<こびないナビ>勤務医が誰にも媚びずに本音で語るCOVID-19 #2-1 mRNAワクチンの成分は体内に残りますか?
こびナビHPには以下の記載があります(https://covnavi.jp/faq/)。
今回のmRNAワクチンが登場した当初から一般的にもこのように理解され、mRNAワクチンは体内ですぐに分解されるから安全だとされていました。
ただこれはあくまで一般的なmRNAに関する認識であり、今回のmRNAワクチンで使われている1-メチルシュードウリジン化などの特殊な修飾を受けたmRNAと、その情報によって作られるスパイクタンパク質に関しては、より長期間体内に残る可能性が指摘されてきています。
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①シュードウリジン置換によりmRNA分解機構に耐性になる
Anderson BR, et al. Nucleic Acids Res. 2011 Nov;39(21):9329-38.
カリコ (Karikó) 博士のグループが2011年に発表した論文によると、mRNAのウリジンをシュードウリジンに置換することで免疫系のセンサーの監視を免れ、mRNAが分解されにくくなります。
②mRNAは14日間スパイクを産生し続ける。
https://www.medrxiv.org/content/10.1101/2022.03.01.22271618v1
試験管内のデータではありますが、マウス細胞やヒト細胞とモデルナ社のmRNAワクチンを一緒にすると、細胞でスパイクタンパクを14日間産生し続けたという報告です。
③スパイクが4ヶ月以上血中を巡る。
Bansal S, et al. J Immunol. 2021 Nov 15;207(10):2405-2410.
8名の健康なボランティアの血中に、ワクチン接種から少なくとも4ヶ月後にもエクソソームの形でスパイクタンパクが存在していることが分かりました。
④胚中心反応が少なくとも6ヶ月持続する。
Kim W, et al. Nature. 2022 Apr;604(7904):141-145.
43名の健康なボランティアの研究で、胚中心反応が少なくとも6ヶ月持続することが分かりました。不活化インフルエンザワクチンでは9週程度とされており(Turner JS, et al. Nature. 2020 Oct;586(7827):127-132.)、mRNAワクチンでこれだけ長く反応が続くのはmRNAやスパイクタンパクなどの成分が体内に残っているためという可能性も考えられるかもしれません。
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以上のことから、「今回のmRNAワクチンやスパイクタンパクは短期間で分解されるので安全」とは必ずしも言えません。さらなる研究が必要にはなりますが、現時点でもこれらの成分が長期間体内に残存している可能性が指摘されており、それにより副反応の症状が遷延したり、免疫系へ長期的な影響を及ぼす可能性があることも、接種のリスクとして認識するべきと考えます。
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