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新たな土地、新たな立場でのリテラシー実習

<自然環境リテラシー学> Aコース第一回 7月3ー4日

こんにちは。ひられんです。

この度、自然環境リテラシー学という、自然体験型実習に参加させてもらいました。
この実習はその中で得た経験や気づき、学びなどを他の人に伝えていく、発信していくことも目標にあり、
ここに私の経験を載せていこうと思います!

読んでくださった方が自然に興味を持ったり、あるいは踏み出すときの参考になればと思います。


さて、本文に入る前に一つ。
実は私は、この実習に参加するのは2年目で、
今回は役として「リーダー」という役で参加させてもらっています。
リーダーとは、前年リテラシー実習に参加した人で、今年の参加者に様々な学んだことを伝えていく役割があります。

この初めて「リーダー」として参加した目線での発見も書いていこうと思います。


1年目は、履修者として、尾鷲、大台での活動をしていました!
こちらの記事もあるので、ぜひご覧ください。



「さらくわ」を知る

今回から、活動する場所は「さらくわ」という場所になります。
敷地内にはロッジやキャンプサイトがあり、
生き物と自然に溢れていい場所です。

また追々さらくわや周辺の自然には触れていきます

そんなさらくわの周辺は「竈集落」というものが7つ存在しており、
「7ヶ竈」と呼ばれる場所が存在します。

今回のリテラシー実習は、この地で行われている塩づくりや集落について、見学し、お話を聞くところから始まりました。

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この集落は、平氏と源氏が戦っていた頃、戦に敗れた平氏が逃げてきた土地なのだとか。
ところが、この地に元から住んでいた人に漁をすることを許されず、
生きるためのお金を稼ぐため、塩作りを始めたそうです。

これがその様子

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この「竈」で塩を作る集落だから「竈集落」というんですね!

他にこの集落の人たちは、その後いくさにも駆り出され、戦果を挙げたことや
この集落独自の弓を使った大きなお祭りがることを教えていただきました。

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資料集にも記述がありました!

最後に、いくつか質問をさせていただき、
さらに作ったお塩をいただいてここを後にしました。
ありがとうございました!


いざ、カヤック実習!!

さて、ここからはメインの「カヤック」です。

じゃあカヤックやろう!出艇!
とはならないのが、今回。

参加者の皆にカヤックの装備、乗り方、漕ぎ方を教える必要があるためです。

それぞれの説明自体は他のメンバーが書いてくれると思うので割愛。

私は教えるって難しいという感想を書いていこうと思います。

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装備やパドルの説明は同じ班の2人が行い、
私は船についての説明をさせてもらいました。
船の部位の名称、乗り方などを教えます。

当たり前なのですが、
自分の知っていることしか教えられないし、
知っていることでも教え忘れる
ということを、ここで実感しました。

例えば、カヤックのデッキ(上の面)に物を引っ掛けておく場所があるのですが、
その名称ってそういえば知らないなって気付かされましたし、
引っ掛けるゴムみたいなものの名前も、ヨットではよく「ショック」って言っていましたが、同じでいいのか(調べてみたら同じっぽい)など、
教える立場になって気付かされることがありました。

そんなことを考えていたら、そこに物を挟むってこと伝え忘れたように思います。
(赤の班の人申し訳ない)

他にもどこまで教えるのが適切なのか(第一回で教えるのがいいのか)という悩みもあったり、
まだまだ教えるのも下手だったりし、
色んな意味で勉強不足だなって思いました。

出艇してからも、パドルの向きが左右で90度違うものがあって、
それをてっきり整備の不備か何かと勘違いしていたのですが、
後から聞いてみると風の抵抗を減らすためと知ることがあったり、
今回初めて「パフィン」と呼ばれる比較的大きめのカヤックに乗ったらハッチ(荷物を入れたり空気が入って浮力になったりする場所)が違う構造になっていたり、

とにかく、まだまだ知らないことが多いなと感じた時でした。
伸び代があると考えることにしますw


一通りの説明を終え、出艇してからは、
1日目は隊の後ろ、2日目は前を担当させてもらいました。

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後ろを担当した時は、前の人の声が聞こえないことを実感しました。
今までも実感してはいましたが、どういう指示が出ているのかより知る必要が出てきたゆえに重要性に気づいたのかもしれません。

そして後ろにいると、やはりよく見るのはやや体力切れ気味の人、
少し体調がすぐれない人です。
様々な人に気をかけ、声かけをするということがこの実習では初めての経験だったので、難しく感じましたし、
自分の漕ぎ方を気にしたり、自然を楽しんだりする時間が減り、大変でした。


2日目はこれらのことを踏まえ、
前からの指示は声を大きめに出し、
さらに日差しもあったので、
できるだけ後ろの人にも配慮を配りながら、適度に休憩を取ることを意識しました。

声かけに関しては、2日目は1日目より隊の中で伝言を行ってくれたこともあり、
うまく指示を通せたと思います。
この日は非常に穏やかな気候に恵まれましたが、荒天の場合はこの指示を通すことが非常に大切だと思うので、この調子でやっていきたいですね。

また、1日目より2日目の方が長い距離を漕ぎました。
まだまだいけそうな人もいれば、距離が長くなったことによって、きついと感じる人も途中で何人か見かけましたが、
1日目に続き、2日目も大きな事故は起こることなく終えることができました。
これからさらに暑くなる中で、適度に休憩を取り、水分補給をすることは、
リスク管理の観点でも必要なことだと感じました。

何より、今回の隊の皆さんがしっかりしていて、
上以外の場面でも色んな場面で助かったと感じています。
私も負けずに成長して行こうと思えました。班のみんなに感謝ですねw

さらに、知らないことは教えられないなと感じた自分は、
2日目最後に、一部の人でレスキューの練習がある中で、
「転覆する役」を担当してみました。
今まで助ける練習は何度かやってきたものの、
カヤックから転覆したことは1度もなかったのです。
落ちる時の感覚はどのようなものか、助けられる側は助けられるときどのように船に上がるのか知っておくことは自分がレスキューする時に生きると考えました。

実際、落ちる感覚はどうだったかというと、
自分としては…一瞬の怖さ的なものがあり、次に船で頭を打ったりしないようにしながら船横から顔を出し、すぐに船の場所を確認すると言うような、
どこか、ヨットをやっていたときの懐かしい感覚に思えてしまいました。
(あとは暑い中で落ちたので、単純に水が心地よかったです。)

しかし少し違うのが、今回船や復帰に対して、
必ずしも一人でやらな行くていいということでした。
周りの人が救助を手伝ってくれるし、船も返してもらえます。
やはりこれがグループレスキューの強みですよね。
声もかけてもらえるので安心感や、上がるときの疲労感なども全然違うと思います。

次回以降はレスキューも行うので、
そこで安心感を与えられるレスキューを目指したいと思いました。
セルフレスキューというのもあるらしく、ぜひこれも習得してみたいところです


今回のキャンプめし!

さてここからは皆様お待ちかね(?)のご飯の話題です。
というのも、今回は北井さんという方から猪肉を10kgも頂いているのです。
自分たちが待ちかねていただけですね。ハイ。

これを夕食で食べる!というのを非常に楽しみに、1日目のカヤックを乗り切ってきたわけですが、
ここで一つ、坂本先生からミッションが言い渡されます。

ミッション:猪肉を食べやすい大きさに切れ!

自分含めリーダー2人で、猪肉10kg(約2.5kg×4)を切り分けることに。

いざ、肉と対面してみると、そこには半解凍されたお肉がありました。
北井さん曰く、この状態が1番切りやすいとのこと。
確かに切ってみると、生の状態より綺麗に包丁が入り、もちろん解凍してないより固くない、絶妙な切りやすさ。
初めて大きめな肉を切った自分でも、慣れてからはある程度スラスラ切れるようになりました。
(「これで大きな肉って」と、1匹解体している北井さんからは笑われましたがw)
1時間以上かかり、非常に疲れましたが、とてもいい経験になりました!
(写真は切ることに集中し切っていたため撮り忘れました…)

夕食で食べてみると、自分で切ったこともあってか、
マジで肉が美味しい。

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頑張った甲斐があるってもんです。

かなりの量があったので、いつもの夜のミーティングが終わった後も食べている人はいましたが、
自分はこの日は疲れ切って、早めに退場。
もっと食べていたかったですが、野外での活動は体調が1番ですからね。


さらくわの自然と、そこから考えたこと

今回はカヤックの話、ご飯の話とまとめて書いたので、
最後に印象に残った景色や考えたことをピックアップして紹介します。

まずはこの霧

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とても神秘的ですよねー
海でここまで深い霧を見たことがなかったため、
朝起きて海見た時は驚きました。

夜に雨が降って空気が湿っていたこと、すぐ近くを通る川から冷たい水が流れていたこと、明け方気温が下がったことなどがこれだけ濃い霧を発生させたのかなとか考えたりしましたが、
もしそうなら地理的にも、季節的にも恵まれた現象だったのかもと感じ、
少し嬉しく感じました。

ブリーフィングではこの神秘的な中漕いでみるかという話もあったのですが、
出艇ごろには気温が上がり、霧も無くなって安全に出艇できました。
個人的にはあの視界不良の中漕ぐというのはなかなか怖いなぁと思っていたので一安心

しかし、霧の中漕ぐ方法もあります。
コンパスを使うのです。
今回そのコンパスの使い方も教えていただき、
さらに個人的には海上での補正方法の一つを教えてもらいました。
コンパスで向きを合わせても、波や海の流れ、風によって船が流されてしまうため海上でも補正が必要なのです。
もしどうしても霧の中を進まなくてはならないとなった時にはぜひ生かしてみたいと思います。
まぁ霧の中を行かないのが1番なんですけどねw


さて次は三重県南部の特徴的なリアス海岸

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去年の尾鷲でも思いましたが、やはり特徴的な地形ですよね。
湾に入ると、海にいるのに山に囲まれている不思議な感覚になります。
この景色を見れるのも、カヤックならではです。
実習後、ガイドの柴田さんにカヤックのいいところはなにかと尋ねたところ
「いろんなところに行けること」という答えをいただきましたが
この言葉がそれをよく表現していると思います。

また、これも柴田さん曰くこの三重県南部はカヤックにも適している地形なのだとか。
浜の数も結構あり、何かしらの事情で陸に上がりたいと思った時に他の場所よりすぐに上がりやすいのだそうです。


最後は…実習や片付けが終わった後で見ていた夕焼けを紹介したかったのですが、見事に写真を撮り忘れました…。
疲れ切っていたり、眺めることに意識が行っていったからでしょうか。
この実習あたりから蝉の声が聞こえ始め、その声に耳を傾けながら夕焼けを眺めている時、とても心地いいなと思えました。
リテラシー実習もいいですが、自分はこうやってゆっくりと自然を楽しむことも好きなんだろうなと感じた瞬間でした。
いつかはそういう体験もしてみたいですね。


さて今回はここまでです!
最後までお読みいただきありがとうございました!

そして、未熟なリーダーを支えてくれた先生方、インストラクターの方、
Aグループのメンバーの皆様ありがとうございました!

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