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【路線バスの旅】旧線路敷をバス専用道路として走るバス「白棚線」

福島県の白河市と東白川郡棚倉町を結ぶJRバスの路線バス「白棚線」は一部区間「バス専用道路」を走行します。

最近「BRT」(バス高速輸送システム)という言葉を耳にしたことはあるかもしれません。2011年東日本大震災による大きな被害が出たJR気仙沼線・大船渡線で運用された輸送システムで、「バス専用道、バスレーン等を組み合わせることで、速達性・定時性の確保や輸送能力の増大が可能となる高次の機能を備えたバスシステムです」(国土交通省)。

白棚線はいわば元祖BRTという位置づけでしょうか。
歴史をざっくり記すと、
・戦前、「白棚鉄道」が設立され、白河と棚倉が鉄道で結ばれました。沿線に次々と駅が開業しました。
・戦時中、鉄道は国有化されましたが、資材不足で休止に追い込まれました。
・戦後、線路敷をバス専用道に舗装し、国鉄自動車線の「白棚高速線」としてバス専用道路を通行するバス路線が開業しました。
・モータリゼーションが進み、周辺道路の整備とともに、バス路線も専用道から一般道への転換が進みました。利用者数や運行本数も変化しました。
・現在は「JRバス白棚線」白河~棚倉間の一部区間のみバス専用道を運行しています

開業当初24㎞あったバス専用道路も現在は7.5kmとなりましたが、今では貴重な風景です。白河、棚倉周辺には多数の史跡や観光名所、白河ラーメン店など、見所もたくさんあり、専用道路の辺りはと田園風景も広がる「のどかな」エリアです。

「どこへ行っても人がたくさん」と言われる現代、たまにはこんな少しマニアックな路線バスの旅もいかがでしょうか。

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