ナミュール&ダノンファストは所属厩舎新市場開拓の先駆者?!高野厩舎&菊沢厩舎【厩舎topic 2021年11月-3】

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「厩舎topic」と題して週末のJRA開催を厩舎にフォーカスして振り返りをしていきたいと思います。よろしくお願いします。

では、いつも通りで注目したレースから見ていきます。

11/21(日)
・東京 赤松賞(2歳1勝クラス牝、芝千六)優勝ナミュール(高野友和厩舎)
・福島 福島民友カップ(リステッド、ダ千七)優勝ダノンファスト(菊沢隆徳厩舎)
(優勝馬の関係者のみなさま、今回の優勝おめでとうございます!ナミュールはクラブ馬ですね、出資者のみなさま、おめでとうございます!)

今回は2厩舎(高野厩舎&菊沢厩舎)を一緒に取り上げたいと思います。
題して「ナミュール&ダノンファストは所属厩舎新市場開拓の先駆者?!高野厩舎&菊沢厩舎」です。

該当2頭の勝利は、それぞれの所属厩舎にとって謂わば”新市場”での一勝に見えまして、ゆえに今回取り上げたいと思いました。
何を言っているのかわかりにくいと思いますので、以下で話を掘り下げていきたいと思います。

まず、わかりやすい方の事例として菊沢厩舎(ダノンファスト)から取り上げていきます。

福島 福島民友カップ(リステッド、ダ千七)優勝ダノンファスト(菊沢隆徳厩舎)

菊沢厩舎ダノンファストがダートのリステッド競走を優勝しました。この勝利は、菊沢厩舎にとって「初のダートOPクラス優勝」でして記念すべき一勝です。

菊沢厩舎にとってダートOPクラスは謂わば未開拓の市場でして、今回のダノンファスト優勝で新市場開拓となったと筆者は見ているわけです。

菊沢厩舎は、アエロリットをはじめ、これまで芝路線ではJRA重賞11勝しており、芝重賞路線ではコンスタントに活躍馬を送り出してきている実績があります。(他に障害重賞1勝があります。)
この菊沢厩舎がこれまで未開拓だったダート市場にもウイングを拡げてくるきっかけになりそうなのがダノンファストだと思います。

ダノンファストは現4歳でこれからのさらなる活躍も期待できそうですし、血統的にも母ダンスファンタジアで筋も通っています。ダノンファストの成功次第で今後の馬づくりにも影響があるかもしれませんし、菊沢厩舎のダート路線注目の存在だと思います。(一頭の存在で厩舎傾向が変わることもあると思いますし、芝もダートも、両面展開できる方が厩舎成績安定にもつながってくると思います。)

今後、菊沢厩舎のダート路線にも注目していきたいですし、ダノンファストが厩舎先駆者としてどのようなキャリアを描くのか楽しみです。


東京 赤松賞(2歳1勝クラス牝、芝千六)優勝ナミュール(高野友和厩舎)

続いては高野厩舎です。
こちらも高野厩舎にとっての新市場開拓なのですが少し変化球的な内容です。以前から、筆者が個人的に注目していた部分でもあって取り上げたいと思います。

今回の赤松賞優勝は、実は高野厩舎にとって「初の東京芝特別戦での優勝」なのです。

高野厩舎と言えば、ショウナンパンドラのジャパンカップの印象がありますが、東京芝の重賞・特別戦勝ちはそれ(ジャパンカップ)のみです。実は東京芝実績は少なく、芝特別戦(重賞を除く)に限定すると今回が初勝利なのです。(東京ダート特別戦は1勝を記録しています。)

高野厩舎は、同じ関東圏の中山競馬場では重賞も特別戦も複数勝利実績を残しており、むしろ中山競馬場を得意としている節さえあります。

つまり、東京競馬場(特に東京芝)は高野厩舎にとってはひとつの鬼門だったのではないかと筆者は感じていました。その鬼門を赤松賞ナミュールで突き抜けることに成功したわけです。

東京芝と言えばビッグレースが多いですし、JRA競馬場のなかでは最も大きな市場と言えると思います。高野厩舎が大きな新市場開拓のきっかけを掴んできた…と考えると今後の高野厩舎はこれまで以上に注目していく必要があると感じます。

そういえばナミュールは、先日の米国BCを勝ったマルシュロレーヌの近親でもありますね。日本調教馬にとって未開拓だった米国ダート市場を開拓した先駆者と近いファミリーのナミュールが今後どのように新市場を開拓していくのか楽しみに見守りたいと思います。


厩舎の進化と一口馬主プレイヤー

今回は「厩舎新市場開拓」という表現で書いてきましたが、別な言い方をすると「各厩舎は日々進化している」「各厩舎は攻略できなかった分野を攻略すべく日々試行錯誤している」という言い方もできると思います。

各厩舎の変化や進化をなるべく早く察知できれば、自身の出資馬選定の際にも何かしらの優位性を持てるのではないかと思います。

出資馬検討の時期は多くの場合が1歳時で、出資馬がデビューする頃には預託厩舎も進化している可能性もあるということだと思います。今回取り上げた菊沢厩舎や高野厩舎の事例のように、何かしら変化があれば成績に反映されてくると思いますし、私たち一口馬主側もそこを見逃さないようにしていきたいところだと思います。

各クラブの追加募集馬の満口状況を見ていると、一口馬主プレイヤーの数は増加しているように感じます。一口馬主界隈が盛り上がることは筆者個人としては歓迎ですし嬉しいのですが、一方でプレイヤーが増加すれば競争が厳しくなることはほぼ確定的だと思います。私たち一口馬主も、市場(一口馬主マーケット)で生き残っていくために進化や試行錯誤していきたいですね。(筆者としても、なるべく有意義な情報発信をしていきたいと思います。)

今回はここまでです。最後まで読んでくださりありがとうございました!
良い調教師(厩舎)とのご縁、みなさまの愛馬の成績向上、次世代産駒での良縁があることを願っています!

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