斉藤崇厩舎の際立つ高い生産性【厩舎topic 2022年2月-2】

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「厩舎topic」と題して週末のJRA開催を厩舎にフォーカスして振り返りをしていきたいと思います。よろしくお願いします。

では、いつも通りで注目したレースから見ていきます。

2/12(土)
東京 雲雀ステークス(3勝C、芝千四)優勝ララクリスティーヌ(斉藤崇史厩舎)
阪神 但馬ステークス(3勝C、芝二千)優勝アルサトワ(斉藤崇史厩舎)
(優勝馬の関係者のみなさま、今回の優勝おめでとうございます!)

2/12(土)の3勝クラス特別戦2レースを斉藤崇厩舎が連勝しました。
一口馬主をやられているみなさまであればご理解いただけると思いますが、3勝クラスを勝つのは難しいことなので、こうやって東西の3勝クラス戦を相次いで勝つと目立ちますね。改めて、斉藤崇厩舎のみなさま、おめでとうございます。

ということで今回は斉藤崇厩舎を取り上げたいと思います。
斉藤崇厩舎は昨年(2021年)、もっとも活躍した厩舎と言っても過言ではないと筆者は考えています。ゆえに、今回の記事で少しでも斉藤崇厩舎の素晴らしさが伝わればと思っています♪


斉藤崇厩舎の収得賞金と生産性の高さに注目

「2021年のもっとも活躍した厩舎」と書きましたが、その根拠を、2021年の年間収得賞金(斉藤崇厩舎11.6億円)を一例にして示したいと思います。

2021年 年間収得賞金の多い厩舎(10億円超の厩舎)
16.5億円 矢作厩舎
14.2億円 友道厩舎
13.5億円 国枝厩舎
13.3億円 手塚厩舎
11.8億円 安田隆厩舎
11.7億円 須貝厩舎
11.6億円 斉藤崇厩舎←ココ
11.3億円 中内田厩舎
11.2億円 鹿戸厩舎
10.9億円 音無厩舎
10.1億円 藤沢和厩舎

上記になかにランクインしているだけでも十分に凄さを感じるのですが、ここに馬房数(2021年馬房数)も加筆すると斉藤崇厩舎が際立ってきます。

2021年 年間収得賞金の多い厩舎とその馬房数
(30馬房)16.5億円 矢作厩舎
(28馬房)14.2億円 友道厩舎
(28馬房)13.5億円 国枝厩舎
(26馬房)13.3億円 手塚厩舎
(28馬房)11.8億円 安田隆厩舎
(28馬房)11.7億円 須貝厩舎
(20馬房)11.6億円 斉藤崇厩舎←ココ
(26馬房)11.3億円 中内田厩舎
(24馬房)11.2億円 鹿戸厩舎
(28馬房)10.9億円 音無厩舎
(28馬房)10.1億円 藤沢和厩舎

上記を見ていただくとわかりますが、斉藤崇厩舎のみが「20馬房で10億円超」を達成しています。

「20馬房で10億円超」は相当難易度が高いのでなかなか達することがない記録だと思いますが、斉藤崇厩舎は「20馬房で10億円超」を2020年・2021年と2年連続で達成しています。
斉藤崇厩舎の際立つ生産性の高さが実感できますし、冒頭で触れたように2022年に入ってからも上級条件である3勝C特定戦を連勝しています。引き続き斉藤崇厩舎に注目だと思いますし、一口馬主的には「斉藤崇厩舎の生産性の高さ(≒少ない馬房数で高い収得賞金)」は覚えておきたいストロングポイントだと思います。

※補足です。収得賞金10億円超は相当難易度が高いので、馬房数がいくつであってもその価値が下がることはないと思います。ゆえに、斉藤崇厩舎以外の上記厩舎もトップステーブルとして覚えておくとよいと思います。
※手塚厩舎(2021年)の馬房数について補足です。手塚厩舎は一時的に臨時馬房数増がありましたが、上記の表記馬房数は年度初め(2021年3月)の数を表記しています。


高生産性の原動力は率アップ

この斉藤崇厩舎の高生産性の原動力は「勝率など各率のアップ」にあると筆者は見ています。

斉藤崇厩舎の勝率・連対率・複勝率
2020年 勝率.128 連対率.242 複勝率.313(出走数265)
2021年 勝率.164 連対率.261 複勝率.351(出走数268)

勝率・連対率・複勝率の全項目で数値上昇の確認ができます。

(余談ですが)率を見る際には母数確認も重要で、競馬の場合、出走数(母数)の減少に伴う率上昇というケースがあったりしますが、斉藤崇厩舎の2020年→2021年ではそういう数字のマジック的な要素はなく、純粋に率がアップしていることがわかります。

2021年で出力した率はかなり高いレベルのものですし、これを維持するのは簡単なことではないと思いますが、2022年の数字がどうなっていくかも楽しみなところです。


注目は斉藤崇厩舎の2歳馬勝ち上がり頭数

さきほど触れた成績の上昇は多くの要素で成り立っているので上昇要因を特定することは難しいですが、調教の質・外厩との連携・番組選択・騎手起用など各要素でそれぞれレベルアップしているのだと思います。

ということで上昇要因の特定は難しいので、筆者の個人的な注目ポイントを挙げて締めたいと思います。
筆者は、斉藤崇厩舎の2歳馬の勝ち上がり頭数に注目しています。

斉藤崇厩舎の2歳馬勝ち上がり頭数
2020年 8頭(2018年産世代の2歳時)
2021年 6頭(2019年産世代の2歳時)

2021年の2歳馬勝ち上がり頭数(6頭)は前年比マイナス2頭ではありますが、それでも6頭の勝ち上がりを実現しています。
早期に勝ち上がることができれば、それだけ早く2歳重賞や3歳重賞への出走回数を増やすことができるわけですが、実際に斉藤崇厩舎は3歳春までの世代限定重賞での実績が多いです。

斉藤崇厩舎の3歳春までの重賞タイトル(2022.02時点)
クイーンC(クロノジェネシス)
NHKマイルC(ラウダシオン)
きさらぎ賞(ラーゴム)
ホープフルS(キラーアビリティ)

このように斉藤崇厩舎は、
2歳時に一定数以上が勝ち上がる→世代限定重賞への出走回数が増加→世代限定重賞で賞金を稼ぐ→古馬になってからも賞金を稼ぐ
というサイクルが高いレベルで実現できているからこそ高い生産性で厩舎を運営できているのだと思います。

一口馬主目線では、斉藤崇厩舎のこのアップサイドのサイクルに乗れるよう、早期勝ち上がり期待を持てるような斉藤崇厩舎募集馬を加点して出資馬選定をしていくのがよいのかなと思います。

参考
クロノジェネシス(3/6生)
ラウダシオン(2/2生)
ラーゴム(3/2生)
キラーアビリティ(1/27生)


今回はここまでです。最後まで読んでくださりありがとうございました!
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