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おばさんが恋庭で友だちを作る話4〜マッチングで速攻フラれる

〈あらすじ〉
スイーツビュッフェ好きのおばさんがマッチングアプリで一緒に行ける友だちを作ろうと試行錯誤するリアルタイムの記録です。

さて、「イオンにいる主婦」アバターが出来上がり、たらふくキャベツを収穫させられた後、ようやくマッチング解禁となる。

マッチングはカードが配られた分だけできる仕組みで、ログインすると一日10枚配られる。
無課金で絞り込める条件は年齢、居住地、性別のみ。これ以上詳しく条件を絞り込むには有料プランにする必要がある。
婚活だと色々条件もつけたくなるのだろうが、友だちを探している私にとってはこの3つで十分。

さっそく条件を入力して、


いざ、マッチング!

かわいい女の子きたー!
持っているカード10枚分、全部同じ県内の同年代の女性とマッチングした。
ここにはいる!同年代の女性がたくさん!

うれしくてちょっとテンションが上がるが、彼女達の目的のほとんどが「ゲーム」と言う名の男性との交流だと思うと、ちょっとゾッとする。
大人の恋の匂い、くわばらくわばら。
いや、でも男女関係ない友だちを探している人もきっといるはずと根拠のない期待をしてみる。

恋庭では年齢、居住地、性別、アバターの見た目以外は何の情報もわからない。
アバターからわかるのも、重課金かそれ以外かくらい。アイテムや顔立ちの作り方で、うっすら人柄が透ける気もするが、たまたまガチャでそのアイテムしか当たらなかったのかもしれないのだから、軽率に判断するのはよろしくなかろう。
恋庭ではマッチング自体がガチャなのだ。

人柄も何もわからないアバターを眺めながら相性を迷っても時間の無駄なので、とりあえずマッチングした10人の女性全てに「いいね」して返信を待つこととする。
こんなに節操もなく「いいね」する日が自分に来るなんて思いもしなかった。

翌日、恋庭にログインすると昨日「いいね」した女性うち一人と「マッチングが成立し、恋庭が誕生しました」とのメッセージと共に新しいふたりの恋庭エリアが開放。
やっぱりいた、私と同じ友だちを探している人!

喜んだのも束の間、1、2回ダイアログをタップすると「◯◯との恋庭が解消されました」、「ログインしてないみたいなので解消しますね」と別れのメッセージが届きマッチング解消。あっという間にできたばかりのふたりの恋庭が消える。

恋庭の誕生から解消まで、この間わずか数十秒。
えっ?何?何が起こった?
早すぎてスクショすることもできなかった。

こうしておばさんはマッチングアプリで速攻フラれる。
スイーツビュッフェに行ける日は遠い。

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