祝!(JRA)G1初優勝。高柳大輔厩舎、1年前からの変化【厩舎topic 2021年12月】

【一口馬主向け】調教師(厩舎)分析のご愛顧、誠にありがとうございます。おかげさまで多くのみなさまに読んでいただいております。有料記事も続々購入いただき読んでいただいています。ありがとうございます。(無料記事を読んでいただくだけでも記事作成した甲斐を感じるので嬉しいです。ありがとうございます。)

「厩舎topic」と題して週末のJRA開催を厩舎にフォーカスして振り返りをしていきたいと思います。よろしくお願いします。

では、いつも通りで注目したレースから見ていきます。

12/5(日)中京 チャンピオンズカップ(G1、ダ千八)優勝テーオーケインズ(高柳大輔厩舎)
12/4(土)中山 イルミネーションJS(障害OP)優勝レオビヨンド(高柳大輔厩舎)
(優勝馬の関係者のみなさま、今回の優勝おめでとうございます!)

高柳大厩舎が(JRAの)G1初優勝を飾りました。
また、土曜には厩舎として初めての障害競走特別戦も優勝しています。高柳大厩舎が大活躍だった土日でしたので今回は高柳大厩舎を取り上げたいと思います。

高柳大厩舎については約1年前の2020.11.17にも取り上げております。

前回取り上げた際に「高柳大厩舎の成長曲線は一口馬主的にも注目すべき」と強調していますし、「まとめ」として以下のように書いてきました。

(2020.11.17時点での)高柳大厩舎まとめ
・ホップステップジャンプの収得賞金!2020年終了時点での着地(高柳大厩舎の収得賞金)がどのようになるのかも注目です。
・JRA重賞初制覇まであと一歩!高柳大厩舎が重賞へ出走させてきた際には単勝馬券で一緒に応援したいです。
・決めつけには注意!最新の高柳大厩舎は芝ダート両刀の厩舎に変貌しつつあります。

今回は、前回記事からの成長過程を感じ取れるように、同じテイストで構成し進めていこうと思います。
お時間あれば前回記事を読んでから今回の本題へ進めていただくと高柳大厩舎のここまでの過程を追体験できると思います。高柳大厩舎のような若手厩舎は特徴把握を早くできれば先物買いで出資検討もできますし、一口馬主ライフを充実させていくためにも若手厩舎研究は重要だと思います。


それでは、高柳大厩舎の過程を追体験していきましょう!

収得賞金、ホップステップジャンプはできた?

昨年版記事で「ホップステップジャンプの収得賞金!2020年終了時点での着地(高柳大厩舎の収得賞金)がどのようになるのかも注目」と書きましたので、収得賞金の推移がどうなっているのかを最初に確認していきましょう。

高柳大厩舎の収得賞金
2018年 1.9億円
2019年 3.2億円
2020年 3.7億円
2021年 5.5億円(※2021年は12/5終了分まで)

数字で綺麗な右肩上がりを感じられますし余計な解説な不要でしょう。見事なホップステップジャンプです。
さらに、今年2021年、開業4年目で収得賞金5億円超を記録できたことも素晴らしいと思います。来年以降もこの水準(5億円)を維持・向上していくことは難易度高いチャレンジだと思いますが、今後もどういう過程を歩んでいくかに一口馬主としても注目でしょう。

JRA重賞成績はどうなっている?

昨年版記事ではJRA重賞制覇前でしたが、約1年でG1優勝まで登ってきました。猛烈な勢いを感じますね。
その高柳大厩舎のJRA重賞成績(年別)が以下です。

高柳大厩舎のJRA重賞成績
2018年 0-0-0-1/1
2019年 0-0-0-2/2
2020年 0-1-3-0/4
2021年 3-0-0-8/11(※2021年は12/5終了分まで)

出走数も着順も右肩上がりで推移しており、2021年は「重賞を勝ち切れる厩舎」になりつつあります。

そして、今後の重賞戦線での高柳大厩舎の注目ポイントは
(引き続き)ダート寄り戦略を進めていくのか?
それとも芝路線へも進出していくのか?
はたまた、バランス良く両取りを目指していくのか?

このあたりかなと筆者は見ています。
ここまでの高柳大厩舎の重賞3勝はすべてダート重賞(アンタレスS、武蔵野S、チャンピオンズC)ですので、このあたりをどのように舵取りしていくのかにも注目したいです。もちろん、預託馬の馬質(芝血統orダート血統)は馬主サイドの采配次第でもあり厩舎側でコントロールできるものではないと思いますが、こういうなかでどのような厩舎経営を進めていくのかは見所だと思います。

ちなみに芝重賞路線では、ラヴケリー(メス)・テンハッピーローズ(メス)・セファーラジエル(牡)の現3歳(2018年産)世代の3頭が、世代限定重賞路線でチャレンジを継続していました。この3頭での経験を次世代以降にどのように反映させていくかも見所だと思います。

その後どうなっている?芝ダートの割合

さきほどは重賞路線に限定した芝ダートについて見てきましたが、ここからは平場も含めた芝ダートの割合についてです。
昨年版(2020.11時点)で「最新の高柳大厩舎は芝ダート両刀の厩舎に変貌しつつあります」と書いていますが、その後どのようになっているのか芝ダートの傾向を見ていきましょう。

高柳大厩舎の芝ダートの勝率(平場も含む全成績)
2018年 芝.023(42戦1勝):ダート.090(133戦12勝)
2019年 芝.015(63戦1勝):ダート.076(196戦15勝)
2020年 芝.083(84戦7勝):ダート.058(170戦10勝)
2021年 芝.095(73戦7勝):ダート.104(153戦16勝)(※2021年は12/5終了分まで)

2021年はまだ途中経過ではありますが、芝ダートの両方で勝率.095以上を記録しており、まさに芝ダート両刀の厩舎を実現しつつあると感じます。

重賞という目立つ舞台ではダート馬の活躍が光っている高柳大厩舎ですが、芝に関しても勝率推移が、2018年(.023)→2019年(.015)→2020年(.083)→2021年(.095)と上昇傾向にあることも見逃せないところだと思います。

障害路線も注目!

冒頭でイルミネーションJS優勝(障害OP)をお伝えしていますが、高柳大厩舎の障害路線も要チェックだと思います。

ケイココサージュ(障害1勝)
ルンルンキャット(障害1勝)
セデックカズマ(障害1勝)
レオビヨンド(障害2勝)

ここまで上記4頭の障害競走勝ち上がりを実現しています。
この流れでの今回のイルミネーションJS優勝です。障害路線についても着実に実績を積み上げてきていると見てよいと思います。

最近ではクラブ馬の入障も以前に比べ見られるように感じますし、高柳大厩舎のように障害路線での馬づくりで実績がある点は出資検討時の加点材料として見ていくのもアリだと思います。

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以上です。
高柳大厩舎の約1年での変化や進化を一緒に追体験していただければ嬉しいです。

僅か1年という短い期間ですが、丹念に見ていくと、今回の高柳大厩舎のように変化(進化)している厩舎も見つかります。厩舎側が変化(進化)しているわけですし、私たち一口馬主側もその変化(進化)をきちんとフォローしていきたいところだと思います。

また、こういう変化(進化)を少しでも先取りして出資タイミングに活かすことができれば、出資馬成績も自ずと上がっていくと思います。このあたり、自戒の念を込めて書いていますが、出資馬だけでなく厩舎の成長も一緒に喜ぶことができると一口馬主ライフもさらに充実することだと思います。

今回はここまでです。最後まで読んでくださりありがとうございました!
良い調教師(厩舎)とのご縁、みなさまの愛馬の成績向上、次世代産駒での良縁があることを願っています!

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