桜花賞へ出走数の多い厩舎(2022年版)~2歳G1とは異なる厩舎の顔ぶれ~

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今回は「桜花賞へ出走数の多い厩舎(2022年版)」です。

厩舎の最新の傾向を知るために、今年を含む直近5年での桜花賞へ出走数の多い厩舎を調べるものです。最新の厩舎傾向(今回で言えば3歳牝馬クラシック路線に強い厩舎)を知り、次世代での出資戦略の参考になればという考え方です。

仮の話ですが、募集馬(メス馬)を出資検討している際に、今回の「桜花賞へ出走数の多い厩舎」が預託予定であれば積極的に出資検討していくようなイメージで活用いただければ幸いです。


では本題に入っていきましょう。
まずは今年を含む直近5年の出走厩舎一覧です。

20220408‗桜花賞01

続いて、上記一覧を纏め、直近5年で計3頭以上出走させている厩舎のみを抽出したものが以下です。

20220408‗桜花賞02


上記で登場している厩舎はすべて(藤沢和厩舎以外の8厩舎)注目すべき厩舎という認識で良いと思います。具体的に言えば、出資馬で桜花賞を目標にするのであれば上記8厩舎からまずは検討していきたいという感じです。
もちろん、「目標=優勝」になると思いますが、そのためにもまずは出走枠に入ることが大切で、桜花賞出走枠に入れることに長けているのが上記8厩舎という見方です。

それと、注意したいのが、「阪神JFへ出走数の多い厩舎」との相違です。
同じ牝馬G1なのですが、「阪神JFへ出走数の多い厩舎」と今回の「桜花賞へ出走数の多い厩舎」では上位ランクインの厩舎に多少の相違が見られます。

どちらが良いとかという話ではなく、特徴ということで理解していきたいですし、私たち一口馬主としては「阪神JFへ出走数の多い厩舎」と「桜花賞へ出走数の多い厩舎」をそれぞれうまく認識しつつ自身の出資戦略に取り入れていけばよいのかなと思います。

※「阪神JFへ出走数の多い厩舎」は以下を参照願います。


さて、ここからは筆者が個人的に気になった厩舎をピックして、さらに細かい特徴を見ていきたいと思います。

高野友和厩舎の桜花賞出走馬(直近5年)
最初に取り上げるのはナミュールを送り出す高野厩舎です。
高野厩舎は直近5年(2018~2022年)で4頭を桜花賞に送り出しています。そして、その4頭が以下です。

2018年 リバティハイツ(キングカメハメハ産駒)
2019年 アウィルアウェイ(ジャスタウェイ産駒※初年度産駒世代)
2021年 エリザベスタワー(Kingman産駒)
2022年 ナミュール(ハービンジャー産駒)

高野厩舎の特徴は「種牡馬を選ばない」でしょう。
桜花賞出走4頭の種牡馬が異なっていることはもちろん、産駒データがない初年度産駒(アウィルアウェイ)や海外種牡馬産駒(エリザベスタワー)を桜花賞出走枠にきっちり入れてきているあたりは素晴らしいですし、ストロングポイントとしてしっかり認識しておきたいです。

木村哲也厩舎の桜花賞出走馬(直近5年)
続いては木村厩舎です。
クラブ馬預託が多い厩舎ですし注目されている方も多いと思います。その木村厩舎の直近5年(2018~2022年)桜花賞出走馬が以下です。

2018年 プリモシーン(4/27生、10月勝ち上がり→フェアリーS優勝→キャリア4戦目で桜花賞)
2021年 ファインルージュ(3/11生、10月勝ち上がり→フェアリーS優勝→キャリア4戦目で桜花賞)
2022年 プレサージュリフト(4/25生、10月勝ち上がり→クイーンC優勝→キャリア3戦目で桜花賞)

木村厩舎はローテーションに注目してみました。
3頭揃って「秋開催(10月)勝ち上がり」「年明け重賞優勝」「キャリア3~4戦目で桜花賞出走」というファクターで揃っています。
別な表現をしますと、秋開催勝ち上がり(≒非夏開催勝ち上がり)でしっかり桜花賞路線へ乗せてくることができる厩舎という見方もできそうです。
4月下旬生まれ2頭での出走実績も注目だと思います。

高柳瑞樹厩舎の桜花賞出走馬(直近5年)
最後に取り上げるのは高柳瑞厩舎です。

高柳瑞厩舎は「20馬房(2022年馬房数)」で桜花賞へ出走数の多い厩舎にランクインしていることを最初に強調したいです。
今回ランクインした8厩舎のなかで20馬房なのは高柳瑞厩舎のみです。(他ランクイン厩舎は22馬房以上です。)
馬房数が少ないなかでコンスタントに桜花賞へ出走馬を送り出しているわけで、このあたりは私たち一口馬主側もしっかり評価していきたいところだと思います。

それでは、高柳瑞厩舎の直近5年(2018~2022年)桜花賞出走馬を見ていきましょう。

2020年 ケープコッド(ダーレージャパンF生産、ダイワメジャー産駒)
2021年 ホウオウイクセル(レイクヴィラF生産、ルーラーシップ産駒)
2022年 スターズオンアース(社台F生産、ドゥラメンテ産駒)

注目は生産牧場がばらけている点でしょう。社台グループ以外の生産馬からも桜花賞出走実績があるのは心強いのではないかと思います。
と言いますのも、高柳瑞厩舎は預託関係にあるクラブ数も多いからです。取引先クラブ数が多ければ、比例して様々な生産牧場が関わってきますので上記のような桜花賞出走実績は一口馬主としても覚えておきたい部分です。

逆に集約されていると感じるのは種牡馬です。種牡馬は全て社台スタリオン種牡馬で集約されています。このあたりもヒントにしつつ高柳瑞厩舎の牝馬募集馬を検討していくとよさそうです。

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今回取り上げたのは3厩舎のみですが、他厩舎も掘り下げていけば何らかの特徴が見えてくると思います。特徴が見えてくれば出資検討時のヒントになりますし、他で気になる厩舎があればみなさまも掘り下げてみてください。

また、(繰り返しになりますが)「阪神JFへ出走数の多い厩舎」と今回の「桜花賞へ出走数の多い厩舎」では上位ランクインの厩舎に多少の相違が見られます。同じ牝馬G1なので混同しないよう注意していきたいですね。

みなさまにとっても楽しい桜花賞デーになることを願っています♪


今回はここまでです。最後まで読んでくださりありがとうございました!
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