ラブホの裏側

ラブホテル(以下ラブホ)…多くの人が利用したことがあるのではないでしょうか。
365日24時間営業。
そんなラブホですが、今や色んな呼び方があるのを知っている人も多いでしょう。
デザインホテルと言ったり、ファッションホテルと言ったり。
そんなラブホで、一時期アルバイトをしていた私が見た、ラブホの裏側をご案内いたします。


フロントは監視室

私がアルバイトをしていたラブホは、客室数は51室の比較的大きなラブホです。
とにかく忙しいところでした。
儲けるために躍起になっているのか、とにかく回転が早かったです。

駐車場も、部屋数と同じくらいの台数が止められるよう、しっかりと完備されていていました。

そんなラブホに、私がまず入らされたのは、フロントです。
(ちなみにフロント希望ではありませんでした)
ラブホをご存知の方ならお分かりになるでしょうが、ラブホの表向きのフロントは無人です。
そのフロントの内部はと言うと…入ってみてビックリ!
まるで監視室です。
モニターがいくつもあり、そのモニターには、カメラが映している画像の数々。
駐車場内には、すべて分かるくらいのカメラの数があるんですね。
なので、駐車場に入って来た時点で、すべて見られています。
フロント内部では、お客さんがどこにいるのか把握出来ているのですね。

そして、すべてコンピュータ管理で、モニターに映っているので、どの部屋を選んだかも分かります。
そのモニターには、清掃中や精算中の文字も。

とにかく、ほぼすべてコンピュータで管理しているので、コンピュータが苦手な人は、ラブホのフロントは無理です。
求人では、簡単と書いてありますが…
慣れるまでは、かなりの時間を要すると思います。
コンピュータに強い人には、楽な仕事かもしれませんね。

ちなみに、ラブホの求人募集で集まらないのが、このフロントとキッチンです。
キッチンに関しては、また後ほど書きますが。

話を戻してフロントですが、電話の受け答えももちろんあります。
その中には、デリヘル嬢の呼び出しも。
特にご指名が無ければ、偏りなくデリヘルの事務所に連絡をすると言うことになっていました。
ラブホにとってデリヘルは、良いお客様です。
結構、普通にそこらを歩いているような女性のデリヘル嬢がいるのには、びっくりしました。
人は見かけによらないのかもしれません。


不味い料理には意味がある

キッチンだけは入りたく無かった私。
店長の「とりあえず入って見て」と言われ入ってみましたけど、ラブホのキッチンってこうなんだ~と勉強になりました。

ラブホの料理のメニュー表って美味しそうに見えますよね。
でも、あの通りの料理が出てくるとは思わない方が良いです。
あれは、あくまでもメニュー表。
現実は…。

何度か同じホテルに行き、同じ料理を頼んだことがある方はいますか?
その時、前は美味しかったのに、今日のは不味かった…と思ったことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
それ、作った人の料理の腕が違うのかもしれません。
だって、料理が本職じゃない従業員が、レシピ見て作っていますから!
それもね。まともに料理を作ったことがない男性が作ったり。
味見?そんなのしていませんでしたよ。
ド素人が味見してないんですから、不味いに決まってます。
忙しい時間は、とにかくキッチンは戦場。
作っている人が1人ですから。
次から次へと入って来る注文にてんやわんや。
料理の作りも雑になる。
結果、更に不味くなるんですね。
客室清掃のとき「何でこんなに食べ物残すんだろう…」と思ったんですけど、キッチンに入って、その理由が分かったと言うことです。
ちなみに、料理が上手そうで、キッチンも入っていたと見られるなおばさんがいましたが、そういう人に限って、もうキッチンはやりたくないと言うことで入ってませんでした。
口は出しますがね。

とにかく、ラブホの料理には期待しないほうが賢明ですよ。


客室清掃は体力勝負

私は、ビジネスホテルの客室清掃はやったことがあったのですが、ラブホの客室清掃は初。
でも、客室清掃に入りたくて応募したのですから、苦では無かったのですが……

ものすっごく大変でした!

何が大変って、とても広い部屋を2人で30分以内に清掃を終わらせなくてはいけないと言うところです。
要するに部屋の回転を早くしたいから、時間勝負でもあるんです。
特に土日祝なんて、忙しいのなんのって。
休憩なんてあって無いようなもの。
昼休憩は30分くらいで、食べ終わって少し休んで、すぐに清掃に取り掛かってました。
体に悪いですね。

ラブホに行ったことがある方なら分かるでしょうが、風呂場も広い!
ベッドメイクも2人がかり。
そんな所を30分以内に仕上げろって言うんだから、鬼です。
まず組んだのは男性。
その人、人は良いのですが、掃除のやり方が適当な人だったため、全ての作業をざっくり教えて貰っただけでした。
そして、次に組んだ人との掃除のやり方が違うため苦労しました。

ここで気付く方もいらっしゃるでしょう。
同じ人が新人の教育する訳ではないんですね。
毎回別の人なので一貫性が無いのです。
そのことを、女性外国人の客室清掃の人が言ってました。
「ここ、新人さん育てるのがヘタ」と。
この外国人女性は、他のラブホの仕事も経験済みの超ベテラン。
その中でも、このラブホは忙しすぎるし、もっとちゃんと新人を育てなければダメだと言っていました。
だから、みんなすぐに辞めて行くんだと。
そうだろうなと思いましたね。
キツイですもん。
私は、風呂場の清掃を延々とやらされました。
それも、その忙しい時にです。
そして、風呂場の清掃の前にベッドのシーツを剥がし、ゴミを集めておくことも教えられ、2日目にして一挙に仕事が増えました。
これもまた忙しい日に。
10室くらいやったでしょうね。
帰る頃にはヘロヘロになり、家に帰って死んでました。

それだけ、客室清掃は体力勝負です。
かなり酷い使い方してる部屋もありますからね。
ゴミはゴミ箱に捨てて欲しいものです。

これがラブホの裏側です。
もう1つ言わせてもらうと、ラブホの客室清掃には、外国人女性が何人もいました。
日本人よりも多いです。
みなさん。しっかり日本語も話せる人。
そして、優しい人ばかりでした。
酷いのは、ベテランでも安い賃金で働かされてると言うこと。
新人と同じ時給です。
キツイ仕事だから、ほとんど日本人は入って来ない。
だから、外国人女性の力がなければやっていけないはずなのに、安い時給で働かせる。
酷い話です。
そう言うのは、何とかしてあげて欲しいと思いました。

またラブホテルで働けるとしたら働く?と聞かれたら、しんどいから止めとくと答えるでしょう。

ラブホテルに行った際は、見られてることをお忘れなく。


お終い












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