合,摩擦力は$${mg\sin\theta}$$と逆の方向に働くわけです。摩擦力が歩かないかは,「物体に接している面はあらいとする。」とあった場合は摩擦力があるということ,「物体に接している面は滑らかであるとする。」とあった場合は摩擦力が発生しないということになります。

いかがだったでしょうか?今回は物理の基本となる力の分類について学びました。このほかに,「弾性力」というバネによって発生する力もあるのですが,それはまた登場したときに紹介します。それでは今回はこの辺でおしまいにしましょう。また次回!

今回の宿題/復習テスト

以下の図は,ある物体に発生している力を図示したものである。それぞれどのような力か答えよ。

宿題図1


答え
①重力 ②垂直抗力 ③摩擦力

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