母性本能について①。超人と化した母親、ついていけない夫
こんにちは。
久々の更新です。J君も気付けば月齢3か月。生まれた時より体重が2倍になっています。まるまるとしていて可愛いですね。
さて、書く手が遅いわりに書きたいことが山ほどあるのですが、今日は「母性本能」というものをピックアップしてみようかと思います。
子育てしていて気付いたのですが、どうも妻に限らず母親全般に「母性本能」というものが確かに存在するようです。
特に旦那さんのノロマに見える動き出しにイラつく奥さんたちには、何かヒントになる個所があるかもしれないので、是非読んでいただけると嬉しいです。
■ 子育ての超人現る
『夫に子供を見てとお願いしたのに、殆ど何にもしてくれない』『ただ見ているだけ。ちゃんと見守るという事を、わざわざ説明しなければいけないのか!』『本当にウチの夫はどうなっているのか!』
Twitterで時たまこの様な母親たちの愚痴が流れてきます。その内容と量の類似性から、どうやら旦那さんの多くに共通の問題があると見られている様です。
子供への無関心。
世の母親からすれば信じられない態度に映るでしょう。愛する我が子を、何故・・・?
子供が欲しいと言ったのに、出産時にあんなに喜んでくれたのに、「俺は子供好きだよ」という言葉を信じたのに、全部嘘だったのか!、と裏切られた想いが募るかもしれません。
「頼りない夫は赤ちゃんよりもたちが悪い」なんて言説もあったりします。旦那さんは育児についてつくづく無能という意味合いですね。
ただ、私としては多くの旦那さんたちが裏切り行為をしているとはとても思えないのです。
もちろん、実際にDVやネグレクトやらで奥さんや子供を裏切っている父親もいるとは思います。ただ、大半の旦那さんがそうではないと思っているのです。
じゃあ何が原因かと言うと、母性本能により超人化した母親のスピードに付いていけてない事ではないかと思うのです。
■ 母性本能、持つ者持たざる者
「お前、気にしすぎだろ・・・」「お前、最近おかしいよ・・・」
呆れ顔でそういう旦那さんに対してキレた奥さんは、全国に400万人くらいはいると思います。もしかしたら一時の喧嘩に収まらず、離婚などの大きな話になるかもしれません。
しかし、男から見た場合、これは紛れもない事実だと思います。個人的な感覚ですが、超人化した母親はスピード・感度共に常人の数倍はあると思っています。
走るのが早くモテていた男子も、新幹線に乗った女子から見ればノロマでしかないのです。
私の家を事例に具体的な例を挙げてみましょう。
① 赤ちゃんの泣きに対するスピードの違い
赤ちゃんが泣いた時、私の妻は何か作業があっても即中断して赤ちゃんの方へと向かいます。
料理の火を止め、洗濯物を放り出し、日記の筆を止め、赤ちゃんへと向かっていきます。まるで消防隊員の緊急出動の様な速さです。
一方の私はどうでしょうか。
読書中に赤ちゃんが泣いたら「さーてこのページまで本を読んだらあやすか」と考えたり、料理中なら「ちょっと味見をしてから」と呑気にスープをすすり始め、スマホで麻雀中だと「このハイを捨ててから・・・さてどっちを切ろうかな」という具合です。
初動がべらぼうに遅い上に、いざ動き始めても朝方にコンビニへ缶コーヒーでも買いに行くかの様な遅くて重い足取り。
こんなのを見たら到底子供に真剣になっている様には見えませんよね。
それでも、私としては大まじめのつもりです。これで子育てアカウントなんて作っているのだから、自分としては大まじめです。
「何を言い訳しているのか」と堪忍袋の緒が切れる方もいらっしゃると思いますが、何度でも言いますが大まじめです。
② 赤ちゃんの動きに対する感度の違い
「眠れなかった・・・」
子供が出来て以来、そう言いながら妻は何度も目を真っ黒にして訴えかけてきています。
「J君(赤ちゃん)の動きが気になって仕方がない」
そういう訴えです。
で、うちの場合私が仕事休みの前や仕事の負荷が少ない日の前などは寝室チェンジ(夫婦別部屋)をして、妻にぐっすりと寝てもらうのですが、J君に特に異常な動きが見られないので私もぐっすりと寝ます。
勿論夜中数回泣き声で起こされますが、それ以外の時間は基本的にぐっすりです。
最初は「俺の当番の時はラッキーだったのかなー」なんて事も思いましたが、何回か繰り返していくうちに、J君の動き自体に大きな差はない事に気付き始めました。
つまり、妻はどんな些細な動きでもJ君が起きている限りは気にし続けて、私はJ君が起きてようとお構いなく爆睡しているという訳です。
妻としては、寝つきが悪くあちこちをキョロキョロ見ているJ君が心配で心配で仕方がなく、深夜までずっと眠れない、という具合なのです。
「え、なんで???」
私は不思議で仕方なく、「異常が無ければリラックスして寝た方が良いよ」「沢山寝た方が効率的だよ」などという安易なアドバイスを送り続けましたが、結局J君の起きている間に寝た事は今までで一度も無いと思います。
ここに私はようやく理解する事ができました。「これが母性本能なんだ!」と。
子供に対して、自分が考えうる最高の気遣いを最高のスピードで掛け値なしに実行する。
これが「母性本能」なのだと、三十年以上生きていて、初めて理解する事ができました。
■ のろのろとプロセスを辿る夫
Twitterで文句を言われている多くの旦那さん達はたぶんこういうプロセスを辿っているのだと思います。
少なくとも私はこんな感じです、
[例]赤ちゃんが泣いている場合
そう、『異常事態』の幅が狭いのです。
また、『かわいそう』『苦しそう』といった感情面でのケアも殆どありません。状態をのんびりと眺めているのです。
泣いた瞬間に駆け付ける母親とは雲泥の差ですね。
私が先ほど自分自身を「大真面目」と評価しましたが、あくまでこの図の定義の中では最速で動いているからです。
恐らく無能者扱いされている旦那さんたちの多くがこのプロセスを私よりもゆっくりゆったりと辿っているのではないでしょうか。
そりゃ超人から見たらふざけている様にしか見えないのも納得です。
私がパパアカウントでフォローさせていただいている育児熱心なパパさんたちは該当しないと思いますが、私の周りの普通のパパさんたちにはちょこちょこ該当する様な気がしています。
■ どんなに叱っても旦那の体は動かない
このスピード感の違いについて、旦那さんに「早く動け!」と言っても、なかなか動かないと思います。
超人と化した母親のスピードについてこれるのは、男としては異端と言っていいほどの母性を持っているパパアカウントの人たちや、私の様に後から仕組みに気付いた人くらいではないでしょうか?
もしかしたら奥さんが怖くて嫌々早く動いているだけの人もいるかもしれません。その場合、ぱっと見では従わせることが出来ていても、外で奔放な行動を取るかもしれません。
いずれにせよ多くの旦那さんは超人化していないので、動きは遅く見えると思います。
実際に旦那さんの動きが遅い事でトラブルになった事があるならまだしも、トラブルが一度も発生した事ない状態では「お前カリカリしすぎ」「何焦ってんの?意味わかんない」と言われるのがオチだと思います。
労力と成果が全然釣り合っていない様に見えてしまうからです。
私もこの仕組みに気付くまではもっとゆったり&のんびりとしていましたし、できればもっとのんびり対応したいというのが本音ではあります。
ただ、赤ちゃんというのは普通の大人に比べて圧倒的にか弱いもの。
駆け付けるスピードが早いに越した事はないので、早く動く方が良いとは思います。(私は医療に疎いので自信を持って言い切る事はできませんが・・・)
もし今よりも旦那さんに早く動いてもらいたい場合、理屈をしっかりと理解してもらう必要があると思います。
理屈というのは、
①奥さん自身の変化
②子供がか弱いと言う事を再認識
この2点です。
①については、変わったのは旦那さんではなく自分自身だと認識してもらう必要があると思います。旦那さんがスローになったのではなく、自分自身が高速化しているのです。
この理解無しには話は延々と噛み合わずに終わるでしょう。自分の目に見える変化を穏やかに淡々と語ってください。
宿題の机に付くまでの自分と、赤ちゃんの泣き声に反応する自分のスピードは、決して同じではないはずです。
また、②については様々なデータがありますが、
『赤ちゃんの窒息死は5年間で160件』『"泣き入りひきつけ"で呼吸停止の可能性あり』
話のタネとしてはこの2つは使えるんじゃないかな、と思います。
『旦那をとにかく褒める!』という解決方法もあるとは思いますが、あまり多用したくない手だとは思います。
短期的に見れば効果はあるでしょうが、褒めのインフレ化が起こりそうなので、後が辛くなりそうな気がします。
■ 終わりに
『母は偉大』という言葉が示す通り、子供に対する反応の速さには驚くばかりです。
ただ、こんなスピードと感度で動き続けていた場合、滅入ってしまうお母さんたちも多いのではないでしょうか?
今回は母性の本能の凄さについて書きましたが、次回は母性本能の怖さについて書こうと思います。
※今回は自分の妻の変化を「母性本能」と呼んでいます。
社会学または生物学の観点から見た時に必ずしも合致するとは限らないので、そちらだけご了承いただければと思います。
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