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詐欺占い相談メールその3

【相談】
中島先生こんにちは。
早速ですが、わたしには職業的なやりたいこと・夢がなにもありません。学生時代からそれがすごくコンプレックスで、たまにとても落ち込んでしまいます。

見に行きたいものや行ってみたい場所は数あれど、自分がなにものかになりたい!というような欲求が今まで一度もありません。

高校卒業後、学びたいこともないしお金に余裕もなかったため、なんとなく就職しました。結果、そこでお金を貯めて上京を果たすことができたのでよかったとは思っているのですが、夢を追っている友人たちをみているとやりたいことがない自分を後ろめたいような、うらやましいような気持ちになります。お笑いライブや音楽ライブへ行くのが好きなのですが、関係のある職業に…とは考えられず。

漠然とした相談で恐縮ですが、占い師というご職業を叶えられた中島先生からなにかアドバイスやお考えなどあれば、お聞かせ願えますでしょうか。どうぞよろしくお願いいたします。


26歳 OL


【回答】
こんにちは。遅くなりまして大変申し訳ありません。私は教師家系なので先生と言われることに気持ちよくなりました。掴み完璧ですね。機嫌よく答えていきたいと思います。

あなたは夢がないことにコンプレックスや負い目があると言っていますが、夢があることがそもそもそんなに偉いことでしょうか?
私は夢を持つということに2つの大きなものが影響してると思います。
ひとつ目は幼少期に心を鷲掴みにされる様な出来事や、憧れてやまない人がいたなどの要因。
ふたつ目は自己陶酔、悪く言えば圧倒的にイタいかどうか。

2つとも言ってしまえば運要素や性格で決まるものであって別に夢がないからよくないとは思いません。ただ夢があるかないかどちらかというだけです。
なんとなく見に行きたいものや行ってみたい場所があるだけで充分いいではないのでしょうか。好きなものがあるのは素晴らしいです。

極端な例ですが、野球選手やサッカー選手の多くは20代でひっそりと引退します。それこそ夢が叶ったからと言って夢に食われて絶望に変わる事もあります。学もなく、趣味もなく、社会経験はおろかアルバイトもしたことがなく、昔から地元では天才扱いされ夢を追い続けた結果何もない状態で社会に放り出されます。
彼らが決して不幸とは思いませんが、夢がある事が必ずしも幸せとは限りません。

あなたのケースとは異なりますが、私の中学時代の友人が通訳という夢を諦め大手のガラス製造会社に就職しました。就職してから程なくして電話があり「めちゃくちゃやりがいがあって楽しい」という連絡があった1週間後「ごめん嘘やわ。全然楽しくない。大手の会社におることに酔いに行ってただけやった」という連絡がありました。
そのまま大手に就職したからおれすごいやろのコントをしてるかの様に楽しいふりをしても良かったのでしょうが、彼は客観的に自分を見て向き合ったのです。夢を諦め自分の現実を受け入れて噛み砕いて飲む込む。なんと人間力の高い人なのか。現在彼は夢が無くてもそれなりに楽しい毎日を送っているそうです。

何が言いたいのかと言いますと、今の自分を確認した上肯定すべきということです。
他者は勝手な判断をします。他者は助けてくれることも多くありますが実質最後は自分です。他者は自分にとって都合の良い言葉を言ってくれても嘘かもしれません。
自分のことを肯定的に捉えていれば、他者のことも肯定的に捉えることができます。否定的だと他者も否定的になります。肯定しましょう。肯定です。

人は刺激的なものに惹かれたり、日常に非日常を求めます。
しかし多くの人は本当に何も分かっていないと思います。普通であるというのがいかに難しく尊いものであるということを。
あなたが憧れる人がいるなら、その人はきちんと普通理解していて普通であると思います。
是非自分の中にある普通を否定せず肯定してあげてみてください。

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