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Go Dawgs!

Dawgs がまた1人増えました。Shaquille Leonard は SCSU Bulldogs / サウスキャロライナ州立大学 ブルドッグス出身です
現 PHI HC : Nick Sirianni は IND で OC を務めた '18-'20 、プロ入り直後から3季を共に過ごしています。また今季から IND を指揮する HC : Shane Steichen は昨季まで PHI の OC です。彼が移籍先を DAL ではなく PHI を選んだ理由の1つでしょう。強運と良縁に恵まれました

特徴

類稀な能力は3点でしょうか
(1)タックル
(2)ターンオーバーキング
(3)守備範囲

(1)タックル

ミスタックルが非常に少ないです( MTkl% 4.0~7.1% )。数字上は B. Wagner, F. Warner より優秀です。プレイリードがいいのか IND D# がそういうスキームなのか、理由はよく分かりません。指や握力が強かったり、ナスティなテクニックを有してたり等 種々の微細な理由があるらしいです
私が分かる(と思ってるだけで大抵はアナリストや主要メディア記事の受け売り)のは ~ リアクションやパシュートアングルが良く、状況判断は早く正確で、間の置き方, 詰め方が的確で速いです。Combo, Solo タックルを量産するスタッツからも、彼の類稀な特徴の1つであることは間違いなさそうです

(2)ターンオーバーキング

彼をしてターンオーバーキングと呼ぶ声もありました。50-50 のボールへの反応がスムーズです。テクニカルで器用な上、ボールスキルは高いです。手が届く範囲にボールが飛んで来ると、滑らかに反応し確実に捕るソフトハンドで、インターセプトを毎季コンスタントに記録しています。更にいわゆるレッツゴーの範疇におけるパンチアウト, かき出しが非常に巧みで、ファンブルフォースが上手いです。インターセプト, ファンブルフォース、すなわちビッグプレイ1つでゲームの流れをひっくり返すディファレンス・メーカー / 違いの分かる男 / です。ネスカフェ・ゴールドブレンド

(3)守備範囲

/ Instinct, 嗅覚

運動能力, 空間把握能力, 戦術理解を高いレベルで兼ね備え、LLB, ILB として広い守備範囲を誇ります。フットボール IQが高いと称されるタイプで、具体的には QB がよく視えています。目線, 動き,予備動作から、次の展開まで読めているようです。決断の早さとその正しさ、距離感, 時間感覚 - 相手プレイヤーとの力量差, チーム状況 / 点差, 残り時間等をクレバーに天秤にかけ、刻々と変わる戦況にあって自分が次に何をすべきか, 何に備えるべきかを瞬時に正しく判断しタイミング良く実行する能力を有しています

Colt

戦績を振り返ってみます

(1)ALL PRO
(2)パスカバレッジ
(3)パスラッシュ
(4)ランストップ

(1)ALL PRO

IND / DC : Matt Eberflus (現 CHI HC ) 下での4季、1年目は OL 間を掻い潜りタックルのみならずサックとロスタックルをも量産する WLB として、2~4年目は担当エリアに網を張る ILB として、4季連続 ALL PRO に選出されています(AP1st を3季, AP2nd を1季)。QB の予測や OC の仕掛けを1人で潰せる(Fred Warner のように)とまでは流石にいかないようですが、忍耐強く待ち 変化や状況に柔軟に反応しチャンスを逃さない Poise に成熟したメンタリティを感じます

(2)パスカバレッジ

パス守備にあっては、担当エリアで張る → 機を見て間隙を突いて一気に間を詰める or 相手 O# のプレイコールの意図とその最適解を正しく読み解き、敵と味方の配置を俯瞰した上で忍耐強く待つ / この判断と実行が秀逸で、そこから前や左右, 上,そして後ろへも届いてしまう身体能力とカバースキルは特筆すべきレベルです

某 Pod キャスターからパスカバレッジ難を指摘されてますが、元々スタッツはさほど良くないです('18-'21 Rat / 94.7, 62.8, 109.2, 79.6)。これでいい結果を残してきたので、某氏の懸念は杞憂でしょう。案ずるに及びません。前だけでなく左右に届き, さらには真後ろにまで深く下がって支配力を発揮できる LB は大変貴重です

(3)パスラッシュ

ルーキーイヤーのサック数が目立ちます。初年度に務めた WLB というポジションの役割によるものと推測しますがどうなんでしょう? ILB を担う2年目以降は Bltz 数に比さずとも Prss 数は例年さほど多くはなく、単なる偏りかもしれません。 強力な DL を有すPHI D# の恩恵を預かり、再びサックを量産する可能性も少なくないとポジめに妄想しときます
BABIP った?

(4)ランストップ

ラン守備にあっては、OL のブロックアサインメントを事前にまたは瞬時に正しく理解し、ボールキャリアへの寄せが速く上手なランスタッファーです。ゴールライン D# では担当するギャップを塞いだ後、それを察知して突っ込むギャップを反対サイドへ変えたボールキャリアに、いち早く反応し横へ移動して TD を防ぐタックルを決めることも出来ます

OL のダウンフィールドブロックをどういなしているのかについても全く分からないです。スクリメージラインから距離をおいているので DL が露払いをしているのか, 後手番らしく割りかしフリーで動かしてもらえているのか, スピードとクックネスで躱してるのか, 柔軟性を利したヌルヌルロリロリ鰻タイプなのか, OL, LB に詳しい方に解析, 解説をお願いしたいです
えっ!? 高重心?

Eagle

活躍する為の目安も3つ挙げときます

(1)集散力
(2)Durability
(3)パーソナリティ

(1)集散力

予測, 相互理解, フィジカル, スピードが鍵になります。アサインメントや DL との連携, 協調は重要です。100%の状態であれば、彼を中心に彼が自由に動ける D# スキームを導入すべきですが、シーズンも佳境を迎え それは現実的ではありません。1年目がスタッツの上でキャリアハイなのが、新しい水に慣れる早さを示す証左であることを願います

(2)Durability

/ 堅牢性, 怪我耐性

勤続疲労と経年劣化, 柔軟性と回復力, 危機回避力がポイントです。前者は判別不能。柔軟性は往年の Sir Charles Barkley ばりにゴム毬のような柔らかさを感じます。危機回避力は腰の旋回や足捌きはスムーズに映りますが、普段からの準備やこれを実践する高い意識が大切です。往年の Curtis Martin ばりのタフネスを期待します
(まー本当に偉そうに分かったようなことを言ってますがこちらも全く分かりません。私は頭のてっぺんから爪先まで、徹頭徹尾 知ったか & 偉そうなのです。ご理解とご容赦の程よろしくお願い致します)

(3)パーソナリティ

全く知りません。協調性と社交性を自制するインテリジェンスと理性、強いエゴと激しい競争心を宿す渇望と感情 ~ 相反するメンリティをバランス良く、高い次元で有していて欲しいです。インタビューや記者会見, 練習やサイドライン, プレイやセレブレーションを見た感じでは、イキり系の明るく陽気なキャラクターに映ります
DAL 戦にテンガロンハットは攻め過ぎっ!

懸念

(1)ケミストリー
(2)コンディション
(3)スキーム

(1)ケミストリー

ロッカールームのムードは極めて重要です。最後まで諦めずに戦い、信じられない逆転劇を手繰り寄せるチームには、必ず強く揺るぎない芯があります。それは特定の選手にではなく、全員が共有する目的意識, 共通理解であるべきです。PHI ファンならずとも TO のような諸刃の剣はプラス要素だけではないことを界隈の皆さんは良くご存じかと思います。AJ. Brown のあれは結構ヤバかったです。周りのケアとその後が良かったので結果オーライですが、彼はそういう火種を宿すタイプではないことを祈ります

(2)コンディション

最大の懸念は故障, 怪我からの回復具合でしょう。骨盤に近い背骨の手術や脳震盪から、どれくらいコンディションを戻せているか不明です。怪我でシーズンの大半を欠場した '21 を除く過去4季の Snap Count は 98, 98, 93, 98% と高い出場率を誇るも、今季は 70% と故障明けを気遣ってか出場を制限しています。界隈からは今季のパフォーマンスをして 80% 以上との評も聞きますが、いかがなのでしょうか? アナリストや医師が解説する YouTube 等の見解に不安は拭えませんが、IND よりリリース後 獲得に名乗りを上げた DAL, PHI は共に契約を前にフィジカルチェックを課しませんでした。彼がピークに近いことを望みます

(3)スキーム

パスカバーはマンよりゾーン向きに映ります。っていうか IND D# ゾーン多過ぎない?(80%超!) 今季の PHI D# はマンが多く、ゾーンは 60%超 とのデータがありますが感覚的にはそんなわけないでしょ ~ ってくらいマンばっかに見えます。興味深かったのは IND の LB 3人がスクリメージラインから離れた Box 内にアサインする PHI では見なくなって久しいプレイです。TE Pass Rate120 超は D# 全体に悪影響を及ぼす大きな弱点となっており、ミドルゾーンの修復は急務です。S / Kevin Byard と共にTE をカバー出来るスキルや広い守備範囲を以て改善するのはもちろん、罠を張りPick6へ誘い込む等の相乗効果をも期待します
DC : Sean Desai に期待しちゃう?

波及

(1)Nolan Smith
(2)DC / Sean Desai
(3)GM / Howie Roseman

(1)Nolan Smith

N. Smith には素晴らしいお手本です。依然その真価を発揮しているとは言い難い '23 / RD 1, PK 30 の今季にあって、Edge, ILB の適性と伸び代を測り、またそのどちらでも成長する機会を得られたことは、彼にとって徒に Snap Count を増やすより遥かに有益で幸運なことと思われます

(2)DC / Sean Desai

直近 7試合において PHI D# はリーグ #22, パス D# にあっては #31 です(こちら対戦相手の強弱やゲーム内容は反映されない数字なので、参考程度に見といた方がいいです)。 vs SF にて狙い撃ちにされた N. Morrow は PFF Grade を始め、そのスタッツ, 評点は惨憺たる数字でした
怪我で欠場した '22 を除く過去4季の Shaquille Leonard の Approximate Value は 18,  12, 14, 15 と AP1, AP2 選出に相応しい素晴らしい貢献度です。'23 LB のスタッツと評価がリーグ最下位の PHI にあって、彼の加入はプラス要素が極めて大きく、彼が活躍できない場合はチーム D# に問題があると考えるべきです。タレントの数と質ではリーグ屈指の D# と言って過言ではなく、コーディネーターの腕の見せ所です
っていうか見せろっー!

(3)GM / Howie Roseman

DB の加齢に伴う衰えや控えの将来性, Depth をして、H. Roseman を非難する声が喧しいです。J. Bradberry の劣化は今季 急に始まったことではありません。リーグ屈指の NB : Avonta Maddox 離脱の影響は極めて大きいです。パスハッピーの現行ルールにあって LB 軽視の偏ったロスター, Depth 作りは Roseman の不治の病です
LB, P はともかく、それ以外の他ポジションは可能な限りベストの補強をしたと私は Roseman を評価しています。S を見る目がないのも積年の課題ですが、DB に限らずシーズンが進むに伴い発生する綻び(負傷離脱)を予見することは不可能です。むしろその保険と補完を最大限したからこそ現在の戦績 / 10-2 があります。その手腕は高く評価されて然るべきです

総評

Shaquille Leonard は今季PHI の LB 3人(1人は既に waived ですが)より実力, 実績が格段に上なのはもちろん、昨オフに流出した T.J. Edwards より優秀です(というか Shaquille Leonard より優れた LB を探す方が難しいです)。1 + 1 = 2 にならないのはチームスポーツの難しいところですが、これほどの選手を低リスク低コストで、この時季に獲得できたことにデメリットを論い ネガる必要は皆無です。S. Desai は シーズン終盤の PO前という絶好の時期に、ALL PRO クラスの新たな武器を2つ(FS : Kevin Byard と ILB : Shaquille Leonard) 得るに至りました。私はリング獲得へのラストピース足り得るとポジティブに捉え、活躍を期待しています

Win or Go Home

31チームから、特にTEN, IND から極めて強い嫉妬と羨望, 根の深いヘイトを集めるシーズンとなりました。FS : Kevin Byard と ILB : Shaquille Leonard の加入は望外の喜びです。ありがとうございます、心より感謝します
記憶にも新しい '23 スーパーボウルでは多くの識者より優位と推されるも、点差以上の完敗を喫し Nothing に終わりました。もはやリング獲得へなりふり構っていられません、必死です、今季に賭けています!
言うまでもなく現ロスターを維持する未来は2度と来ません。タレントに恵まれ、気鋭の若手と円熟期にあるベテランが絶妙のバランスで揃う今季こそラストチャンスです。これを逃すと次は何年後になるのか、再び訪れるのかどうかさえ分かりません。是が非でもロンバルディ・トロフィーを獲得すべく、断固たる決意で残りのシーズンを全うして欲しいです

#FlyEagleFly
#GoBirds
#PhiladelphiaEagles
#NFL

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