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韓国転売で仕入NG商品は?

皆さんは韓国転売と聞いて、どのような商材を想像しますか?


日本では韓国コスメ食品が人気だから、韓国から仕入れて日本で販売すれば儲かる。フリマアプリで販売している人もいるし安いお店も知っているからやってみよう!!


こんな感じで始める方が多いかと思います。しかし海外から商品を輸入する際や、または販売する為に資格や検査が必要な商品もあり、さらには法律で輸入や販売が禁止されている商品もあるので注意が必要です。


フリマで販売している人が沢山いるので問題ないと思っていても、知らない内に法律違反になることもあります。「知らなかった」では済まされない事もあるので、しっかり知識を付けていきましょう。



海外輸入で必ず守るべきこと


まず韓国輸入に関わらず海外物販をしていく上で一番大事なことは「ルール(法律等)を必ず守る」こと


法律と聞くと難しいと思う方もいると思います。税関、申告、関税、消費税、各所届出、輸入NG商品、渡航先持ち込みNG商品などの難しそうなルールがたくさんあります。

この複雑なルールが参入障壁を高くしている要因にもなっていますね。


国内せどりのように多くの方が参入してくると供給過多となり、ノウハウや経験の少ない新規参入者が稼ぐことが難しくなってきます。この点、海外転売はまだまだ参入者が少ないのでチャンスがあります。

海外物販のルールをしっかり守ってライバルの少ないジャンルで稼いでいきましょう。

また難しいルールも大まかに分けると、下記2つになります。


①出国前と帰国時に必要な申告をする

②輸入禁止または規制のある商品の把握

2つに分けると簡単にみえてきましたね。

①の申告に関しては別の記事にて紹介する予定。今回は本題の通り②の「輸入禁止または規制のある商品」に関して記載します。

特に注意していただきたい商品もあるので、韓国へ渡航する方は必ずチェックしてください。



輸入禁止商品


まずは海外から日本に法律で持ち込みが禁止されているモノです。一般社会で暮らしている人には無縁だと思いますが、こちらは絶対に輸入NGです。


1.麻薬、向精神薬、大麻、あへん、けしがら、覚せい剤、あへん吸煙具

2.指定薬物(医療等の用途に供するために輸入するものを除く)

3.けん銃、小銃、機関銃、砲、これらの銃砲弾およびけん銃部品

4.爆発物

5.火薬類

6.化学兵器の禁止及び特定物質の規制等に関する法律第2条第3項に規定する特定物質

7.感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第6条第20項に規定する一種病原体等及び同条第21項に規定する二種病原体等

8.貨幣、紙幣、銀行券、印紙、郵便切手または有価証券の偽造品、変造品、模造品及び偽造カード(生カードを含む)

9.公安または風俗を害すべき書籍、図面、彫刻物その他の物品

10.児童ポルノ

11.特許権、実用新案権、意匠権、商標権、著作権、著作隣接権、回路配置利用権又は育成者権を侵害する物品

12.不正競争防止法第2条第1項第1号から第3号まで又は第10号から第12号までに掲げる行為を組成する物品

注)上記のほかに医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律、植物防疫法、家畜伝染病予防法などにおいても輸入が禁止されているものがあります。

また、違法ではないと称して販売されているハーブやアロマオイル、バスソルトなどの商品の中には、「麻薬」や「指定薬物」にあたり、輸入が禁止されているものがありますので、ご注意ください。

出典:https://www.customs.go.jp/mizugiwa/kinshi.htm


輸入禁止となっている商品の中で誤って仕入れてしまう可能性がある商品はブランドのコピー商品です。

特にアジア圏の国々では市場などで高級ブランド品のコピーが売られています。商業用でこのような商品を購入し持ち込むことは違法なので絶対にやめましょう。

また誤って仕入れてしまわないようにブランド品は必ず正規店で購入することをお勧めします。



輸入規制商品


海外から輸入禁止商品のほか「輸入が規制されている商品」もありますので注意が必要です。仕入や個人輸入したい商品が持ち込みできるか迷ったら下記の主管省庁へ問い合せをして確認しましょう。


・食品関係    →厚生労働省検疫所

・植物      →植物防疫所

・動物や加工肉等 →動物検疫所

・医薬品等    →各地方厚生局

・ワシントン条約該当品 →経済産業省

・銃や刀剣類   →狩猟用や美術品で異なる


動物用の医薬品も許可が必要なので気を付けましょう。またワシントン条約該当品として毛皮も入っています。渡航前に該当品に当たるかは調べていきましょう。



韓国で気を付ける商品


これまで海外から日本に持ち込めない商品、規制のある商品をざっと説明しました。特に規制のある商品は身近なモノもあるので、しっかりとした知識を持って仕入れをしなければいけません。


まずネットで「韓国ショッピングサイト」と調べると様々なサイトが出てくると思います。卸サイトにモールや免税店。韓国はインターネット大国といわれるほどECサイトが発展しており、現地の人々の生活の一部となっています。

多くのショップが存在するため韓国輸入に関しては仕入先は豊富で困る事はないと思います。

また日本でよく販売されている商品は韓流アイドルグッズ、韓国コスメ、アパレルや雑貨と韓国で輸入できる商材は様々で多くの商社や問屋からも注目されている市場となっています。


しかし中には商業用として仕入れする際には資格が必要な商品や、届出が必要な商品もあるので注意が必要です。知らず知らずのうちに違法な行為を行わないように知識をつけましょう。


【注意が必要な商材】

(1)化粧品(韓国コスメ、シャンプー、歯磨き粉、香水など)

(2)食品や飲料(加工食品含む)

(3)食器やグラス(スタバ製品含む)

(4)おもちゃ(一部規制)

(5)電気製品

(6)子供服

(7)ライターやレーザーポインターなど


意外と多いですよね。実はフリマを見ると販売している人も多いジャンルです。

「注意する商品」と記載しましたが、ほぼ個人では仕入れが厳しい商品となります。

自身でしっかりとリスク管理をしていきましょう。以下でそれぞれを説明していきます。



(1)化粧品 (薬機法)


まず化粧品といっても様々なジャンルの商品が属しています。

ヘアスプレー、バスソルト、ネイル、アロマオイルなど…覚えるのが大変です。

分かりずらいので簡単に解釈し「肌に直接塗る商品」と覚えておきましょう。

例としては「アロマオイル」でも肌に直接塗る商品はNG。香りでリラクゼーションを得る商品はOK。(日本で輸入禁止の成分はNG)非常に分かりやすいですね。

禁止商材ではないのでもちろん仕入れをすることはできますが、個人ではほぼ不可能となっています。では、なぜ個人ではほぼ不可能なのか見ていきましょう。


・販売には厚生労働省から製造販売業又は製造業の許可が必要(保管や包装を行わない場合は製造販売業のみ)

・薬監証明(輸入品が薬機法違反でない証明)の提出

・成分ラベルの貼り付け


以上が最低限必要となります。

しかしこの資格を取得する際に「薬剤師」「専門課程を修了した者」「実務経験3年以上の者」の配置義務や保管場所、検査設備等の条件があります。

この条件からほぼ個人での商業用輸入は難しいです。

フリマでの無資格販売は薬機法違反行為となります。現在販売している方(資格保有者は除く)は訴訟リスクを負いながら隙間をかいくぐって販売しているだけです。目先の利益を追うことはやめましょう。



(2)食品や飲料 (食品衛生法)


食品は特にややこしい申請が必要です。最低必要な輸入方法です。


・厚生労働省管轄の検疫所に輸入する都度、届け出が必要

・扱う商品により食品衛生法に基づく営業許可が必要

・適切な食品表示や賞味期限等の表示


都道府県の条例によって許可必要の可否が変わります。温度管理不要で、容器包装されたものは許可が不要なものが多いようですが検疫所への届け出は都度必要です。(加工食品は届出と一緒に原材料表や製造工程表も必要)

許可が必要な商品を取り扱う場合は保健所へ相談し申請のフローを確認してください。

食品は特にややこしいので、厚生労働省に相談窓口(無料)があります。

仕入れたいものが明確になっている場合は、問い合わせてみると良いと思います。

適切な食品表示や衛生管理も必要になってくるので、理解を深めてから仕入れをしましょう。



(3)食器やグラス (食品衛生法)


食器やグラスやマグカップなどの食品に直接接触する商品は全て食品衛生法の規制を受け、食品と同様に検疫所に都度、届出をすることが義務付けられています。材質、用途、色柄等が確認できるカタログ等も必要になっています。

初回輸入商品に関しては原則検査が必要となるでしょう。

基本的に食品と同様に個人転売レベルでの参入は難しい商材です。



(4)おもちゃ (食品衛生法)


こちらも(2)食品、(3)食器類と同様に食品衛生法の規制を受けるため、手続きも検疫所への届出が必要になります。

ただし、おもちゃに関しては全てが規制対象ではなく「乳幼児が接触することにより健康を損なうおそれがあるもの」と定められ、その他法令でもあるように「乳児=6歳未満」を指すものとされています。

しかし、この対象の部分が非常に曖昧なため、仕入商品が決まった際に厚生労働省の相談窓口に相談することをお勧めします。

フィギュアやLEGO(大人向け)などの明らかに乳幼児に触らせない、遊ばせないモノは対象外ですが、対象年齢が12歳以上の商品でも乳幼児が遊んでしまいそう、または舐めてしまいそう等の条件が当てはまる商品は対象年齢は関係なく届出や検査対象となる場合があるようです。

相談は無料で行えますので確認してみて下さい。



(5)電気製品 (経済産業省)


電気製品は「電気用品安全法」という法律にて輸入規制があります。

この法律を簡単に解釈すると、該当する海外製の製品を日本国内で使用して発火などの危険性がないかを検査しているか、適示をしているか?を取り締まる法律となっています。

まずコンセントが付いている商品は該当すると覚えておきましょう。該当の457品目は経済産業省のホームページで確認できますので確認してみて下さい。


・該当する製品を仕入する場合経済産業省へ「電気用品輸入事業届出書」の提出が必要

・特定電気用品を輸入する場合登録検査機関による適合性検査を受ける義務があり、検査記録を作成保存する義務やPSEマークの表示義務あり

・特定電気用品以外の電気用品については、技術基準に適合していることを自己確認し、同じく作成保存義務と表示の義務あり

・製品によっては電気用品安全法に加え「食品衛生法」や「電波法」の規制も受ける


輸入時に気を付ける点は税関への電気用品に関しての届出がないため、問題なく通関できてしまう点です。なのでこの法律を知らない人は販売できると思いフリマなどで販売してしまっています。

しかし知らなかったで許されるわけもなく、当然のことながら罰則があり「一年以下の 懲役若しくは百万円以下の罰金、又はこれを併科する」と定められています。

電気用品の輸入は検査が必要なため個人ではほぼ不可能と認識しておきましょう。仕入をしたい商品が品目にない場合は経済産業省に問い合せをすると該当製品かを調べてもらえます。



(6)子供服 (家庭用品規制法)


この法律は家庭用品に健康被害を及ぼす20種類の有害物質が基準値を超えて含まれていないか、規制をかけて国民の健康を守っている法律です。

検査の義務はありませんが、規制値を超えた有害物質が検出された場合は立ち入り検査や商品の回収命令などがあり、なにより消費者の健康被害や皮膚障害を及ぼす危険もあります。

特に検出されやすい有害物質は「ホルムアルデヒド」という物質で、皮膚アレルギーの原因となるため特に「生後24か月以内の乳幼児」の肌に触れる衣類などは厳しい基準が定められています。


【ホルムアルデヒド規制値】


・乳幼児用繊維製品 16ppm以下 (生後24か月以内の乳幼児用)

・下着、寝衣、手袋、くつ下、つけまつげ等 75ppm以下 (子供・大人用)

・中衣 300ppm以下 、 外衣 1,000ppm以下 (子供・大人用)


規制値をみてわかる通り、乳幼児製品は厳しく管理されています。乳幼児製品の取り扱いは避けましょう。

気になる点があれば最寄りの保健所で対応していただけますので問い合せをしてみましょう。



(7)ライターやレーザーポインター等 (消費生活用品安全法)


消費者の安全にかかわる商品には国の定めた技術基準に適合した旨を示すマーク、「PSCマーク」がないと販売できないと定められています。

こちらの販売にも検査(商品によっては第三機関)も必要となりますので、個人ではほぼ不可能となります。品目も少ないので経済産業省のHPより確認しておきましょう。


【おもな商品】

・ヘルメット、石油ストーブ、圧力鍋、登山用ロープなど

・ライター、レーザーポインター、乳幼児用のベッドなど


韓国にもレーザーポインターなどは安く販売していますが、日本に持ち帰る事はできませんので注意が必要です。



まとめ


国内で流通している製品に比べると海外流通商品は規制が非常多いですね。

正規代理店や販売店によって日本の基準に合う製品を正式な手続きをして、国内に流通させてくれているということでもあります。

並行輸入品を販売するということは同じように手続きする必要があり、個人での参入は届出や人的要因や適性な検査の必要性などにより難しいものとなっています。

しかしこれらの規制や国外であることの参入障壁の高さから「韓国輸入」はまだまだブルーオーシャン市場です。

参入時期が早ければ早いほど、当然のことながらライバルに差をつけることができます。

興味がある方はすぐにでも参入することをお勧めします。


最後に海外輸入をしている人の中には「グレーゾーンだから大丈夫」、「個人輸入ということにすれば大丈夫」などと考える人もいると思います。

最終的には自分で責任を負う事になるので、そのリスクが利益に見合うかどうかをしっかりと考えて判断していただければと思います。

海外輸入は規制も多く難しく感じるかもしれません。しかし法律の規制を受けている以上、ルールは守らないといけません。

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