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0150.日常使いイケる

2019年9月、台風が発生して関東地方に上陸し、千葉県を中心に甚大な被害をもたらした。令和元年 15号 房総半島台風である。わが家のお向かいの家のトタン屋根が吹き飛び、電線に引っかかって垂れ下がった。強風でそのトタン板の端がわが家の外壁を「ガシャンガシャン」叩いた。わが家の外壁はなんとも無かったが、お向かいの屋根は修理が必要なくらいに壊れた。

翌月も、15号のカテゴリー4 を上回るカテゴリー5 の台風が発生し、日本に上陸しそうな予報だった。東日本広範囲に被害をもたらすことになる令和元年 19号 東日本台風である。俺は、19号が来るのが心配で心配で仕方がなかった。15号は、俺の心にも甚大な被害をもたらした。

電気が止まったときのために、アマゾンで高価なヤマハの発電機を買った。断水して給水車が来たときのために、ホームセンターで水タンクとそれを運ぶキャリーを買った。そして、風呂に入れないときのために体拭き用のウェットシートを買った。結局、そのどれも、今日まで活躍することは無かった。発電機の燃料のカセットガスボンベのみ、調理用でカセットガスコンロの燃料として使ったくらいだった。

あれから、4年8か月が経つ。

今日、母親がレジ袋をほどいて広げて、これは何だと言った。体拭き用のウェットシート「からだふき」が 4袋入っていた。母親に説明してから 1袋取り出して、取り出し口のシールを剥がして 1枚引き出してみた。買ってから一切触れていなかった。

「おお、厚くてしっかりしていて、大きくて使いやすいじゃん」
「体拭き以外にも、ノンアルコールだから何にでも使える」
「買ってからもうだいぶ経つけど、使用期限はないのかな」

使用期限は記載されていなかった。日本製でノンアルコール。いまどき日本製ということがメリットとも思えないが、虚ろな安心感はある。60枚入りで、1枚 23センチ×20センチのサイズ。うん、使いやすい。大きくて厚手のシルコットウェットテッシュといった感じだな。

さっき、べとついていた 顔 頭 腕などを拭いた。1枚で拭けるし、いま 顔も頭もサラッとしている。4年8か月前のものだが、かび臭さとかはなかった。そう、千葉ニュータウンのカインズホームセンターで買ったんだ。今後、日常で使っていき、新しいものを補充して、非常時のために常に数袋ダブらせておけばいい。介護用品のカテゴリになっているが、日常使いでもイケる。なんでもっと早く気付かなかったんだ。


ふだん「シルコット ピュアウォーター 純水 99.9%」の詰め替えを買って、フタシールを切り離して専用プラステック容器にセットして使っている。でも、専用プラステック容器のフタを開けると、ウェットティッシュが中に落ち込んでいて、そのたびに「裏ブタを開けて詰め替え袋を出して、 1枚引き出してやってセットしなおして裏ブタを閉める」という面倒なことをしなければならないことが多い。「フタをワンタッチで開けて引き出せて便利」なはずなのに不便このうえない。専用プラステック容器を使わず、詰め替え袋のまま、フタシールをいちいち剥がして使うほうが良いかも知れない。

そして、同じく袋のフタシールをいちいち剥がして使うならば、小さい「シルコット」(13.5センチ×20センチ)よりも大きい「からだふき」(20センチ×23センチ)のほうがいい。とりあえず「からだふき」を日常使いに決めた。

柳 秀三


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